さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

言語リハビリを訪問介護で受けるようにして正解だったなと思いました

2021-09-28 23:58:03 | 言語リハビリ
昨日月曜日言語リハビリの日でした。
以前は約1時間かけて徒歩と電車で通っていた言語リハビリでしたが、さっちゃんがその1時間をかなり負担に感じるようになっていたようなんです。
もちろん病院側の理由もあるのですが、在宅で言語リハビリを受けるようになって2ヶ月近く経ちました。

さっちゃんもSTのY田先生に慣れてきたようですし、Y田先生もさっちゃんの扱いに慣れたのでしょう。
昨日はこの1、2年の内では記憶にないほど順調な言語リハビリでした。
順調と言っても、さっちゃんが正しく答えられたとか、歌詞も少しそれらしく唄えたとかじゃあありません。
さっちゃんに出来ないことはやっぱり出来ませんから、これまでと違う訳ではありません。

じゃあ、何が順調だったかと言うと、さっちゃんがY田先生のリハビリの意図に最初から最後まで心を向け続けてくれていたことです。
以前のように、大変な心身の負担を感じながら、歩いて、電車に乗って、また歩いて、待ち続けて、やっと言語リハビリが始まるのではありません。
いつも通り、家で普通に暮らしている中で、月曜日の2時にSTのY田先生が来てくださるんです。
さっちゃんにストレスがない分、精神的にも安定し、Y田先生とのコミュニケーションも順調なんでしょう。
もちろん家に居ても不穏になることはありますから、毎回毎回言語リハビリが順調に行くわけではないと思います。
でも、昨日のような感じで行なわれるケースが多くなるような気がします。


では、昨日行なったことを記しておきます。

まずはいつもと同様、体温、血圧、SpO₂ を計りました。
体温は36.4度、SpO₂は97だったのですが、血圧は血圧計がエラーの繰り返しで計れませんでした。
機械のせいなのか、さっちゃんが腕や手を動かすからなのかは分かりません。

そして、最初の課題はカードです。
スイカと猫とバナナ、3枚の絵(写真)のカードを並べました。
先生が「スイカはどれですか?」と聞きます。
さっちゃんはどれかカードを選ぶんだということが分からないようですから、先生がカードの前で手を動かして、どれかを選ぶような仕草をして見せます。
そうした上でまた、「スイカはどれですか?」と聞きます。
さっちゃんは猫のカードを選びました。

続いて、猫を玉子焼きのカードに替えて「スイカはどれですか?」と聞きました。
すると、さっちゃんはバナナを選びました。
こういうことを幾度か繰り返しました。
さっちゃんは絵(写真)とモノの名前とがなかなか結び付かないようですね。
さっちゃんはY田先生の問いかけには時間はかかりますけれども、ちゃんと応えていました。

僕が驚いたのは、Y田先生が例えば「飛行機 ひこうき」と書いて、さっちゃんと一緒に声を出して「ひ・こ・う・き」と読んだことです。
もちろん、正確に発声できませんから、例えば「ひ・ぼ・よ・し」とか、そんな感じで不正確なんです。
でも、最初の音の「ひ」は一致していたり、4音節に発声したり、さっちゃんとしては上出来だったんです。
Y田先生が一緒に発声しますし、さっちゃんの肩を軽く叩きながら、ゆっくり「ひ・こ・う・き」と言ってくれますから、さっちゃんも発声しやすいんでしょう。
他にも「あいうえお」や「よろしくお願いします」などの言葉もY田先生と一緒に発声できました。

後半はいつもと同じように歌を唄いました。
1曲目は「紅葉」:秋の夕陽に照る山もみじ~
2曲目は「里の秋」:静かな静かな里の秋~
3曲目は「旅愁」:ふけゆく秋の夜 旅の空の~
4曲目は「夕焼け小焼け」:夕焼け小焼けで日が暮れて~

さっちゃんはこの4曲全部をY田先生、僕と一緒に唄いました。
いつものように歌詞は適当で意味を成してはいませんが、音程は正しく唄っています。
高音で発声が難しくなると、1オクターブ下げて唄っていました。
4曲も声を出して唄ったのは初めてだと思います。

最後にホワイトボードにY田先生が「ありがとうございました」と書いて、一緒に発声しようとしましたが、これにはさっちゃんは応じませんでした。

カードや歌でリハビリの課題を行なっている時以外でも、さっちゃんはY田先生に向かって何やら喋り続けていました。
Y田先生はさっちゃんの言葉尻を上手に掴まえて、さっちゃんに会話を投げかけます。
Y田先生の言ったことが分かってるのかどうかは不明ですが、さっちゃんは更に喋りかけ続けます。
そんな会話のやり取りも下地になって、さっちゃんが発声し易い雰囲気になっているんでしょうか?
充実した40分間があっという間に終了しました。
この日のように良い雰囲気で終了出来ることばかりではないと思います。
でも、こういう日もあることが分かって、嬉しく楽しく感じられます。
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月曜日の言語リハビリは今週もまずまずだったと思います

2021-09-21 22:13:32 | 言語リハビリ
訪問リハビリの1単位は20分間なんだそうです。
一般的に2単位40分間行なうのが普通のようですね。
さっちゃんの場合もそうで、月曜日の2時から2時40分までなんです。
でも、STのY田先生はさっちゃんの後にはすぐに別の方のが入っていないようで、延長されてしまうことが多いですね。

昨日もいつも通りまずは体温と血圧とSpO₂(酸素飽和度)を計りました。
体温は36度台後半、血圧は12?~8?、脈拍71、SpO₂は97でした。
いい数値ですね。

ホワイトボードに「おはようございます」とか「よろしくおねがいします」とか、挨拶の言葉を書いて、
さっちゃんに一緒に声を出してもらおうとするんですが、さっちゃんの口は閉ざされたまま。
でも、視線はそのホワイトボードの文字に向けられているように感じました。

続いて、Y田先生は絵(写真)付きのカード3枚出しました。
猫、飛行機、バナナの3枚です。
ホワイトボードに「猫 ねこ」と書いて、「これはどれでしょう?」とさっちゃんに質問します。
さっちゃんは猫のカードを触りました。
正解です!
嬉しくなってしまいますよね。

