さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

成長著しいF沢さんは鏡岩も登ってしまいました!

2021-04-17 23:56:46 | 僕の自由時間
さっちゃんを順調にデイサービスに送り出し、僕は今週も天覧山へ。
まだ4月だと言うのに、五月晴れのような明るいスカイブルーに晴れ渡った日です。
輝くような新緑と澄みきった青空、思わずカメラを出して写真を撮ってしまいました。


▲10:25。天覧山へのハイキングコースの前半はこのような舗装された小道です。市民の散歩道になっています。小さな子供からお年寄りまで楽しめるコースです。


▲10:28。中腹の広場に着きました。東屋やトイレがあります。ヤマツツジが満開でした。

トラバース岩に着くと、F沢さんの挨拶の声がします。
今日も二人で頑張って楽しみましょう!


▲10:54。F沢さんの今日の目標は3往復半以上。回数にはこだわらず、繰り返していますね。ただ、この日は足が滑り易いとのこと。岩が濡れている訳ではないですが、何故なんでしょう。写真は左手でアンダホールドを掴みにいっているところです。


▲10:56。どうもこの辺りの足場の岩が滑り易いようですね。触ってみても滑る理由は分かりませんでした。たまたまここで滑ることが重なっただけなのかもしれません。


▲11:11。僕も2往復目指してトライ! 写真は半分を折り返して、こちらへ戻っているところ。この写真の辺りが僕は苦手です。と言うのも、スタンス(足場)があまりよく見えないからです。スタンスを決めるまでに時間がかかり、そのせいで腕も疲れてしまうんです。もちろん、それは言い訳に過ぎませんよね。指や腕の筋持久力が弱いだけの話です。スタンスをしっかりと記憶しておかねばなりませんね。


▲11:12。もうすぐ1往復ですが、思いの外、筋肉が疲労しています。


▲11:12。普通ならば、右足のスタンスに左足も揃えて休むことが出来るんですが、この時はさらに左へ進んで、もっと安定した場所で休むことにしました。息も弾んでいましたし、両腕の疲労も溜まっていたからです。


▲11:16。2往復目に挑戦中! 写真のこの辺りが実際にやってみると確かに何故だか滑り易いんですね。注意して進みます。ところが、ここから1mほど進んだ箇所で力尽きて落ちてしまいました。1往復半直前での落下でした。先週よりダメじゃん!

F沢さんも3往復半は出来ませんでした。
ただ僕は、今はこのトラバースがその日最大の目標だとは思っていません。
この日ならば、次に行なう鏡岩のためのウォーミングアップだと考えています。
毎回、最初にトラバースをやり続けたら往復回数だけは徐々に伸びていくはずだと考えています。


鏡岩に降り、木陰で軽くお昼を食べました。
ここは木陰ですから、真夏でも比較的なんとかなる(涼しくまではないだろうけど)ような気もしました。

それから僕は鏡岩へのトップロープをセットしに行きます。
ここはちょっと面倒なセットになりますから、僕が担当し、F沢さんは見て学んでいます。
昔は鏡岩の最上部にボルトが2本打ってありましたから、極端な話、カラビナだけでも支点が作れていました。
でも、その後そのボルトは抜かれ、鏡岩の上部の蛇岩に打たれているピン(ハーケンやボルト)に頼っていました。
30年以上前までは天覧山のいろいろな岩場にクライマーの姿が多く見られたのですが、最近では最下部岩場で練習する初心者が時々見られるだけです。
ですから、ボルトやハーケンも自然に減って来たんでしょうね。
ブログの最後で、支点作りのことにも触れますから、そこで詳しく説明しますね。

僕が鏡岩を意識し始めたのは、谷川岳一ノ倉沢の南稜ルート2度目に登った直後だったと思います。
1度目の南稜は全部フォロウでした。
2度目は全ピッチリードさせてもらったのですが、最終ピッチがフリーでリード出来ず、A0になってしまったんです。
A0(エーゼロ)というのは岩以外の人工物を掴んで登ること。
僕はボルトに掛けてあったシュリンゲ(輪にした紐)を掴んで登ったんです。
ピッチグレードは4級A0(A0で登ればそれ以外は4級)なんですが、1度目フォロウした時に、これはフリーで登れると感じていたんですね。
フリーなら5級-くらいでしょう。
それが悔しくて、このピッチに似ていた鏡岩を楽に登れるように練習し始めたんです。
アメリカ式のデシマルでグレーディングすると、南稜最終ピッチは5.5(RCCⅡなら5級-)ですが、鏡岩は5.7(5級+)です。
鏡岩が楽に登れれば、南稜最終ピッチは楽にリード出来るんですね。
そんな思い入れもあった鏡岩なんです。


