さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

山の仲間たちの協力やご好意でさっちゃんもつづら岩へ行きました

2018-03-04 22:43:47 | クライミング
昨日は奥多摩の馬頭刈(まずかり)尾根にあるつづら岩に行きました。
僕とさっちゃん、他に山仲間が4名です。
みんなさっちゃんが認知症だと知ってくれていますし、受け入れてくれてます。

僕の山仲間で僕の所属するYYDの会員ではないのですが、Y根君も参加してくれました。
彼は僕とは比べ物にならないほどの5.13クライマー。
野球に例えれば、プロの一軍選手と中高年の草野球選手ほどの違いがあります。

尾根上にあるつづら岩へは林道終点から1時間の急登で着くのですが、
さっちゃんは休憩込みで2時間ほどかかります。
それは一ヵ月半ほど前に実際にここを歩いてみて分かっていました。
全員で一緒に登ると、みんなの練習時間が1時間減ってしまうのです。

そこでY根君の登場!
Y根君に他の3人を任せて、4人を先行させました。
僕とさっちゃんが到着すると、4人のトレーニングはすでに始まっていました。
Y根君に本当に感謝です。

さっちゃんは途中で一回だけ「帰る」とつぶやきましたが、
時々、クライミングにチャレンジしましたから、ご機嫌でした。

今日、「昨日は楽しかった?」と聞くと、
最初は「昨日どこ行ったっけ?」と言ってましたが、
思い出させるような話をすると、
「楽しかったよ」と答えてくれました。


▲無風快晴の暖かな天候の下、楽しく充実したトレーニングが出来ました。さっちゃんが右下に写っています。つづら岩南面右端のクラックルート(4級)。写真中央にも今日の仲間が写っています。
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天覧山で岩登り。楽しんだり、帰りたいと言ったり・・・・

2018-02-24 22:47:33 | クライミング
今日は二人で飯能市の天覧山へ行きました。
しばらく行っていなかった岩場で、本当に久しぶりです。

朝はゆっくりといつも通りの朝食を食べて、家を出たのは9時20分ごろ。
一番下の岩場に着いたのはそろそろお昼時になっていました。
実際、少し食べてから練習スタート。

さっちゃんは確保の仕方とかは忘れてしまっていますから、
させられません。
さっちゃんのためにトップロープをセットして、登ってもらいます。
先に来ていたプロガイドによる講習会が岩場の右側と中央で練習していますから、
僕たちは左側にザイルを張りました。
さっちゃん、そこで5本登って練習。
上まで登っては、ザイルに体重を預けて降りてきます。

楽しそうです。

お昼が過ぎ、僕とさっちゃんは上の岩場へ。
岩場を縫うようにつけてある登山道沿いにある横長の岩場をトラバースするのです。
ここはさっちゃんにはちょっと難しすぎます。
もちろん、さっちゃんも昔は簡単にこなしていたのですが・・・・
「後ろで支えていてあげるから、やったら」と言っても、
さっちゃんはしません。

僕一人で練習していたら、
自分のザックをまとめています。
そして、「わたし帰るから」って言うじゃないですか!

帰るといっても、さっちゃんが一人で帰れっこありませんから、
一人で帰らせるわけにもいきません。
自分は何もできないので、腹が立つんでしょうね。
何とかなだめて、トラバースの岩場の右端だけ、易しい部分をやるように説得。
しぶしぶ(のように見えます)さっちゃんもトライ!
何とか出来ました。
途端にさっちゃんの表情が明るくなります。

「じゃあ僕に最後のトライをさせてくれる?」と聞くと、
OKを出してくれました。
僕はじっくりと時間をかけて、最後のトライに臨みます。
そして成功!
僕も嬉しい!

ですから、帰路に就いたのはまだ3時台。
家に着いたのも5時前。

夕食前に一緒にお風呂に入って、さっちゃんに聞きました。
「今日は楽しかった?」
さっちゃんは「楽しかったよ」「けっこう登ったし」
と、充実した喜びのようでした。


▲最下部の岩場を登るさっちゃん。
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三連休は岩登り三昧でした

2018-02-13 22:14:09 | クライミング
山の会の仲間T橋Tさんに誘われて、この三連休は伊豆高原をベースに岩登り三昧でした。
初日は途中の湯河原の茅ヶ崎ロック。
さっちゃんも易しいルートを登りました。