今度はホワイトボードに「飛行機 ひこうき」と書きました。
さっちゃんは何もしません。
どれかカードを選ぶんだということが理解できていないんだと思います。
何回か繰り返し聞いて、先生がカードを選ぶ仕草を見せてくれたりしましたから、さっちゃんの手がやっと少し動きました。
さっちゃんは猫のカードを触りました。

どうやら、さっちゃんは猫の姿が気になるみたいなんですね。
最初に猫のカードを触った際も、正解を選んだというよりも、気になるカードを選んだのかもしれませんね。
でも、そんなことはどうでもいいような気持ちなんです、僕は。

カードへの関心もだんだん薄れてくるようで、しばらくすると、Y田先生は歌を唄うことにしました。
この日も3曲を歌いました。
1曲目は「紅葉」:秋の夕陽に照る山もみじ~
さっちゃんが合唱団ではソプラノだったと教えたせいなのか、Y田先生は結構な高音で唄い始めます。
Y田先生はなかなか歌が上手な方なんです。
さっちゃんだって高音で唄うにはそれなりに気合を入れる必要があるんじゃないでしょうか。
最初はちょっと戸惑っていたように僕には見えましたけれど、途中からはしっかりと音程も正しく唄っていました。
もちろん歌詞は適当ですけれど。
2曲目は「旅愁」:ふけゆく秋の夜 旅の空の~
さっちゃんには(僕にとってもでしたが)歌詞が少し難しく、自然に口をついて出ては来ません。
そうなると、さっちゃんは唄えなくなってしまいますが、最後の方だけ少し口から音が出ていましたね。
3曲目は「ふじの山」:あたまを雲の上に出し~
さっちゃんには馴染みの曲のはずですが、最初からすぐに声は出ませんね。
これも最後の方で少し声が出ていました。

この日も眠ることなく、最後までY田先生に向き合ってくれました。
リハビリというか、何らかのトレーニングをしているという自覚はまったくありません。
ただ、この時間の間だけでもY田先生に気持ちを向けていてくれるだけで十分だと思っています。
その意味ではこの日の言語リハビリは充実していたと思います。
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遅くなりましたが、今週月曜日の言語リハビリのご報告です

2021-09-18 23:56:02 | 言語リハビリ
2週続けて睡魔に襲われたさっちゃんでしたが今週は大丈夫でした。
終始大きな声でY田先生に向かって喋り続けていました。
僕が聞いていても普段よりもずっと大きな声。
Y田先生も大きな声を出すこと自体をとても喜んでくださっていましたね。

Y田先生も地声が大きな方(職業柄なのかもしれませんが)なので、二人の言葉のやり取りが大きな声で続いていました。
僕が感心したのは、Y田先生がさっちゃんの言葉にあわせていろいろと話すその会話能力です。
Y田先生の会話はさっちゃんにとってまんざらピント外れではないようで、さっちゃんとY田先生との掛け合いの会話が成立しているみたいでした。
僕などはさっちゃんと会話する際に、「うん」とか「そうだね」とか「そうなの?」などと相槌を打つ程度のことしか言えません。
Y田先生は会話を楽しく膨らませていけてるようで、さっちゃんもさらに喋り易くなっているみたいです。

僕はどうしても会話の中に正確性や具体性を求めてしまう癖があるみたいです。
さっちゃんの発する声の中には意味のある言葉は99%ありませんから、僕はどのように返事をすればいいのか分からなくなるのです。
Y田先生の会話を聞いていると、さっちゃんの表情や発声の色合いなどから会話内容を想像して、自由に会話を創っているんですね。
正確性とか具体性とかは気にせずに、とにかく喋っていること自体をさっちゃんが楽しめるようにしてくれているようなんです。

ケアマネさんやさっちゃんの妹さん達、デイサービスのスタッフの方々、皆さん女性なんですが、さっちゃんとの会話が上手だなと思っていました。
僕はその事実を「女性だから」ということで一面的にしか理解・評価していませんでした。
〈女性は自分の喋りたいことを一方的によく喋る〉ものだから、と偏見かもしれない解釈で片付けていました。
でも、男性のY田先生が同様に会話を盛り上げているのを目の当たりにして、「女性だから」で片付けてはいけないと考えられるようになりました。

「うん」とか「そうだね」しか言わない話し相手の僕は、さっちゃんからみると詰まらない話し相手なんだろうなと思いました。
僕自身、急には会話能力が潤沢になるわけではありませんから、少しずつ言葉の数を増やしていこうと思いました。

Y田先生がA4サイズのホワイトボードに「ありがとう」とか「よろしくおねがいします」とか書くんですが、
さっちゃんはそれを一緒に読むことはありませんでした。
でも、は唄うことが出来ました。
1曲目は「紅葉」:秋の夕陽に照る山もみじ~
この曲は最初から最後までちゃんと唄っていました。
もちろん、歌詞は正しく発語できませんし、さっちゃんが適当に声を出しているだけですが、音程は正しく唄っていましたね。
2曲目は「里の秋」:静かな静かな里の秋 お背戸に木の実の落ちる夜は~
この曲は出だしから高音気味なので、最初ちょっと戸惑ったみたいです。
しばらくして、1オクターブ低い音程で唄い始めました。
3曲目は「ふじの山」:あたまを雲の上に出し~
T田先生の言語リハビリで常に唄っていた曲なので、唄えるはずなのですが、最初しばらくは声が出ていませんでした。
ただ、後半になって声が出るようになりましたね。

今後もこんな感じで続けられればいいなと思いました。


言語リハビリ終了後しばらくして、さっちゃんと僕は掛かり付けのお医者さんのクリニックへ行きました。
月に1回くらいの割合いで、が無くなりそうになると行くんです。
さっちゃんは少し疲れたせいか、病院や薬局ではほんの少し不穏気味でした。


▲17:40。クリニックからの帰り道、途中にある多摩川河川敷の公園です。疲れているのでしょう。さっちゃんの腰が曲がっていますね。クリニックまでは片道徒歩30分ほどかかります。
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さっちゃんの言語リハビリですが、今日もほとんど寝ていました。でも、歌をしっかりと口ずさんで歌いました

2021-09-06 23:56:43 | 言語リハビリ
月曜日2時からは言語リハビリです。
11時過ぎに自分から起き出して来たさっちゃんでしたが、何故か機嫌が悪くなって来て、朝食は食べませんでした。
いったん寝直してもらって、今度は1時過ぎに再び自分で起きて来ました。
そして、この時は機嫌が良く朝食もしっかりと食べてくれました。
そして、STのY田先生が来られるのを待ちます。

