さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

デイサービスに出かける今朝のさっちゃん、こんな光景に僕の心は癒されます。毎回こうならいいのに・・・・

2019-10-11 10:39:49 | デイサービスや介護
今日はデイサービスの日。
朝食のおかずもほとんど食べてもらえませんでしたし、歯磨きもなし、
髪を梳くのもスタッフの方が来られてから慌ててする始末。
急いだので、さっちゃん「痛い、痛い」、髪の毛が引っ張られるんですね、ご免なさいね。
こんなでも、今朝は順調にいった方でしょう。

スタッフの方が狭い玄関に入って、さっちゃんが運動靴を履くのを腰をかがめて手伝ってくれます。
さっちゃんのデイザックをスタッフの方に渡して、さっちゃんはいよいよ玄関を出ます。

さっちゃん、玄関を出ながら僕に言います。
「あなたは来ないの?」
「うん、そこまでね」と僕は言います。
玄関を出て、左へ進み、階段のところまで手をつないで歩きます。
さっちゃんの手をスタッフさんに渡すと、さっちゃんが僕の方を振り返ります。
「大丈夫よ。私と一緒に行きましょ」とスタッフさんがさっちゃんに語りかけます。
さっちゃんはちょっと不満そうな、よく分からないような表情を浮かべながら、
スタッフさんと手をつないで、階段を降りて行き、最初の踊り場でまた僕の方を見つめます。
スタッフさんがさっちゃんに語りかける声が響いて聞こえています。
僕は棟の1階ホールの真上あたりに立って、さっちゃんたちが出て来るのを待ちます。
小柄なさっちゃんがスタッフさんに手を引かれて出て来ました。
まるで親子のような身長差です。

この時、初めてのことが起きました。
さっちゃんが後ろを振り向き、僕の姿を探したのです。
これまでスタッフさんが僕の姿に気づいて、さっちゃんに教えてあげてたことはありましたが、
さっちゃん自身が後ろを振り向いたのは初めてでした。

僕は手を振ります。
さっちゃんも手を振ります。

その先で、右に曲がって姿が消えてしまう直前でも、さっちゃんは僕の方を振り返りました。

こんな小さな出来事で、僕の心の中にはポッと暖かい炎がともります。
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さっちゃんは僕がサッカーテレビ観戦していても、気遣いゼロ

2019-10-10 23:39:20 | 生活の一場面
今日はサッカーW杯のアジア2次予選「日本vsモンゴル」の試合がありました。
僕は代表戦はほぼ観ますから、今日もテレビ観戦、応援します。

最初は夕飯を食べながらだったのでよかったのですが、食事を終えると、
さっちゃんは僕に何やら話しかけますし、何をなのかよく分からないのですが、僕に要求してるようなんです。
僕も適当にいい加減に相槌を打ったり、返事をしたりしていたのですが、それではさっちゃん収まりません。
ますますしつこく、だんだんと言葉の中に怒気も含まれ始めます。

僕も悪い予感がしてきたのですが、幸運なことにそれ以上に酷くなることはありませんでした。
さっちゃんが何か言うと、「僕は今これ(サッカーの試合)を観てるの」を繰り返します。
今晩はそれで乗り切ることが出来ましたから、ラッキーでしたね。
試合終了後はそれなりの埋め合わせを行ったのは当然です。

以前はさっちゃんと一緒に応援しながら楽しくテレビ観戦していました。
今はまったく興味関心がないみたいです。
寂しいですね。

僕がテレビ観戦に熱中していても、そんな状況への共感力がさっちゃんにはありません。
この病気(前頭側頭葉変性症)の顕著な症状のひとつに、共感の欠如があります。
よく取り上げられる例はこんな感じです。
僕が体調を崩して寝ているのに、普段と同じように接してくる、何もしてあげないと怒る。

今日のこのことも、僕が熱心にテレビ観戦、応援していることに共感できていないんでしょうね。
でも、さほど大事(おおごと)にならなくて良かったです。
大事になりそうなら、テレビを途中で消すしかなかったでしょうね。
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昨夜のさっちゃんは最終的には団地内をそぞろ歩きました

2019-10-09 23:52:19 | 大変なこと
さっちゃんはよく「家に帰る」と言います。
どうもその家は実在の家ではなくて、さっちゃんの心の中にある「自分が帰るべき家」のようなのです。

詳細を記録すると、際限なく長い文章になりそうですから、箇条書き風に簡潔に書こうと思います。

9時ころだったでしょうか、さっちゃんの入れ歯を綺麗にブラッシングしてあげました。
その入れ歯を口に戻すとき、さっちゃんは拒否。
昨晩はひと晩、入れ歯洗浄剤の液に浸けておくことになりました。
それだけなら別に問題はないのですが、さっちゃん突然に、家に帰りたいモードになってしまったんです。