終了後、伊豆高原へと向かいましたが、途中ちょっと渋滞気味で暗くなってから到着。
近所に適当な飲食店がないらしく、スーパーで食材を購入して、夜は鍋料理。
学生時代に飲食店でアルバイトをしていたというT橋Tさんはすご~く料理の手際がいい!
さっちゃんも温泉の出るお風呂に入ったり、鍋料理を美味しくいただいたり、満足そう。

二日目はすぐそばの城ヶ崎海岸で岩登り。
ちょっと難しい岩場ですから、最初は僕とT橋Tさんのふたりで登っていました。
時間はあっという間に経過してしまい、2時間ぐらいたったころ、
さっちゃんがなにやら退屈そう。
心ここにあらず
といった様子。

ちょっとほったらかし過ぎたな、と思いながら、
さっちゃんに「登ろうよ」と、ハーネスを装着しようとすると、
さっちゃん、ごねます。
「もう帰る」
「何のために来たか分からない」

何回も「登ろう」と促しますが、さっちゃん拒否。
僕たちの様子を見ていて、「自分には登れない」とも感じていたんでしょう。

それで、急遽、終了して帰ることにしました。
僕たちも急いで準備をし、帰ろうとするさっちゃんの後を追うような感じで海岸沿いの遊歩道に戻りました。
しばらくは不機嫌そうな表情が続きましたが、一緒に歩いて車に戻るころには笑顔も戻っていました。

この日も美味しい夕食をいただきました。
もちろんお風呂も。まだ明るいうちに温泉の贅沢入浴!

最終日はいろいろあって結局、日和田へ。
朝7時にスタートし、伊豆から埼玉県へ。

Y根君が応援で駆けつけてくれましたから、T橋Tさんのリード練習に付き合ってくれました。
ですから、僕はさっちゃんとずっと一緒。
さっちゃんのために易しいルートにトップロープを張って、登ってもらいます。
今日は一日中さっちゃん笑顔!
やっぱり根っからクライミングが好きなんですね。


▲茅ヶ崎ロックのシンデレラフェースを登るさっちゃん。


▲日和田の男岩西面左端を登るさっちゃん。
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今週もまた、三浦半島の鷹取山に行ってきました。

2018-02-04 23:33:07 | クライミング
先週に引き続き、鷹取山に岩登りのトレーニングに行ってきました。
三浦半島はやはり暖かい土地ですから、雪は全然残っていません。

今回はザイルは1本だけですから、張り替えをしたりで3つのルートだけを登りました。
まあ、そんなに何本も登れるような岩場ではありませんから。

さっちゃんは最初の易しいルートは完登できましたけれど、あとの2本は出だしでギブアップ。
身長のハンデもあるでしょうし、腕や指の筋力も昔に比べると、ないに等しいですから。

でも、今回一緒だった背の高い男性も、ほぼ同じ結果ですから、
さっちゃんも頑張ったと思います。

それはともかく、お昼ご飯どきのこと、僕はザイルを張る場所を変えるために岩場の上に行こうとしていました。
すると、珍しくさっちゃんが大きな声。
さらに僕を呼びます。
何事か! と、僕は急いで戻りますが、
とくに異常事態は感じられません。
でも、さっちゃん少々興奮気味!

よくよく話を聞いて(意味不明な言葉が多いので)、話をまとめると、こうです。
お昼の菓子パンを食べようと手にしていたら、
突然、大きな鳥がさっちゃんの手からパンを奪ってかっさらっていった!
どうやら、その犯人はトンビのようです。
僕たちがここに来たときから上空を舞っていました。
いまこの瞬間も、上空の低い位置を舞っています。

試しに、別の菓子パンを出して手に取ると、
明らかに狙っているような反応。
僕はそのトンビを威嚇し、石っころを投げるような素振りを見せます。
すると、遠くに離れていきました。

そのトンビのことは昨晩、家で聞いてみると、すでに忘れていました。
でも、今日、スーパーに行く道すがら話題に出すと、覚えていました。
記憶って一筋縄にはいかないようですね。

それにしても、さっちゃん、稀有な体験をしたもんです。


▲1本目の易しいルートを登るさっちゃん。このルートは完登しました。
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三浦半島の鷹取山でクライミングを楽しみました

2018-01-28 22:45:06 | クライミング
いつもの日和田は先日の雪がそのまま残っているでしょうから、
昨日の土曜日は暖かい三浦半島へ行きました。
2時間ほど電車に乗って追浜駅に到着します。
さっちゃんは僕と二人だけで岩登りをすると思っていたらしく、
改札口で他の仲間がいるのを知ると、ちょっと不満そう。