▲12:35。これが鏡岩。両サイドの凸凹の多い壁は使わずにツルツルの壁だけを使います。神経シナプスのようにも見える傷や小さな窪みがあります。そこを使って登ります。使えるスタンスも数が限定されていますから、一手ひと足に慎重さが要求されるのです。F沢さんは最初はザイルを強く張った状態で、何度かぶら下がりながら登りきりました。ルートの全貌を知ってもらうためです。腰にぶら下げている白いものはチョーク(体操選手や野球のピッチャーが使う汗止め用粉)です。


▲12:36。これで終了。最上部の岩を掴めば、後は駆け上がれます。


▲12:40。鏡岩の中央付近。この体勢になること、この体勢から左足で立ち込むことが、鏡岩の核心部でしょうか。


▲12:40。上の写真の状態から立ち込むことが出来ずに岩から離れてしまったのでしょう。こうやって、何度も何度もぶら下がっては再びトライします。


▲12:50。この辺りは下部の核心部でしたが、F沢さんは比較的早く解決策を見つけました。僕もそれに倣って、楽にここまでは登れるようになりました。


▲13:02。上の写真のすぐ次の状態がこれ。左手が掴んでいる三角の穴は持ち続けるには小さ過ぎるんです。15cmほど上のもう少し大きめの三角の穴を使いたいのですが、そのためには右足で立ち込んで、左足をお腹の左に見えている三角の穴に突っ込まなくてはいけません。僕はこの穴がなかなか見つけられないのです。F沢さんに聞くと、「見えますよ」とのこと。


▲13:12。上の写真の次の状態ですね。上の写真から右足1本で立ち込んだ場面です。左足を三角の穴に突っ込もうとしています。この写真ではその三角の穴は左足の脛のところにありますよね。左手はまだ上の写真と同じ小さな三角の穴を持っています。左足を決めたら、次に左手を今の上のより大きな三角の穴に持ち替えるのでしょう。


▲13:13。あれあれ! これはもう登りきった写真ですね。両手でガバホールドを掴んでいますから、後は体を上げるだけなんです。


▲13:15。と思っていたら、間の写真が出て来ましたね。F沢さんが何度も何度も登っているからです。5回、10回ではききません。15回とかは登ったんじゃあないでしょうか!? 2個上の写真で突っ込んだ左足でこの写真では立ち込んでいますね。そして、掴もうとしている上部の岩はまあまあの小さなガバなんです。F沢さんは自分なりに最適ムーブを次々発見して、ついにノーテンション(一度もザイルにぶら下がらずに)で登り切ることが出来るようになりました。

F沢さんは1日で登ってしまいました。
でも、僕はそんなに早くは上達しません。
F沢さんを見ていると、昔の自分の姿と重なりますね。
どこまで成長していくのか、見てみたい気持ちが強くなります。

上の写真と次の写真の間に時間が経過しています。
僕が2度目のトライをしたんだと思います。
でも、駄目でした。
4つ上の写真の状態から先に進めなかったんです。


▲13:41。最後にもう一度F沢さんがトライしました。見つけ出したムーブを確認するように、丁寧にしかも早く攀じって行きました。完全に自分のものになっていますね。お見事!

この日はこれで終了!
トップロープのセットを解除しに上へ行きます。


▲13:43。環付カラビナがあるあたりに、昔はボルトが2本打ってあったんですよね。


▲13:42。7ミリロープの左側は蛇岩に打たれた2本のハーケンを支点として使いました。


▲13:43。7ミリロープの右側は蛇岩の右端、と言うよりも獅子岩の左側面のハーケンを支点として使いました。シュリンゲを介さず、7ミリロープを直接セットしてあります。


▲13:43。左側の支点と右側の支点から7ミリロープを伸ばしています。このような状態になることが予想できましたから、この日は7ミリ20mロープを僕は別に持って来たのです。

20mロープも含めて、ザイルとトップロープ作成用一式はF沢さんに預けています。
そんな道具にも親しんでもらいたい気持ちもありますし、早く自分でセット出来るようになって欲しい気持ちも強いですね。
体の動きとしてのクライミングだけでなく、道具の使いこなしの面でのクライミングも強くなって欲しいものです。
全部がクライミング能力ですから。

僕は鏡岩をこの日は登ることが出来ませんでしたけれど、来週は次のステップ、蛇岩に進もうと思います。
鏡岩とはまったく性質の異なるムーブが要求されます。
グレードはひとつ上の5.8。
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