疲れてしまって、ちょっと布団で横になってる僕を起こそうとします。
おそらく、帰るべき家へ僕も一緒に連れて行こうとしているのでしょうか?
あるいは、その帰るべき家を僕は知っていると思ってるんでしょうか?
横向きの僕を自分の方へ向かそうと腰に手をかけて引いたり、タオルケットを引っ張ったりします。
僕が抵抗して動かないので、足や腰や胸を手や他の何かで叩いたりもします。

そして、玄関へも行って、ドアを開けようとしています。
チェーンを掛けてるのでさっちゃんには開けることが出来ません。
何故だかさっちゃんの靴や僕の靴も部屋の中に持ってきたり、履いてきたりもしました。
さすがにそれには僕も起きて、元に戻させます。

他にもいろんなことがあって、僕も部屋の電気を全部切って、真っ暗にしてみたり、
洗面所の部屋でじっと座り続けたり、ベランダに出て、身を隠したりしたんですが、効果はありません。
さっちゃんはずうっと「家に帰りたいモード」のままなんです。

1時間は経過したのでしょうか? 
僕は別の手を考えました。
こうなればさっちゃんを思い通り外へ出してあげて、家へ帰らせよう、と。
チェーンを外して、ドアが開きました。
さっちゃんは外に出ますが、外でじっとしています。
「こんな夜に僕は出かけないからね」と言うと、さっちゃんは怒りだします。
僕の手を強く引いて、一緒に外へ連れ出そうとしますが、僕は抵抗して出ません。
そんな拍子に、さっちゃんの手が僕の眼鏡にかかって、レンズが外れてしまいました。
僕はさっちゃんを怒ります。
足元に落ちていたレンズを拾って、眼鏡を見ると、フレームも曲がってしまっています。
(それは今日、眼鏡屋さんで直してもらいました)

何度も何度も押し問答があって、僕が一緒に行く振りをしたり、さっちゃんがまた戻ってきたり、
そこでも長い時間が経過して、やっとさっちゃんは部屋を出て、二人の住む棟の外へ出ました。
僕はさっちゃんとは別の階段から降りました。
さっちゃんの姿を追いながら、さっちゃんに見つからないようにしながら、尾行しました。

さっちゃんは後ろを何度も何度も振り返りながら、ゆっくりと歩いています。
駅の方へでもなく、スーパーの方へでもなく、いつもの散歩コースへ進んで行っています。
角々でどちらに行こうが自信なさげに行く道を決定しているよう。
結局、散歩コースからは外れて、団地内の隣りの隣りの棟へ行きました。

棟のエレベーターの前で、そこに来た住人と何やら話しています。
その住人からすれば、入れ歯の入ってない老女が何やら意味不明なことを語りかけて来て、不気味だったでしょうね。
僕はそこで尾行を止めることにしました。
一緒にエレベーターに乗ってしまうと、大変なことになりそうだからです。
見失ってしまう可能性も高まりますし。

さっちゃんのところへ行って、手を引きます。
さっちゃんは驚いた様子もありません。
でも、まだ手をつないで歩くことには抵抗して、手を振りほどきます。
ただ、僕が進む方向には素直に付いて来ます。
団地内をグルグルと寄り道ばかりして、僕たちの棟まで戻って来ました。

さっちゃんは僕たちの階の下の階で僕から離れて、僕たちの部屋の真下の部屋へ行ってしまいました。
僕も慌ててさっちゃんの後を追いました。
下の部屋の方に迷惑を掛けたら申し訳ありませんし。
再び、僕の後から付いてくるようになりました。
今度はふたつ上の階まで上って、そこから降りてきました。

まあ僕としては、さっちゃんが出て来た家(部屋)とは違う家(部屋)に来たんだと、演出したかったんです。
さっちゃんが「帰るべき家」はここなんだよ、と演出したかったんです。
さっちゃんにそんな僕の演出が少しでも影響したかどうかは分かりません。
多分、そんなこと以上にさっちゃんは何故夜に家の外をフラフラと歩き回ったのか?
その理由を忘れてしまってると思います。

その後、さっちゃんはすやすやと心地よさそうに眠りに就きました。
僕はそういう具合にはいきませんでしたけれど。
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さっちゃんの爪を切りました。騒動も事件も起きず、ただ切っただけです

2019-10-06 22:28:05 | 生活の一場面
さっちゃんは爪を切りません。
切ることが出来なくなったのか、切る気が起きなくなったのか、どちらなのかは知りません。
いつのころからだったかは忘れましたけれど、僕がさっちゃんの爪を切るようになりました。