岩場に着いても、どこか納得がいかないみたいで、
ひとり周辺を散歩したり、僕に愚痴をこぼします。

でも、そんなときは岩を登るに限ります。
いちばん易しいルートを登ってもらいました。
易しいといっても4級はありますから、なかなか大変です。
半分くらいまでしか登れませんでした。
でも、さっちゃんは気分が高揚して、それまでの不満は消えていきます。

僕は他のメンバーの確保をしたり、なかなかさっちゃんの面倒を見ることができません。
僕は暖かいと感じるんですが、さっちゃんは「寒い」と言って、「もう帰りたい」と言います。

ここでも、岩を登ってもらうのが解決策。
さっちゃん、やっぱり岩を登るのが好きなんですね。
今度は頑張って頑張って、ゴールまで到着!
降りてきたさっちゃんは満面の笑顔でした。

最後にもう一回、少し左のルートを完登し、さらに満足!

今日、「昨日は楽しかった?」と聞くと、
最初はもう昨日のことは忘れていましたけれど、
だんだん思い出すと、「楽しかったよ」と言ってました。


▲山仲間のT橋さんの愛犬と仲良く心通わせるさっちゃん。


▲けっこう難しいルートでしたが、さっちゃんは完登しました。風もなく快晴で、暖かい一日でした。
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さっちゃんも日和田へ行って、岩登りを楽しみました

2018-01-21 22:59:05 | クライミング
前回はちょっと放っておかれたりもしたんで、
途中で「帰る」とか言って、愚図ったりした日和田での岩登りトレーニング。

今回はそんな原因の一つだと思われる寒さ対策をほどこして、さっちゃんを連れてきました。
今日初めてクライミングするメンバーもいたりするので、
どうしてもさっちゃんの登る機会は少なくなります。
でも、自分が登らない時間も、昨日は楽しそうに過ごしていました。
一緒に参加してくれていた女性の皆さんが、親身に声をかけてくださっていたことも理由のひとつだと思います。

最後まで、寒がりもせず、楽しそうに一緒に岩場の下にいました。
今日初めてお会いした女性の方々から「可愛い方ですね」とか言われて、
聞こえているんだか、聞こえていないんだか分かりませんが、
多分、聞こえていて、内心嬉しいんだと僕は想像します。
すぐに、何と言われたかは忘れちゃうんでしょうけれど、
嬉しかった気分は何となく残るんだと思います。

下山後の打ち上げも楽しく、
帰宅して、お風呂で汗を流して、さっちゃんも僕もすぐに寝ました。

今日、「昨日はもう少し登れればよかったね?」と聞くと、
「うん、楽しかったよ」と言ってました。


▲中央にいるのがさっちゃん。ゆっくりでしたが、着実に登っていました。最後の核心部もこの写真のあと、スムースに登り切りました。登った後は、ザイルに体重を預けて降りて来るんですが、体重を預けることを忘れていて、なかなかそれが出来ませんでしたね。右にいるI城さんが手助けしてくれました。
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最初は「もうわたし帰る!」とか言ってたんですが

2017-12-10 16:46:46 | クライミング
昨日は僕の山の会の連中と岩登りの練習へ。
岩登り2回目の新人と1年目の女性のふたりとでした。

岩場に到着後、最初はこの二人にザイルをくませて、この日の要領を実践してもらいながら説明。
これにはそれなりの時間がかかります。
それをすませて、待ってもらっていたさっちゃんのもとへ急ぐと、さっちゃんは怒ってます。
じっとしていて寒いのと、
同じくじっとしていたので、自分は何のためにここまで来たのか
登ることの出来ない自分にイライラして怒ってしまったのでしょう。
「わたし帰るから」とザックの荷物までまとめています。

とにかく「これから登ろうよ」「登ると体も暖まるよ」と優しく(?)説得。
先にトレーニングしている二人と同じルートでさっちゃんも登ってもらいました。
登り始めると、昔に比べるとまったく登れなくなっている自分に腹立たしくは感じてるようですが、
少しずつ熱中していきます。

最後に少し難しいルートにも無理矢理チャレンジさせました。
嫌々登り始めましたが、やっぱり熱中!
笑顔が戻って来ました。

登れないのは悔しくて、がっかりして、自己嫌悪にも陥って、なのでしょうが、
それ以上に楽しさが勝つようですね。

打ち上げでも、今日になって「昨日は楽しかった?」と聞いても、
楽しかったようですね。


▲最後に登ったちょっと難しいルートをさっちゃんもチャレンジ。一番上までは行けませんでしたけれど、充実感もあったようです。
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「恥ずかしいっ!」って、さっちゃんは嘆きました