Y田先生が来られると、毎回、体温と血圧と酸素飽和度SpO₂を計ります。
それに続いて、今日は唱歌を歌うことにしました。
3曲歌ったのですが、3曲目は「ふるさと」でしたが、1と2曲目は曲名を忘れました。

1曲目はさっちゃんは声を出して歌っていました。
歌詞も見ながらでしたから、何となく似たような歌詞がさっちゃんの口からも出ていましたが、正しい言葉にはなっていないと思います。
ただ、音程はほぼ正しかったと思います。
正しいといっても、厳密な意味ではありませんけどね。

2曲目音程の高い曲でした。
Y田先生と僕は男声なりの高音で歌いましたが、さっちゃんはちょっと戸惑ったんじゃないんでしょうか?
昔さっちゃんが所属していた都民合唱団ではソプラノでしたから、きちんと高い音程で歌おうとしたんだと思います?
もしそう思ったんだとすると、今のさっちゃんにはきちんと高音を出すのは難しいと思われます。
そんな想いと現実のギャップがあるので、実際には声を発することが出来なかったんではないでしょうか?
結局、2曲目をさっちゃんは声を出しては歌っていませんでした。
でも、何となくですが、歌おうとはしていたように感じました。

3曲目の「ふるさと」ですが、歌えるはずなんですが、さっちゃんは歌いませんでした。
最初から歌う気がなかったように思います。

その後、さっちゃんは目を閉じることが多くなり、ほぼ完璧に眠ってしまいました。

Y田先生ともいろいろ話しましたが、長い目で経過を観察して行こうということに。
病院まで通っての言語リハビリでは疲労や待ち時間などの影響でさっちゃんは不穏気味になることが多くありました。
自宅での訪問リハビリですから、精神的には落ち着けているようです。
不穏になる様子はありません。
でも、眠気に襲われてしまうようですね。
来週から、さっちゃんの起きる時間を少し早くしてみて、どうなるか見てみようと思います。


言語リハビリが終わると、さっちゃんは布団の中へ。
夕方、目覚めたさっちゃんと散歩に出かけました。
リハビリ中は雷まで鳴っていた荒天でしたが、夕方には陽も射し始めました。


▲17:31。東京の日没時間はほぼ18時です。今日も涼しかったので、早めに出て来ました。西の空の一部だけ雲の切れ目がありました。

今日のさっちゃんは僕が写真を撮っていても、一人で先に歩いて行かずに、待っていてくれました。
夕食は半分以上は食べてくれたと思います。
夕食の途中で眠くなって、口を開けてくれなくなります。
そうなるともう無理ですから、布団に連れて行くんです。
今日もそうやって、いま夜中ですが、一度も目覚めることなく眠り続けています。
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言語リハビリ中、さっちゃんは最初から最後まで椅子に座って寝続けました

2021-08-30 23:10:22 | 言語リハビリ
今日月曜日、2時にSTのY田先生が来られました。
2回お休みでしたから3週間ぶりです。
Y田先生が週に1回行っている施設があるのだそうですが、そこで新型コロナウイルス感染者が出たのだそうです。
Y田先生は濃厚接触者ではないのですが、念のためにPCR検査をして、陰性。
大事を取って仕事は数日間休むことにしました。
それで来れなくなったのが、先々週の月曜日。

ただその後、高熱に見舞われ、本当に具合が悪くなってしまったんだそう。
最初は唾液でのPCR検査だったそうですが、高熱が出た際には鼻奥の粘膜を採ってのPCR検査だったそうです。
その方が検査の精度が高いそうなんですね。
結果は陰性。
どうも単なる夏風邪だったようです。


Y田先生の夏風邪が回復したのは悦ばしいのですが、今日の主役のさっちゃんは椅子には座っていますが、眼をつむったままです。
Y田先生が「お早うございま~す」などと、さっちゃんに呼びかけるんですが、さっちゃんに変化はありません。
体温を計り(ちょっと高めの37.1度)、血圧を測り(110~48)ましたが、その間も眠ったまま。
椅子の背中に寄りかからないようにさせても、椅子から立ってもらっても、さっちゃんは寝たままです。

さっちゃんがこんな様子ですから、今日の言語リハビリは口腔ケアの実技講習会のような感じになりました。
正直なところ、僕はさっちゃんの口腔ケアはまったく出来ていません。
さっちゃんは水で口をなかなか漱いでくれませんし、スポンジブラシでこすらせてもくれません。
水を含んでくれても、漱ぐことはせずに飲み込んでしまうことがほとんどなんです。
スポンジブラシの際も口を開けてくれません。
さっちゃんが寝ている時に入れ歯を外してみようかとも思うんですが、それにもトライしていませんでした。

今日の実技講習は口腔ケア用ウェットティッシュの使い方です。
前回、我が家にそれがあることをY田先生には伝えていましたから、考えてくださったのだと思います。
そのウェットティッシュを人差し指にしっかりと巻き付けて、歯茎や舌や口蓋をこするようにして汚れを拭き取るんです。
入れ歯はしたままの状態でしたが、Y田先生がしてくださいました。
思いの外、汚れてはいないとおっしゃってくださいました。
本当はそんなことないと思うんですけどね。
人差し指への巻き付け方、口の中への指の侵入させ方など、言葉で教えてくださったり、実技で見せてくださったりしました。
眠っているということもあるんでしょうが、さっちゃんはほとんど抵抗しません。

僕が「眠ってる時にした方がいいんですかね?」と聞くと、
「起きてる時の方がいいと思いますよ」と、Y田先生。
さっちゃんが穏やかそうなときに、やってみようかなと思いました。
「来週もやってみましょうね」と、Y田先生が言ってくださいます。

さっちゃんは最後まで眠りっぱなしでした。
椅子に座ったまま、眠り続けています。

まあ、こんな日があってもいいかな、と僕は思いました
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8月から訪問言語リハビリをしてもらうことにしました

2021-08-18 23:32:05 | 言語リハビリ
これまでお世話になっていた言語リハビリは大きな総合病院のリハビリテーション科の中で行なっていました。
さっちゃんの掛かり付けのお医者さんが紹介状を書いてくださって、行くようになったのがその病院の脳神経外科。
そこの先生が神経内科の先生にも診てもらうようにしてくださり、神経内科の先生がリハビリ科に繋げてくれたのです。
言語リハビリがスタートしたのは3年前の2018年11月のこと。

