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今回は、甲斐市志田に鎮座、船形神社の石鳥居の紹介です。
船形神社は、かつて諏訪大明神と称し旧社地は現社地より南東方向へ800mほど。国道20号線を挟んだアピタ敷地内にある“お舟石古墳”近くに鎮座していたそうです。
崩れた石室が船形に見えた事から船形神社と呼ばれるようになったそうです。
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船形神社の石鳥居(県指定有形文化財)
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高さ2.53m 柱間2.3m 材質は、石英角閃石安山岩で造られ低く太めの柱でありながら笠木と貫の間隔と全体の均整がとれ安定感を感じさせる明神台輪鳥居です。
この石鳥居で、特筆すべきはその建立年代です。
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「応永四丁丑四月」と彫られています。応永四年(1397)と言えば、室町前期の建立となります。山梨県下の中でもかなり古い鳥居の一基です。
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額束には「諏訪大明神」とありました。
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貫の石材の色が中央部分とは異なるので補修されているのかも知れません。
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拝殿
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本殿
祭祀:建御名方命、大己貴命、保食神
由緒:当社は朱印社領七石六斗、甲斐国志には社地二千二百六十六坪、社道長五十歩とある。往古の例祭は三月第二酉の日と六月十五日・九月十五日であった。三月と六月の祭には神輿が当社より南約一㎞離れた田中の旧社地船塚に渡御する神事があった。ここに今でも船石といふ船方の大石があり、その石の傍に神輿を安置した輿石といふのがある。石鳥居は応永四年四月の創造の明神鳥居で県指定の文化財である。(山梨神社庁より)
ここで書かれている「舟石」が、前述のお舟石古墳の石室の一部と思われます。
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本殿扠首の部分に、山梨の神社で良く見かける魔除けの鬼面 赤と白の鬼面は、初めて見ました。
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山梨の神社では、お約束となった丸石神が鳥居横に鎮座していました。
(9/29 追記:お舟石古墳 写真追加)
気になったので、改めて訪れてみることにました。
船形神社より南東に800m行った国道20号線沿いのショッピングセンターアピタ駐車場の一画にお舟石古墳があります。
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お舟石古墳 南西より すぐ前が甲州街道
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南東より 船形神社の由緒にある輿石が果たしてどの石なのか、わかりませんでした。
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石室の天蓋部分が崩れてドルメンのようになっています。
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舟石神社の社名の所以となったのもわかる気が致します。
申し訳程度にパイプで組んだ赤鳥居が建っていました。(写真右上 後日改めて記事にする予定です。)
現地解説版(写真クリックして拡大)
【マップ】
(船形神社)
(お舟石古墳)
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