2017-12-03 12:45:15 | クライミング
昨日の土曜日、山岳会の仲間3人と日和田へ行きました。
さっちゃんも一緒に岩登りのトレーニング。

昨年は登れていた易しい岩場もずいぶんと苦労してなんとか登ってます。
最後にトライしたルートは、易しいルートなんですが、最初の一歩だけがさっちゃんには遠~い!
下では山岳会の親しい女性に押し上げてもらい、
上では僕が体重の軽いさっちゃんをザイルで力いっぱい引っ張り上げました。

そのルートを登り終わった後、岩場の上からさっちゃんと二人で下に降りながら、
さっちゃんはポツンとつぶやきました。
「恥ずかしいっ!」

僕はさっちゃんにまだそんな気持ちが残ってるのを頼もしく思います。
でも、自分に自信を失うことなく、これからも岩登りを楽しんで欲しいと思っています。


▲懸垂下降中のさっちゃん。見ている僕の方が心配でたまらないんですが、さっちゃんはまだなんとか懸垂下降はやれてます。
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さっちゃんと二人で日和田でちょっとだけ岩登りのトレーニングをしました

2017-11-27 13:21:05 | クライミング
昨日の日曜日ですが、本当はSS木さんも含めて3人で行く予定でした。
でも、訳あってSS木さんは行けなく。

さっちゃんは確保の仕方など、命に係わるザイルワークの大部分を忘れています。
ですから二人では本格的な岩登りトレーニングは出来ません。

日和田には男岩、女岩とふたつの15~20mほどの高さの岩があります。
そしてもうひとつ、5mほどの小さな岩もあります。
子供岩と名付けられているようですが、そこで僕たちはトレーニング。

午前中は岩登りをして、午後は周辺のハイキングコースへ。
日和田山への登山道は家族連れ中心に、若者も中高年者もたくさん歩いていました。

人で混雑していた日和田山を早々に退散し、
高指山の鉄塔の下で昼食。
そこからは車道を高麗駅へと戻って来ました。

さっちゃんは「何か美味しいもの食べていこうよ」と言いますが、
まだ薄明るい時間には自宅の最寄り駅に着いちゃいました。

帰宅して、いつも通りさっちゃんとお味噌汁とおかずをひと品作って、自宅で打ち上げ!


▲子供岩でトレーニングするさっちゃん。
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八ヵ月ぶりに日和田での岩登りトレーニングをしました

2017-11-21 10:29:46 | クライミング
さっちゃんと僕は沢登り、岩登りのザイルパートナーでした。
20年ほど前にさっちゃんが雪の愛鷹山で大怪我してからはハードな登山はしてません。
でも、簡単な沢登りや岩登りのゲレンデで練習したりは続けてました。
易しい沢登りも三年ほど前からは難しくなって、その後は沢歩き程度しかできなくなりました。

ですから、さっちゃんのクライミング感覚、岩場でのバランス感覚は急激に衰えて行っています。
僕だって数ヵ月、岩や滝に触ってなければ岩を登るのが怖くなってしまいますから、さっちゃんだって同じはず。

案の定、一昨日のさっちゃんは実に下手くそになってました。
苦労してました。
不安そうでした。
だけど、そうであっても楽しそうでしたね。

一度なんか、混雑しているゲレンデの他のパーティーのザイルが邪魔になって、
自分のザイルと交差してしまって、さっちゃんも混乱してしまって、どうしようもなくなっちゃいました。
僕がすぐそばまで行って何とかしましたが、
さっちゃんは自分がそんな醜態を晒したことを本当に恥ずかしがってました。

でも、そんな恥ずかしかったことはすぐに忘れてしまい、
クライミングをした楽しさだけが後まで残ったみたいですから
良かった! 良かった!

さっちゃんがクライミングを楽しむ姿を見て、
僕自身の気持ちもすごく啓発されます。
というのは、
世間一般には危険と思われている、クライミングという遊び=スポーツを
認知症で高齢者のさっちゃんが楽しんでもいいんだということ。
同じように目や耳や手や足や脳や、人の体のどんな場所が不自由な人だってクライミングを楽しんでいいんだ!

僕自身の眠っている寛容さを引き出してくれるさっちゃんです。


▲かっこよく登って行くさっちゃんの姿!
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