リハビリと言っても、認知症は進行性の病気ですから、言語状況が改善されるわけではありませんし、期待もしていません。
ただ、何時頃からだったでしょうか、コロナ禍の前からだったようなあやふやな記憶ですが、
STの先生から、「今後どのようにしたいのか?」などと聞かれることが時々ありました。
1年だか半年だか、それくらい前になると、「この病院は急性期の患者さんが主な対象」との言も僕の耳に入るようになりました。
STのT田先生は優しい方ですから、文字にして書くとシビアな内容なんですが、どこか他人事に聞こえる柔らかな言い方でおっしゃっていました。

とは言え、毎週水曜日に行なわれていた言語リハビリも、今年の4月には2回、5月以降は月に1回になっています。
8月は1回もありません。

もちろん、STのT田先生が勝手に減らしていった訳ではなくて、僕との相談の中でそのようになっていったのです。
病院側の急性期の患者さん優先という理由もあるわけですが、それ以上にそうせざるを得ない理由がさっちゃん側にもあったのです。
それはさっちゃんの不穏で言語リハビリ自体が出来なくなっていることなんです。

去年のいつ頃くらいまでだったか、さっちゃんはギリギリ間に合う電車ではなく、その1本前の電車で病院に行っていました。
リハビリの待合室で20分ほど待つことになるのですが、万が一その電車に乗れなかったとしても、次の電車でもギリギリ間に合う訳なんです。
ところが、さっちゃんは待合室で待っている間に次第に不穏気味になってしまうようになりました。
さっちゃんは同じ場所で待ち続けることが凄く苦痛なようで、「帰る」と言って聞かなくなったりするんです。
この問題はいつもギリギリ間に合う電車で来ることで解決は見ました。
しかし、その電車に乗り遅れた場合は言語リハビリをお休みすることになります。
と言うのも、次の電車まで30分近く駅やホームで待つことが困難だからです。

別の理由は、さっちゃんの歩く力が弱くなったことが影響しているようです。
自宅から駅まで徒歩25分、電車に乗って降りた駅から病院まで20分歩かなくてはいけません。
さっちゃんは健脚でそれくらいは何ともなかったんですが、最近はどうやら疲れるようなんですね。
肉体的疲労は精神的疲労に直結しているのでしょう、さっちゃんの場合も。
言語リハビリの時間に集中できないようにだんだんなって来ました。

幾つもの原因があるんだとは思いますが、現実問題として言語リハビリがまともに出来なくなっていたのです。
病院まで通うストレスが問題なのなら、そのストレスを排除すればいいのではと僕が考えるのは自然な成り行き。
そんなこんなで、訪問リハビリについてケアマネさんに相談をし始めたのが、何時のことだったでしょうかね。
昨年末だったか、今年に入ってからだったか。

訪問言語リハビリをしてくださるSTさん(言語聴覚士)はあまり数多くおられないようなんですね。
僕の住んでいる市には1人しか居ないんだそうです。
もしそのSTさん(女性)にリハビリをしてもらうのなら、月曜日の朝9時半からなら空いている状況なのだとか。
僕はその時間でも構わないと思いました。
その後、他の時間枠が空いたなら替えてもらえばいいことですし。

その前提で、手続きを進めることにしたんです。
手続きで必要なことは医師に指示書を書いてもらうことです。
その指示書をどのお医者さんに書いてもらうのか?
さほど急ぐ訳でもありませんから(STさんの空き時間が埋まってしまうかもしれませんが)、
じきに掛かり付けのお医者さんに会う予定でしたから、その時に頼んでみようかと思いました。
指示書というのはどんな内容を書いてもらうのか?
お医者さんに頼む際にちゃんと説明したかったからなんですが、医師ならご存知なんでしょうけどね。

掛かり付けのお医者さんには断わられました。
内科の先生ですから、より相応しい医師がいるとの判断だったのでしょう。
STのT田先生は医師ではありませんから出来ないのですが、リハビリ科のさっちゃん担当の先生は指示書を書かないと思うとT田先生に言われました。
そう思う理由は僕には分かりません。

7月7日神経内科の診療がありました。
3ヶ月おきくらいに定期的に診てもらっています。
専門分野からみても、この先生に指示書をお願いするのが最も相応しいとは最初から思っていました。
ですから、指示書の件もお願いしようと考えていました。
すると、先生の方から指示書の話を持ち出され、「私が書きますよ」といきなりおっしゃってくださったのです。
リハビリ科からの報告もご覧になられて、こちらの状況はご存知だったのでしょうね。

という訳で、訪問言語リハビリの件は実現に向けて動き始めました。
ところが、あの女性のSTさんはすべての枠が埋まってしまったんだそうです。
そこでケアマネさんが探してくれたのは東京都で大規模に事業展開している会社の訪問看護部門の支所。
支所の所在地は隣りの市なんですが、所属するSTさん(男性)は杉並区の支所所属なんです。
STさんというのはまだまだ数が少ないようですね。

男性だと言うことがちょっとひっかかりましたが、T田先生も男性でしたけれど、さっちゃんとの関係性は良好でした。
万が一、さっちゃんがそのSTさんに馴染まないようなら、止めればいいだけのことですから、ケアマネさんにはこの線で進めてもらうことにしました。
時間帯は毎週月曜日の2時~2時40分です。

7月28日にSTさんと看護師さんが来られて、正式契約を結びました。
その看護師さん(女性)は今後、3ヶ月に1回来てくださって、さっちゃんの体調等を診てくださることになっています。
看護師さんに自宅で定期的に診ていただけるのも、何となく心強いというか、安心感がありますね。

という訳で、8月に入って訪問言語リハビリが2回行なわれました。
2回? と思われたでしょうが、3回目のはずの今週16日は急遽中止になったんです。
その理由ですが、男性STのY田先生の関係の人物(どんな関係かまでは知りませんが)新型コロナウイルスに感染したんだそうです。
Y田先生は濃厚接触者ではないのですが、念のためにPCR検査をして陰性でした。
ただ、念には念を入れて、数日間は仕事を休むことにしたんだそうです。
こんなご時世ですから、仕方がないというか、当然の対処でしょうね。

