「お正月を自宅で過ごせればいいね」とS田さんがおっしゃってた言葉に僕は希望を託していました。
でも、12月の介護トレーニングは4回しかありません。
これまでの移乗とオムツ交換のトレーニングにも5回を費やしています。
それよりも困難度が増す胃瘻を通じての栄養と水分の補給、口腔ケアや吸引などにはもっと多くの回数がかかりそうです。
よくよく考えると、年内に自宅に戻ることは無理そうだなとは、薄々分かっていました。
そのことを今日、S田さんからはっきりと言われました。
当り前のことですから、改めてがっかりとかはないですけれどね。
今日から新しいトレーニングが始まるのかなと思っていましたが、同じメニューでした。
移乗とオムツ交換です。
施設側の理由によるものなのか、僕自身の介護力がまだ不足していると判断されたのか、それは分かりません。
100点満点で合格点が60点だとすると、甘い自己判断をしても僕の点数は60点台前半くらいだと思います。
シビアに採点すれば・・・・
とりわけオムツ交換は注意点が多過ぎて、実際に毎日何度も行なう中で次第に熟練していくものだと思います。
現時点では上手く出来ないことだらけです。
今日のさっちゃんは僕がI老健に到着したころには入浴中だったみたいですね。
ですから、眠たそうでしたし、オムツ交換も本来ならする必要のない時間帯だったんです。
さっちゃんとは意思の疎通はまったく出来ませんし、そもそもその意志自体を感じることが出来ません。
でも、さっちゃんを目の前に見ることができ、手に触れ、手をつなぎ、手をさすり、声を掛けることが出来る、それだけで嬉しいですね。
▲16:23。僕のトレーニングが終わって、「さっちゃん、眼を開けてごらん」と何度も声を掛けました。眼を開けても、一瞬でまた閉じてしまいますから、なかなか写真には撮れません。この写真は幸運の一枚です。さっちゃんの眼にはまだ目力(めぢから)がありますよね。