昨日も2週間ぶりだったか3週間ぶりだったか覚えてませんが、爪を切りました。
さっちゃんに「痛かったら『痛い』ってすぐに言ってよ」と言っておきます。
途中、2、3度「痛い」って言われてしまいました。
僕も以前よりは近い場所がよく見えなくなってるので、慎重にはやってるんですがね。

さっちゃんの爪は泥遊びをした後のようにポツポツと黒ずんでいます。
多分、朝食のパンにぬってるジャムが爪の間に入ってるんだと思います。

手と足の20個の爪ですが、綺麗になるとさっちゃんも気分が良さそうです。
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今日もおしっこを2回漏らしてしまいましたが、余裕のある状況でしたので気楽にクリアできました

2019-10-04 23:35:59 | トイレ・排泄
ここのところ、さっちゃんとの暮らしは比較的平穏に推移しています。
もちろん、理不尽なことを言う(と思える)さっちゃんに腹が立ったり、
いったいどんな意味があるのか分からない行為を繰り返すさっちゃんにイライラしたり、
理由が分からないままに、さっちゃんの怒りや文句が一方的に僕に攻撃的に向けられたり、
こんなことは日常の風景です。
でも、ここのところはそれらがグツグツと爆発的に沸騰することなく、せいぜい「アチッ!」となる程度でした。

今日のおしっこ漏らしもさほど大変な事態ではありませんでしたね。

さっちゃん、今日はデイサービスの日。
お昼ご飯を食べてから帰宅しましたが、午後は掛かり付けのお医者さんに行く予定でした。
家を3時前に出て、10分くらいたった時、さっちゃんが尿意を訴えました。
すぐそばに工事現場に置いてあるようなトイレがあったのですが、もう少し先に多機能トイレがあるんです。
先週の失敗もあるので、さっちゃんに「あと5分我慢できる?」と聞くと、大丈夫みたい。
さっちゃんの手を引いて、少し速足で急ぎました。
多機能トイレに入りました。
間に合ったようです!

ところが、ズボンを脱ごうとしている最中に、さっちゃんの何とも言えない溜め息、呻き声が・・・・
漏らしたようです。
とにかく急いでズボンとパンツを下げて、便座に座ってもらいます。
我慢してた分が出ました。

厚くたたんだトレぺをパンツの中と外から挟んでおしっこを吸い取ります。
それを2度3度、パンツの場所を変えて2度3度、さらに場所を変えて2度3度。
おしっこまみれになるのは僕の手だけでいいのに、さっちゃんは平気でパンツを触ります。
そのたびに僕はさっちゃんの手を払いのけます。

パンツの中と外に畳んだトレぺを当てて、穿いてもらいました。
ズボンの右足の内側に足首まで線となって濡れていましたが、それは仕方ありません。
このまま病院へ行くと、小さなクリニック中がおしっこ臭くなるかもしれませんし、さっちゃんも気持ち悪いはず。
家へ帰って、シャワーを浴びることにしました。

さっちゃんだけ裸になって、シャワーで洗ってあげました。
新しいパンツとズボンに穿き替えて、再びクリニックへ向かいます。
最初の出発からちょうど1時間が経っていました。

そして今度は夕方。
さっちゃん、普通に尿意を訴え、普通に家のトイレの便座に座りました。
でも、さっちゃん何やらブツブツ言ってます。
パンツを見ると丸いシミが・・・・
「アララ・・・・漏らしちゃったね」
ズボンを見ると、そっちも少し濡れてます。

座ってるさっちゃんのズボンとパンツを脱がします。
洗濯カゴへ。
最初のはバケツの中で水に浸かっています。
今回はシャワーを浴びなくても大丈夫そうです。
さっちゃん、今日4枚目のパンツを穿きました。

今日は余裕のある状況下でのお漏らしでしたし、さっちゃんも僕もとっても平静でした。
いつもこうならいいんですが、心にゆとりがある時ばかりではありませんしね。
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2015年の忘事録/このころは漢字も書いて、料理も作ってたんですね!

2019-10-03 21:55:55 | 2015年の忘事録
忘事録とは忘れた事の記録です
また思い出すこともあるでしょうが
忘れるよりも もっと
新しい思い出を
作ればいいのです


(この忘事録カテゴリーの文章はほぼその日付当時メモした文章のままこのブログに載せています)

2015年10月28日

「日本年金機構」の「機構」の漢字がその字を見ているのだが書けなかった。
「料理、最近、前みたいに作れないの」と自分で言う。毎晩、わりと似た感じの煮物が多くなった。
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