その訪問言語リハビリの様子は追々ご報告したいと思います。


ついでと言ってはなんですが、今日の散歩の様子をちょっとだけ。


▲18:14。今日は久し振りに青空が広がりました。と言っても、朝と夕方だけでしたけどね。東京都の23区方面は晴れていて、気温も上がったようですが、西部は雨が降ったり止んだりで、気温もさほど上がりませんでした。午前中洗濯をしたんですが、午後になっても乾いていませんでした。でも、夕方の日差しでやっと乾いたんです。ですから、この写真のような夕陽の光景も久し振りです。


▲18:17。雨続きで、散歩の出来ない日も多くありました。昨日も雨の合間を縫って散歩したんですが、雲間から1ヶ月近くぶりのを見ました。今日の月は隠れる雲を持っていません。さっちゃんの頭の左上に10日目くらいの月が浮かんでるのが見えるでしょうか?
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猛暑の真昼にトータルで90分間もさっちゃんは歩きました

2021-07-21 23:45:51 | 言語リハビリ
今日は6月9日以来の言語リハビリです。
1時からの予約なのですが、夏は往きも帰りも猛暑の中の歩きになります。
今日の11時過ぎ、熟睡しているさっちゃんをそろそろ起こさなければと思っていました。
でも、こんなに暑い中、さっちゃんに駅までそして病院まで歩いてもらうのは可哀想だなとも感じていました。
ですから、タクシーで行くことも考えていたのです。
タクシーで行けば3000円くらいはかかるようですが、全然歩かなくてもいいのです。
それに、歩いたり電車に乗ったりのストレスがかかりませんから、病院に着いても不穏気味にはなっていないと思います。

でも結局、タクシーは使わないことにしました。
たとえ不穏気味になったとしても、病院に行って言語リハビリをして帰って来る、その全てがさっちゃんにとっての体験だと思ったからです。
とは言え、雨の日とかはいつかタクシーを使ってみようと思います。

さっちゃんは朝食をしっかり食べてくれました。
ヨーグルトまでは行きませんでしたけれど、も飲めました。

さっちゃんは以前は駅まで20分で行っていました。
今の僕も同じです。
でも、今のさっちゃんは急いでも25分はかかります。
通常は27、8分はかかるでしょう。
途中で何が起こるか分かりませんから、家を電車の時間の40分前に出ようとしています。
でも、何かとバタバタしてそんなに余裕たっぷりには出かけられません。

今日もそうでした。
31分前に出かけました。
まあまあ順調な方ですね。
最長90秒足止めを喰らう国道が出発して数分後に現われます。
いつも歩く横断歩道ですから、100m以上手前のある目印の場所で信号が赤になるタイミングが横断歩道を渡れるか否かの目安になっているんです。
その目安の10mほど手前で信号が赤に変わってしまいました。
つまり、僕の足で普通に歩いても横断歩道の信号が点滅してしまう可能性があります。
さっちゃんの足では横断歩道直前で信号が赤に変わってしまうでしょう。
90秒ももちろん痛いのですが、それ以上に90秒もじっと待っていなくてはならないことにさっちゃんが耐えられるかどうかが大問題なんです。
精神的にイラついて、かなり不安定になるでしょうね。
ですから、ちょっとだけさっちゃんを急がせました。
急がせる僕に怒り始めて、歩くことを拒否する可能性もあるくらいの急がせ方でした。
結果は、間に合いました。
途中で信号が点滅し始め、残り2、3mのところで赤に変わりました。
さっちゃん、よく歩きましたね。
こんな暑い中を。

さっちゃんも歩きながら「暑いねぇ」と言っていました。
正しく言えていましたから、心の底から暑いと感じていたんでしょうね。
さっちゃんにはもちろん帽子をかぶってもらっていますが、それに加えて本当は日傘も差してあげたかったんです。
でも、以前にもブログで書きましたが、さっちゃんに傘を差してあげるのはとても大変。
時刻も12時台ですから、日陰もほとんどありません。

最後の関門は改札口への最後の数十段の階段です。
エレベーターに乗ろうかなとも考えたんですが、頑張ろうと・・・・
ただ、最後の最後で転んでしまいました。

さっちゃんが階段で転んだり突っかかってりする原因は以前にもブログで書きましたけれど、こんな理由です。
・足を上げる高さが足りなくて、次の段の階段に爪先がぶつかってしまう
・足を運ぶ幅が短くて、だんだんと階段の手前に足が乗り、ついには足が乗らなくて突っかかる

最近はこの2つに加えて、もうひとつ出て来ました。
下りの時なんですが、
・すぐ下の段をよく見ていないのか、もうひとつ下の段まで足を下ろそうとする
そんなことをすると、当然つんのめってしまいます。
すごく危険。
これも、最近ブログに書きましたが、さっちゃんの右手を僕の右手で取り、僕の左手はさっちゃんの右脇の下を持つんです。
さっちゃんの歩幅が大き過ぎるな、危険だな、と分かったら左手でさっちゃんの体を支えるんです。

今日の原因は2番目の理由で、踏み外したようになって、バランスを崩しこけたんですね。
しばらく痛そうにして倒れていましたけれど、大丈夫でした。
この日のさっちゃんはよく歩いてくれて、25分で駅に到着しました。
それにしても暑い!


電車を降りた駅から病院までは20分かかります。
去年くらいまでは15分もあれば大丈夫だったのですけどね。
病院に近づいて来ると、疲労からかさっちゃんは不穏気味になることがあるんです。
病院を目の前にして「もう帰る」と言ったりすることがあります。
でも、今日はしっかりと最後まで歩き通してくれました。


病院の中ではずうっと何となく不穏気味でした。
なんとか対応しながら、無事に終了。


帰りの歩きですが、さっちゃんはしっかりと歩いてくれました。
僕と一緒に歩いてくれなかったり、違う方向に勝手に歩いて行ったりすることもあるんですけれど、今日はしっかりと歩きました。
今日のような暑くて暑くて嫌になってしまうような日でも、歩くことだけは止めないさっちゃんです。

さすがに最後の自宅までの歩きの時は僕と繋いでいる腕に体重をかなり預けて来ました。
もかなり曲がって来ていて、前のめりになりながら歩くんです。
なかなか真っすぐは歩けなくて、僕と繋いでいるさっちゃんの右腕を中心に時計回りに歩いてしまうんです。
僕は平地ですけれど、さっちゃんを両手で支えながら歩きました。

