先週の話になってしまいますが、2日(土)に天満天神繁昌亭での歌之助さんの独演会に行ってきました。
この日も、とっても良い天気
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で、暑い暑い
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繁昌亭には、ドライミストなる物が登場し、入口をひんやりさせていたかどうかは分かりませんが
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、見た感じは涼しげでした
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さて、この日の演目は
桂 吉の丞 「犬の目」
桂 歌之助 「看板の一」
豊来家一輝 「曲 芸」
桂 歌之助 「七度狐」
(踊り「紀伊の国」)
中 入
桂 歌之助 「次の御用日」
吉の丞さん
犬の目は「そんなあほな~
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」という話ですが、吉の丞さんが楽しく聞かせてくれました。
声がよく通るので、とても聞きやすかったです。
目玉をぐりぐりと取り出す所なんてリアルすぎるし、犬が目玉を食べてしまったので、その代わりにその犬の目を入れてしまうなんて…
しかも入れるだけで、見えるなんて…
でも、『目玉を洗えたら気持ちいいだろうな』とか『犬の目だとどんな風に見えるんだろ』と考えてしまいました
豊来家一輝さん
いつだったか前の歌之助さんの独演会の時も出てらっしゃいましたが、この曲芸は本当にハラハラドキドキの連続で力が入ります。
広げた扇子の上で駒が回ったり、4本の短剣を使ったジャグリングなど、全てお見事でした
歌之助さん
看板の一は初めて聞きました。初めてのお話は、どういう展開になるのか分からないのでドキドキします。
賭け事のお話ですが、歌之助さんのオーバーアクション全開で、私もその場に引き込まれた感じでした。
おやっさんにまんまとやり込められた若いもんが、同じようにして別のもんをやり込めようとします。その時おやっさんの口まねをするのですが、それが面白い
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まさかサイコロが外と中とが一緒になるなんて、考えもしなかったんでしょうね。
二席目は七度狐。
はじめに、見台、ひざ隠し、小拍子の説明があり、そこから落語の発祥についての解説。
落語はお祭りなどの時に色々なお店が出ている一部としてやっていたそうで、人を惹きつけるためにハリセンと小拍子を使って大きな音を出したのだそうです。
ハリセンと小拍子の打ち方なんかも見せて頂き、勉強になりました。
そのまんまお噺は、東の旅の発端から七度狐へ。
煮売屋や七度狐などは東の旅という長いお話の中の一部なんですね。全然知りませんでした。
七度狐で好きな所はやっぱり「ふかぁ~いかぁ深いか?
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あさぁ~いぞぉ浅いぞ
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」の所です。
真剣に慎重に進む姿が◎。
おさよ後家の幽霊姿も、なんか怖いというか若くて綺麗
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骸骨のお相撲も楽しそう。
続いて七度狐の狐にちなんだ踊り。
歌舞伎「葛の葉子別れ」でも有名な信太の狐がモチーフになっているそうです。
終わった時の、歌之助さんのホッとした表情が印象的でした。
最後は次の御用日。
面白いお噺ですね。
丁稚の常吉くんが可愛い
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ご飯を食べながらすねて旦さんに口答えする常吉と旦さんのやりとりが、楽しい。
終盤は天王寺屋藤吉が「あっ」という奇声を出したかについての詮議が始まります。
次から次へと各々が奇声をあげての状況説明。
大真面目なお奉行様までが奇声を発するから笑えます。
このお噺、本当に喉を痛めてしまいそうですね。
歌之助さんは、9月はイタリアで落語公演をされるとのこと
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時間がないから、イタリア語を意味も分からず丸覚えしていて、本当は独演会なんかしてる場合じゃないと言って笑いをとってらっしゃいました。
少し披露してくれましたが、なかなかイタリア語の落語も面白そうです。
帰ってこられたら、動物園のイタリア語バージョンをやって欲しいなって思います。