7日は一部と二部を通しで見ました。
雨の五郎(あめのごろう)
曽我五郎時致…片岡進之介
舞踊は苦手なのですが、今回はしっかり見ました。
五郎に打ってかかる若者2人に目がいっていたからです。
千次郎さんと佑次郎さん。
お二人とも素顔に素足で、とっても清々しかったです


こういう爽やかな舞台は、気持ちが良いですね
しかし千次郎さんは、第一部の大蔵とはえらい違いです。
千次郎さんというと、私の中ではやっぱり吉弥さんのイメージが強く残っていました。
それは、生まれて初めて歌舞伎を見た時、初めて見た女形が千次郎時代の吉弥さんだったからです。
でも今回の浪花花形で、今の千次郎さんがバーンと頭に焼き付きました。
なんだかこういう出会いは嬉しいです
色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)
かさね
かさね…片岡孝太郎
与右衛門…片岡愛之助
この演目は舞踊劇なんですね。
一部からずっと座りっぱなしで、ちょっと疲れが出てきたのか、延寿太夫さんの高い声を聞いているうちに、うつらうつらとしてしまいました
でも髑髏と卒塔婆が流れ着いた辺りからは、どんどんドラマが展開していって、引き込まれました。
因果というのは恐ろしいものです

かさねの顔が醜くなり、足も不自由になりながら歩いている姿は、ちょっと背筋が寒くなりました。
そして最後、かさねは死んだにもかかわらず、与右衛門の方をじっと見てる顔は恐ろしかったです。
孝太郎さんって、とても可愛い顔をしているのに、こういう怖い表情をすると、本当に恐ろしいといつも感じます
曽根崎心中(そねざきしんじゅう)
天満屋お初…中村扇雀
平野屋徳兵衛…中村翫雀
油屋九平次…中村亀鶴
平野屋久右衛門…坂東竹三郎
翫雀・扇雀コンビで、とっても若々しい曽根崎心中でした

翫雀さんも、扇雀さんも、25歳と19歳という頼りなげで初々しい感じがよく出ていて、本当に同情しました。
藤十郎さんは見応えはあるのですが、ちょっと貫禄が有りすぎて…と思う部分もあったので、とても新鮮でした。
亀鶴さんの九平次は、何度もやられているからか、とても自然に九平次になってらっしゃいました。
番付にも書いてましたが、本当にお初のことを目で追っていましたね

心からお初のことが好きなのか、それともあまりにつれないから、意地になってるのか。
なんだか意地になってるようにも見えました

九平次って何歳ぐらいなんでしょ?
きっとまだまだ若く心も子供なんでしょうね。
竹三郎さんの存在感はやはり大きいです。
「徳兵衛、死ぬなよ」の一言に涙が出そうになりました
さて千次郎さんですが(←本当に今回はしっかり見させて頂きました)、曽根崎心中では女形でご登場。
とっても可愛い着物姿。女形も素敵でした

今年の上方歌舞伎会、女形の千次郎さんで見てみたいです。