団地に着き、最後に階段を上ります。
腰が曲がっていて、手が階段に付きそうです。
さっちゃんの右手を僕が持ち、左手は手摺りを掴んでいます。
ところが、8段目でさっちゃんは階段に躓いて転んでしまいました。
原因は駅の階段で転んだのと同じです。
でも、今回はなかなか自力では立ち上がれません。
8段目上った場所は踊り場ですから、そこにまずは座ってから立ち上がってもらいました。
そこからは下る時と同じように僕はさっちゃんを脇の下で支えながら階段を上りました。
さっちゃんも疲労していたので、足が高く上げられなかったんでしょうね。


家に着くと、冷房をつけ、さっちゃんのズボン、靴下、Tシャツを脱がせました。
リハパンの腰の辺りを何枚ものティッシュで汗を拭き取りました。
リハパンは暑くて蒸れるはずです。
自分が穿いていることを想像しただけで嫌になります。
トイレにも連れて行きますが、おしっこは出ません。
何故かさっちゃんは上機嫌で、便座に座ってを唄っています。
トイレを出ると、消毒用のウェットティッシュで両手を拭き、冷たい飲み物を飲んでもらいました。

少し落ち着いてから、さっちゃんと僕は布団で横になって体を休めました。
散歩はさすがに行く気にならず、6時半くらいから夕食のおかずを作りました。
本当はお味噌汁も作るんだったのですが、そこまでは気力が湧かず・・・・
作ったおかずは冬瓜のひき肉あんかけ、です。
マイタケと生キクラゲも加えました。
僕が用意した夕食をさっちゃんは全部食べてくれました。
それでも、ごく少量ですけれど、食べてくれると本当に嬉しいですね。
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目の前で電車のドアが閉まってしまい、今日の言語リハビリは行けなくなってしまいました

2021-03-17 23:44:42 | 言語リハビリ
水曜日の言語リハビリは午後1時からです。
以前はギリギリ間に合う電車の1本前、何かあっても大丈夫なように余裕のある電車に乗っていました。
ところが、その1本前というのが、30分も前なんです。
さっちゃんは病院へ早めに到着して、30分間も待っていることが次第に困難になってしまっていました。
さっちゃんは家以外の場所では何もせずにその場に留まることをとっても嫌がります。
自由に動き回りたがるんです。
待合室で30分間もじっとしていると、さっちゃんはだんだん不穏になって来てしまいます。
「帰る」とか言い出して、最悪な状況でT田先生を迎えることになってしまいがちなんです。
ですから、いつごろからだったでしょうか、今年に入ったころからだったでしょうか、ギリギリ間に合う電車で行くことにしたのです。

今日もそうでした。
駅までさっちゃんは30分近くかかりますから、家を40分ほど前に出ることにしています。
でも最近は、駅に向かう途中で不穏になったりすることも減りましたから、30分ほど前に家を出ることが多くなりました。
もし駅のホームに10分も前に着いたりすると、電車に乗るまでの待つ時間が大変なんです。
せっかくホームに居るのに、「帰る」と言ったりして、ホームから離れようとすることがよくあったんです。
そんな風なので、あまり余裕を持ち過ぎて早く出るのも嫌なんですよね。

今日もそうでした。
家を出たのは、32分前くらいでした。
さっちゃんはMAXで30分ほどかかったことはありますが、大体は26分とか28分くらいで駅に到着します。
ですから、それなりに余裕はある出発なんです。

家を出てから数分以上経ったところで片道3車線の大きな国道に出ます。
そこを渡る僕の立場からすると、赤信号が1分30秒で青信号が30秒。
僕だけなら速足したり、走ったりして調整できるんですが、さっちゃんにはそれを要求できません。
速足で手を少し引いて歩いてもらったりすると、怒り始めたりして、かえって時間がかかってしまうんです。
今日も青信号へ変わるタイミングがあまり良くなくて、1分ほど信号待ちになるなぁ、と思いました。

手前を歩いている時から見えていたのですが、その信号の場所には警察官が道路の向こう側とこちら側に一人ずついました。
何をしてるんだろう? どういう理由でここに居るんだろう? 警察官2名以外の姿は確認できませんし、よく分かりません。
右から来た車がここで右に曲がろうと中央で停車しました。
警察官はその車に曲がらずに直進するよう指示を出します。
車は直進しましたが、何故そんな指示を出すのか、理由が分かりません。

そんなこんなで、警察官の様子を見ていましたが、「あれっ? 1分以上の時間が軽く過ぎてるぞ」と思い始めました。
僕が渡るべき横断歩道の信号が青に変わりません。
時間の経過が分かるように目盛りの赤い灯が減って来ていましたが、あと目盛り2つくらいのところで変化しなくなりました。
これはおかしい!

警察官の居る理由は信号機のせいのようですね。
では、一体いつになれば僕が渡りたい横断歩道の信号が青になるんでしょう。
何分この場所で経過したんでしょうか?
警察官に理由を聞こうとも思いましたが、彼も仕事中ですし、僕もずうずうしくなれません。
「なかなか信号が変わりませんね。ここは1分30秒で変わるんですけどね」と言うのがやっとでした。
それまでさっちゃんと二人で立っていた場所から、3mほど横断歩道に近づくと、
警察官は僕たちが無理やり横断歩道を渡ろうとしているのではとでも思ったのでしょうか? 僕たちの進路を塞ぐように移動して来ました。

道路の反対側にいた警察官が10mほど右に移動して、支柱に設置されている金属BOXを開けています。
どうやらそこで信号操作をするみたいですね。
案の定、しばらくすると、横断歩道の信号が青に変わりました。

渡り終えてから時刻を確認すると、ギリギリの時間です。
ほんの少しだけ、さっちゃんには感じられない程度歩くスピードを上げました。
駅前の横断歩道はすっと手前の道路を横断しました。
そこからはさっちゃんが嫌がるほど手を強く引いて急いでもらいました。
改札に近づいて、人が多くなっても立ち止まってマスクをする時間も惜しみました。
自動改札ではさっちゃんにsuicaを渡さずに僕がさっちゃんの分もタッチしました。
ホームに降りるエスカレーターをさっちゃんの手を引いて歩いて降りました。


