久々に福岡市内へ出た。
関西では新型インフルエンザの発生ということで、学校閉鎖やイベント中止が続いているようだが、福岡市内は普通の光景だった。
マスクをする人も見かけず、天神の地下街や繁華街はいつものように人であふれていた。
神戸でマスクといえば、阪神大震災の時だ。
地震発生が1月17日。直後は混乱で気にしなかったが、復興が始まり1月25日にJRが芦屋まで部分開通した頃から、瓦礫の解体と海岸埋立地での廃材焼却が始まった。
そのホコリと臭いでマスクは必須だった。街を歩く人が全員マスクに帽子、それと軍手。これを「震災ルック」と呼んだものだ。
依然、都市ガスは復旧せず、まだ寒いおり風呂や顔を洗うにも苦労するなか、頭からホコリをかぶり煙で喉がやられる。だからマスクは欠かせなかった。
ところが今度はインフルエンザ対策として、である。
マスクは、風邪をひいた人や咳き込む人が「つば」を飛ばさないようにする為であり、外気中に潜むウィルスを遮断するものでは無い。
微細なウィルスが、あんなマスクで防げるはずは無い。ましてや逆にフィルターのように集めたホコリを家の中に持ち込む恐れもある。
神戸をきっかけに急激に広がった国内感染者。潔癖な日本人は、マスクをしていない人を村八分にする。
ニュースは毎晩「感染者数」を報告する。22日現在、313名の国内感染者が居るそうだ。
もう治った人も居るのに、いつまで累積だけを報道するのだ。
で、今は何人いるの? これのほうが大切だと思うのだが・・・。