モチベーション motivation
人が何かをする際の動機づけや目的意識。
語源は motive(動機)と action(行動)が合成された語。
当局が開局したのは1979年11月10日,1st DX QSO は1979年11月18日の18:23JST-21MHz/SSB/10W にて,相手局はフィンランドの OH5KW/TIMOさんでした。以来,36年間,今日までの DX QSO の数は 5,859 QSOs です。途中,アクティビティーの高低はあったものの,アマチュア無線=0%という年は無かったと思います。いろいろなバンド・モード・運用形態でフラフラ遊びながら,いつもどこかにもっていた気持ちは【遠くと交信したい】この一点でした。なぜ今日までDXを続けてくることができたのか,モチベーションの源泉は何だったのか,ごくごく個人的に考察してみたいと思います。
<モチベーションの源泉その1> 快感を追い求める本能が8割・・・かな?
何なのかはわかりませんが,要するに【快感】を追い求めてきたのだと思います。その快感は,遠くと QSO するときの【緊張感】から来るのか,【スリル】から来るのか,【めまい】にも似たものなのか・・・うまい言葉が見つかりませんが,【内的】な何か。その【瞬間】を求めてDXを続けてきたというのが最も大きいと思っています。以下,いくつかモチベーションの源泉を挙げますが,全体としては,このモチベーションの源泉その1が8~9割を占めているような感覚です。
<モチベーションの源泉その2> DXCC という“遊び”
当局が DXCC を本格的に意識し出したのは1990年代前半です。まずは 100 カントリー(今でいうエンティティー),そして 150,200 と 50 区切りくらいで目標を立てていきました。次に意識したのは,モード別の DXCC です。CW/SSB/DIGITAL・・・現在,MIX/CW/SSB はオナーロールメンバーとなることができましたが,DIGITAL のオナーロールまであと2つ・・・これは現時点で最も大きな目標の一つです。更に,5 BAND DXCC(80-40-20-15-10),そして,WARC BAND のエンドーズメントと進めていきました。8 BAND の DXCC が完成し,残る160mと6mを強く意識したのは昨年あたりからです。途中からは DXCCチャレンジという新たな遊びも加わりました。現在 DXCCチャレンジ 2,422 ですが,目下の目標は 2,500 です。“遊び”のネタが尽きない。思う通りにならない“遊び”。これらが【継続の動機づけ】になっていると思います。
<モチベーションの源泉その3> 発見
インターネットを見て“ええ?こんなアンテナでやっているんだ!”。自分のデータを見て“あれ?なんでこことは QSO できていないんだろう?”。リグのダイヤルを回して“今日はこんなパスでこんなところが聞こえている!”。なーんて, DXをやっていると毎日毎日が発見の連続という感じです。そしてそして,【このアンテナとあのアンテナを比べる】ことも,【この受信機とあの受信機を比べる】ことも,結局は【無意味】であり,【偶然性】に大きく左右される“遊び”であることを強く意識するようになってきました。それなのに,ああそれなのに,少しでもいいアンテナといい受信機を追い求めてしまう・・・【わかっちゃいるけどやめられない♪】の世界です。
<モチベーションの源泉その4> ソーラーサイクルと季節変化
ソーラーサイクルと季節変化があったおかげでモチベーションを維持できたという部分も大きいと思います。好きなゴルフだって毎日できるとなったら間違えなく飽きていやになりそうですし(ん?そうでもない?)・・・無線も,ソーラーサイクルと季節変化に伴い,全くといっていいほどDXが効かない時期も訪れてくれるおかげで,他の“遊び”に心おきなく浮気できます。しかし,そんな【鳴かず飛ばず】の時でも,心のどこかで,来るべきDXシーズンに向けてああしようこうしようと思い【一人密かにムフフしている】変態的モチベーション維持をやったりしているわけです。
<モチベーションの源泉その5> 模倣
あの人がやっているから自分もやってみよう・・・DXingへの入り口は【模倣】からとも言われるように,ほとんどのDXサーは必ず【師】と仰ぐ先輩のマネから始めています。当局もDXに本腰を入れ始めた頃,リグもアンテナもマイクもQSLの発行もDXCCの申請も何もかも周りのDXサー各局から教わりました。たぶん独学でやったことは一つもないと言っていいと思います。そして,自分は今でも【マネできることはないか?】といつも思いながら各局のブログを読ませていただいたりしています。周囲を取り巻いてくれるローカル局の存在・・・これは大げさに言えば【アマチュア無線人生の方向性を決定づける】と言っていいくらい大きな影響力をもっているものです。そして,今はインターネットという媒体を通じて積極的に情報を取捨選択でき,これが自分のモチベーション喚起に一役買ってくれています。
<モチベーションの源泉その6> 思えば遠くに来たもんだ・・・的な気持ち
ローパワーとへなちょこアンテナ(どんなアンテナですか!?)で始めたDX。最初は,周りのDXサーのお兄さん達が夜な夜な21MHzで「あそこが聞こえた」「こことできた」と会話しているのをタヌキしていました。思い切って「ブレーク」して,「自分もDXと交信したいんですがどーすればいいですか?」的なことを尋ねた記憶があります。なんて勇気のある少年だったのか,ホント,当時の自分を褒めてやりたいです。で,誰だか忘れてしまいましたが,そのお兄さんが教えてくれたことが以後の自分のアマチュア無線の方向性を決定づけたのかもしれません。曰く「DXは国内の信号があまり聞こえていないときに聞こえるよ」曰く「とりあえずシャックにいるとき21.295をいつも入れっぱなしにしてごらん」・・・言われたとおりに実行しました。そして気が付けば,DXの虜となっていました。そこから徐々に徐々に設備と守備範囲を拡大してきました。いつの間にやら340エンティティー。36年もかかってしまいましたが【思えば遠くに来たもんだ】的な気持ちがモチベーションの一端を担っています。
あーだこーだと思いつくままに書いてみましたが,今となってはDXが完璧に生活の一部になってしまったため【モチベーションもクソもあったもんじゃない】ってとこまで来てしまいました。皆さんのモチベーションはどこから?
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