でも、エスカレーターを降りようとしている時に、最後尾車両の車掌さんが窓から上半身を出して、電車のドアを閉める合図を出していたんです。
あ~あ!
乗り遅れてしまいました。
次の電車は30分後です。
以前にもこんな経験はありました。
ホームで待っていたのですが、さっちゃんはだんだんと不穏になって、「帰る」と言ってきかなくなったんです。
どうなるにせよ、このホームで30分間もさっちゃんをじっとさせておくのは至難の業。
僕はすぐに決断しました。
今日の言語リハビリは中止にすると。

そう決めると、行動は迅速。
改札口へ戻り、駅員さんに「今の電車に乗れませんでした」と言って、suica2枚を渡しました。
以前、同じようなことがあって、suicaでそのまま改札を通ろうとしたら、警報が鳴ったことがあったんです。
ですから、駅員さんに見せたのです。
でも、駅員さんが教えてくれたことによると、今週からこんな時でもsuicaで改札口を通れるようになったんだとか。
へぇ~! ですね。
改札内の本屋さんやケーキ屋さんにも気軽に行けるということなんでしょうかね?

改札を出ると、改札横のパン屋さんでお買い物。
僕の朝食用のイギリスパンとバタール、そして夕食用にコロッケを3つ買いました。
さっちゃんですが、以前は店の外で「ここで待っててね」と言えば、待っていてくれました。
でも今は、それが出来ません。
一緒に店の中に入るしかありません。
店内の通路は狭いですから、本当は入口付近で待っていて欲しいのですが、それを言っても理解できませんし、してもくれません。
僕のすぐ後ろを付いて来るのですが、商品のパンを素手で触ろうとするんです。
僕も気を付けていて、直前でさっちゃんの手を掴むんですが、100%は無理。
これまで2、3回店員さんから「触らないでください」と言われたことがあります。
レジでお金を払い、少し離れたパンを置ける台でザックに仕舞っていると、さっちゃんが何やら手に持って来ました。
僕の忘れ物だとでも思ったんでしょうか?
レジでお釣りとかを置くプレートを僕に持って来たんです。
僕はすぐにもとあった場所に戻しましたけれど、内心可笑しくて笑っちゃいました。
家への帰路、あの警察官にそこにいる理由を聞こうと思っていましたが、もう二人ともいませんでした。

それからの今日一日は比較的平穏に過ごせました。
夕方、いつもより少しだけ長く散歩しました。
10分ほど長めだっただけですがね。
さっちゃんはあちらこちらで咲き始めているお花を見ては「綺麗ね」と言います。
昔は可憐で小さな花が好きだったさっちゃんですが、今は大きくて明るい派手な花に目が奪われるようですね。
僕も見つけてはさっちゃんに教えますし、さっちゃん自身も自分で見つけては「綺麗ね」と言います。
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今日の言語リハビリでさっちゃんはSTのT田先生と2往復の会話をしました

2021-02-24 23:54:22 | 言語リハビリ
今日の言語リハビリですが、比較的順調に到着し、比較的順調にリハビリも進行し、比較的順調に終了しました。

リハビリ中に いちばん嬉しかったことはスタート直後のT田先生との会話です。
さっちゃんと先生とはテーブル越しに向かい合って座っています。
今のご時世ですから、そのテーブルにはアクリル板が載っています。
さっちゃんの座っている椅子がテーブルから少し離れていたので、先生は椅子を押してもう少し前に移動させようと思いました。
その時の会話です。

T先生 「もう少し前に出していいですか?」
さっちゃん 「いいですよ」
T先生 「じゃあ押します」
さっちゃん 「はい」


初っ端でこんな嬉しいことがありましたから、僕はさっちゃんの会話、とくに相手との往復会話に注意を傾け、考えていました。
正しい言葉自体の発現率が低いですから、正しい言葉だけで会話が往復するのはとても珍しいことですし、せいぜい2往復がいいとこです。
でも、そんなに正しい言葉に拘らなくてもいいのではないの? とも思ったりします。
そう思って、さっちゃんとT田先生との会話を聞いていると、思いの外会話の往復数は多いんじゃないかとも思えて来ます。
意味のない(としか思えない)言葉の羅列で、何を言っているのかは分からないのですが、その時の話題に沿っている会話だということだけは分かることがあります。
さっちゃん側から見てみると、会話が何往復もしているように思っているのかもしれません。

さっちゃんには相手が喋っている内容を把握する能力が、思っている以上にあるとは僕も感じています。
ただ、相手の話の内容を1分でも30秒でも記憶できればいいのですが、無理なようなんですね。
さらに、論理的な会話の場合、幾つか話したことを自分の頭の中で再構成して捉えなければならないことがあります。
さっちゃんはそんな会話は苦手だろうなと思います。

今後は途中で意味不明な言葉が幾つも混ざってはいても、会派が何往復もしているのなら、そんなケースも記録できればと思います。


言語リハビリが順調に終了し、病院の階下に降りて、会計をするために待っていた時から、順調でないさっちゃんが顔を覗かせ始めました。
このことを書くと長くなりますし、今晩はもう本当に疲れてしまっていますから、これで終わろうと思います。
やっぱり病院に行くと疲れますね。
僕が疲れるのですから、さっちゃんも同様に、否、僕以上に疲れているのだと思います。
当り前のことですが、同じことを経験していれば、僕よりもさっちゃんによりストレスになるはずですからね。
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さっちゃんは歌をしっかり唄っていましたし、カードもまずまず。でも、僕には反抗的で困りものです

2021-01-22 23:51:29 | 言語リハビリ
普通の人でも、お腹が空いていたり、物事がうまく運ばなかったり、体が疲れていたりすると、イライラもしますし、腹も立ち易くなります。
さっちゃんもおそらく同様でしょう。
さっちゃんの体力は低下していってるようですから、昔に比べると長く歩くことで疲れることは多いようです。
しかも、今は冬ですから、痩せっぽちのさっちゃんには寒さが他人よりも何倍も堪えるんでしょう。

何が理由だかはよく分からないのですが、言語リハビリに通っていると、病院に着くまでに不穏気味になることが多いように感じます。
家から駅まで今のさっちゃんの足で30分弱、電車に8分乗って、さらに病院まで20分歩きます。
歩くことによる疲労、そして寒さ、さっちゃんにとってのストレスになっているのは確かだと思います。
でも、それだけで不穏気味になるんでしょうか?
僕にはよく分かりません。

