さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

もう1分僕が遅れたら、さっちゃんはあわや迷子に

2018-10-25 12:17:50 | ヒヤリハット!
熊本にいる間の話しです。

毎夕、実家の犬をさっちゃんと二人で散歩に連れて行ってました。
僕もさっちゃんも犬が大好きですし、自分が散歩するのも大好きですから。

僕がリールを持ちます。
小さなチワワですし、犬の散歩ですから、犬が主役。
プリンという名前なんですが、プリンが止まれば僕も止まります。
人間には分からない様々な臭いがあるんでしょうね。
あちこちで止まっては鼻をひくひくさせます。

さっちゃんにはプリンの散歩用具一式を持ってもらいます。
チリ紙、ビニール袋、水、器、などですね。
さっちゃんはのんびりと歩くんですが、
プリンが何度も止まりますから、数十メートル先にいることが多いですね。

何日目の散歩だったでしょうか?
さっちゃんはいつも通り先の方にいます。
ところが、この日はどんどん先に行ってしまいます。
プリンが再び歩き出し、次のカーブに来て、先が見通せるようになりました。
でも、さっちゃんの姿が見えません。
プリンはまた止まり、再び歩き出し、先のカーブまで来ます。
やはり、さっちゃんの姿が見えません。

だんだん僕も不安を感じ始めました。
さっちゃんの姿を確認しないと心配です。
プリンには申し訳ないのですが、ちょっとプリンを急かせて歩かせました。

家から白川の土手まで500mほどあるのですが、
その土手が見えてきました。
その土手にも、その手前の道にも、さっちゃんの姿はありません。
いつも決まった散歩道ですから、さっちゃんがそのコースから外れるとは思いませんが、
いったいどこまで行ってしまったんでしょう?

僕とプリンも土手に上がりました。
すぐにはさっちゃんの姿は発見できません。
でも、ちょっと土手を西へ進むと、さっちゃんらしき小柄な女性の姿が。
あ~あ、よかった。
ほっとひと安心。
その姿を見失わないよう、ちょっと急ぎ足で追いかけます。

さっちゃんも不安なんでしょうね。
時々、後ろを振り返ってはこちらを見ています。
でも、僕とプリンがいることには気付いていないようです。

そればかりか、さっちゃん、いつもの散歩コースから外れてしまいました!
土手から河原に降りるのがいつものコースなのに、
その手前で、土手から河原とは反対側の住宅地に降りていきます。
僕とプリンはすぐ近くまで来ていましたから、土手から声を掛けました。
「さっちゃん! そっちじゃないよ!」

さっちゃん、ほっとした表情を浮かべながら、土手に戻って来ます。
もしあと1分、僕とプリンが土手に遅れて到着していたら、
土手から住宅地に降りていったさっちゃんの姿を発見できなかったでしょう。

さっちゃんに聞いてみました。
「もし僕とはぐれたら、家まで帰ることできる?」
「分かんない」と、さっちゃん。

次の日からは、僕とさっちゃんとプリンは一緒に歩くことにしました。
コメント
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