さっちゃんとしては外に出て歩きたい気分でもなかったのに、うまく丸め込まれて外に出て、駅まで歩くだけで気分を害しているのかもしれません。
駅に着くと、マスクを無理やり付けられ、息もし辛いし邪魔なので外してしまうと、また付けられてしまう。
なんで嫌なことを強いられてるんだろうと、さっちゃんは感じているはず。
電車を降りると、再び歩かされる。
一体どこまでいつまで歩けばいいのだろう、さっちゃんはそんな風に思っているのかもしれません。

一昨日、水曜日の言語リハビリの日もこんな感じでした。
病院の手前200mくらいのところで、さっちゃんは「帰る」と言って、来た道を戻ろうとします。
僕は何を言ったかは忘れましたが、上手く説得して(丸め込んで)、ちょっとは力も使って、病院へと向かわせました。

先週からギリギリの時間で病院に着く電車で来ることにしています。
余裕を持ってその1本前の電車で来ると、病院で30分も待たなければならないのです。
最近は、その30分間の間にさっちゃんは不穏になってしまいそうなんです。
さっちゃんは知らない場所で長い時間じっとしていることが出来ません。
おそらくそれが大きなストレスにもなるんでしょうね。
予約の時間は13時です。
病院には13時に到着し、リハビリ開始は13時10分くらいでしょうか。

この日のリハビリはちょっと暗い雰囲気で始まりました。
さっちゃんは僕と手を繋いでくれなくなっていましたし、ちょっと辛くて寂し気なさっちゃんだったのです。
STのT田先生もスタートこそいつもと同様でしたが、暗い雰囲気のさっちゃんでしたから、とにかくまずは心を開いてもらおうと思ったようです。
いつもより早く、歌を唄うことになりました。
しかも、最初は歌を流してまずは聞くだけから始めたのです。
『ふじのやま』を流すと、聞くだけなのに、さっちゃんは一人口ずさんでいました。
先生も僕も聞いていただけなんですが、さっちゃんが一人で唄っていました。

その後、みんなで唄ったり、『春が来た』も唄ったりしました。
さっちゃんははっきりと聞き取れる大きな(さっちゃんにしては)声で唄っていました。
もちろん歌詞は不明瞭で、鼻歌っぽい音声を口を開けて唄っている、そんな感じですね。

続いては、いつものカードです。
前の週ほどではないですが、まあまあの出来でしょうかね。
でも、だんだんと疲れが溜まって来たのか、ほんの少し不穏気味になって来ました。
T田先生が最近のさっちゃんの様子を聞いたり、次回の予約について相談したりするころには、椅子から立ち上がるようになりました。
でも、なんとかギリギリセーフ!

とは言え、言語リハビリは無事終了しても、さっちゃんと僕との時間は続いています。
不穏気味のさっちゃんは僕と隣り合わせに座ってもくれません。
ファイルを渡されて、階下の会計へ行かなければならないのですが、さっちゃんは待合室の椅子から立ち上がってくれません。
でもこの日は、しばらく待ってからさっちゃんに立ってもらうことが出来ました。
手も繋いで、会計窓口にファイルを提出することが出来ました。
ところが、会計待合室の椅子に一緒には座らせてくれません。
自分の(さっちゃんの)番号が掲示板に出るまでも結構時間がかかります。
掲示板に番号が出たので、さっちゃんと一緒に会計の機械へ行こうとしたんですが、椅子から立ち上がってはくれませんでした。
機械で会計を済ませ、急いで戻って来ると、さっちゃんはまだ同じ椅子に座っていてくれました。
ホッとしますね。

「家に帰るよ」と手を引いて、立ち上がらせようとしますが、さっちゃんは動きません。
こうなったらもう長期戦ですね。
隣りには座らせてくれませんから、ちょっと離れたところの椅子に僕は座って待つことにしました。
さっちゃんは僕の姿が見えない時間が長く続くと、次第に心細くなってくるはずです。
そうだと思いたいです。
さっちゃんの僕に対する頑なな感情が融解するまで、待とうと思いました。

こんな時、僕は時間つぶしに新聞を読むことが多いんですが、この日はその新聞を忘れてしまいました。
時間つぶしのネタがないので、僕はスマホで自分のこのブログを読み始めました。
読むと言っても、最近のブログを読むのではなく、昔のを久し振りに読んでみたのです。
僕はこのブログを3年半ほど前から書き始めています。
この言語リハビリが1月20日でしたから、3年前の1月のブログを読んでみたのです。

2018年1月21日のブログのタイトルは「さっちゃんも日和田へ行って、岩登りを楽しみました」でした。
https://blog.goo.ne.jp/sacchan1025/e/ab1eef56be04ea3bf2656bab73f59791
3年前はまだ岩をこの程度は登れていたんですね。
今は岩場にも行きませんが、1年ほど前くらいから岩を登ろうとしなくなりました。

同じく3年前のこんなタイトルのブログ記事も気になったので、読んでみました。
そのタイトルは「食器洗いをめぐって、さっちゃんとちょっとだけギクシャク」。
2018年1月13日のブログです。
https://blog.goo.ne.jp/sacchan1025/e/5f33f5a37bf82c3396849055757b3b7a
このころはやり方はともかく、食器洗いをしてくれていたんですね。
それに、言葉も今とは比べ物にならないほど使えていたんですね。

たった3年間でこれほどまでに変わっていくんですね。
変化のスピードの速さに驚きます。

こんな風に時間を潰していましたが、そろそろさっちゃんの気分も変わったかもと思い、さっちゃんの元に行きました。
「さっちゃん、家に帰ろ」と、さっちゃんの手を取ります。
もう、僕の手を振り払うことはしなくなりました。
両手を取って、立ち上がらせます。
まだまだ嫌々ながらですし、あんまり強く手を引くと、僕の手を振り解いてどこかへ歩いて行ってしまいそうな雰囲気すらあります。
実際、途中で立ち止まって、「どこに行くの」みたいなことを聞いたりします。
ここで機嫌を損ねると、また10分や20分動かなくなるかもしれません。

なんとか病院の外へ出て、駅まで歩き、ホームを往復して歩き、電車に乗って、家まで歩きました。
僕にとっては、家に帰るという一連の行動なんですが、さっちゃんにとっては、何のためにしているのか分からない面倒で疲れる作業なんでしょうね。
機嫌が悪くなるのも分かるような気がします。
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