サモワールを囲んで

日本ユーラシア協会愛知県連ブログ

第91回ロシア語サロン開催のお知らせ

2014年02月11日 | ロシア語サロン
今年初めてのロシア語サロン開催のお知らせです!

ゲストは イーゴリ・ダツェンコさんです。


一昨年のヨールカ祭にふらりと現れ、すぐに会員になってくださったイーゴリさん、
その後の猛勉強で日本語もどんどん上手になり、ロシア語のホームページ製作など
日本ユーラシア協会の活動にもいろいろご協力してくださっています。

また去年2月にはロシア語サロンで ウクライナにおけるロシア語について
大変面白いお話をしてくださいました。この時のスピーチがとても好評で
「ぜひもう一度イーゴリさんをゲストによんでほしい」という声が多く
寄せられていました。

今回は「迷信とジンクス」というテーマでお話していただきます。
ぜひお出かけください。


1.時         3月2日(日) 午後2時ー4時

2.場所         愛知民主会館 3階ロシア語教室
            (地下鉄東山線新栄町駅2番出口より徒歩2分)

3.ゲスト       イーゴリ・ダツェンコさん
            ウクライナ東部 ポルタワ近郊生まれ。
            キエフ言語大学卒業後 ウィーン大学で学ぶ。
            専攻は言語学。日本人と結婚し2010年初来日。
            現在はロシア語と英語の教師。日本語堪能。
            好きな和食は寿司。 
                            
4.お話のテーマ   「迷信とジンクス」

5. 参加費      800円(日本ユーラシア協会員は600円)

お申し込み : 日本ユーラシア協会愛知県連合会
名古屋市東区葵1丁目22-26

電話 052-932-7211 
                
 Mail: kokoshka2011@gmail.com         
(お申し込みはできるだけメールでお願いします。)




NORIKO学級 -ウズベキスタンの小さな日本語学校

2013年11月25日 | ロシア語サロン
11月17日のロシア語サロンにはウズベキスタンの方がお二人来てくださいました。
ガニシェル・ナジーロフさん(左)と ディロラ・マンスロワさんです。

お二人はフェルガナ盆地の南部、キルギスとの国境沿いにあるリシタンという小さな町から来られました。
この町でこの夏ボランティアの日本語教師をして最近帰国されたのが羽渕桂さんです。去年ユーラシア協会
愛知県連の講座でロシア語を勉強していた彼女がこのお二人を連れてきてくださいました。

羽根渕さんとリシタンの子供たち。


羽根渕さんが日本語を教えていた学校が「NORIKO学級」です。


先日のサロンで ナジーロフさんからこのNORIKO学級についてお話を聞きました。
ソ連が崩壊し1992年ウズベキスタンが独立国となると 日本はいち早く独立を承認し大使館をおくことに
なり、初代の大使として赴任されたのが孫崎 享(まごさき うける)氏でした。(現在は外交評論家と
して有名ですね)
孫崎さんは石川県小松市の出身で九谷焼など焼き物に興味があり、陶器の町として有名だったリシタンを
見学に来られたのが日本との交流の第一歩になりました。彼を通じて石川県の陶磁器業界との交流が
始まり、ナジーロフさんのお兄さん(陶器職人)は来日して研修を受けることができました。
さらに小松市を本拠地としていた建設機械の会社コマツもフェルガナ地方に進出、エンジニアとして
赴任されたのが大崎重勝氏でした。ウズベク人が大好きになった彼は子供たちのために何かがしたい
と夫人と共に無料で日本語を教え始め、退職金を投じて小さな日本語学校を設立しました。これが
「NORIKO学級」です。NORIKOは奥様の名前だそうです。

残念ながら大崎氏は2005年に亡くなられましたが その意志を継ぐサポーターに支えられ
無料で子供たちに日本語を教える活動は続けられて10年になります。卒業生は日本語
弁論大会で常に上位を占め、日本に留学したり、日本関連の仕事についている人も多い
とのことです。

日本語を学ぶ子供たち


今では「地球の歩き方」にも載っている「NORIKO学級」。大使館の方からバックパッカーまで
先客万来のようですが 子供たちと日本語で話してくれる人は大歓迎とのことです。

羽根渕さんのお話ではリシタンの人たちは みんな「こんにちは!」と日本語で挨拶してくれるそうです。
こんなかわいい子供たちに会いに行きたくなりますね。


ナジーロフさんは現在この学校の校長先生です。日本語もとてもお上手でした。




第90回ロシア語サロン報告 --ウクライナのお・も・て・な・し!

2013年11月21日 | ロシア語サロン
11月17日(日)午後2時から愛知民主会館のロシア語教室で第90回ロシア語サロンが開かれました。
ゲストはリジア・ダツェンコさんです。

リジアさんはウクライナ人でウクライナの東部、ポルタワ近郊のお生まれです。教育大学卒業後はずっと中学、高校
の教師をしてこられました。現在は高校の教頭先生でウクライナ語も教えておられるそうです。今回は日本に住んで
いる息子さんを訪ねての2回目の来日です。

リジアさんのお話によるとウクライナ人とロシア人には共通点がたくさんありますが、「おもてなし好き」もそのひとつ。
ある家庭の奥様のお誕生日のお祝いを例として ウクライナのおもてなしの様子をお話していただきました。

数日前から家の中や庭の大掃除。買い出しに行き、料理し、テーブルを整え、、夫も子供も大忙しです。
お誕生日当日には招待したお客様以外にも職場の上司や同僚などが お祝いにやってきます。

夕方お客様の顔がそろったら まずサラダ、ハム、チーズ、ハラジェッツ(豚肉のジェリーよせ)
魚料理などたくさんの前菜を並べて乾杯!
一杯目の乾杯の音頭を取るのは一家の主人で 乾杯はその日の主人公に捧げられます。最初の乾杯で
グラスに注がれた飲み物は必ず全部飲み乾さなくてはなりません。(飲めない人はソフトドリンクを)

2杯目の乾杯の音頭を取るのはお客側の人で この乾杯はこの家の人たちに捧げられます。
3杯目の乾杯は 必ず女性たちに捧げられ、この時男性は全員立って乾杯します。
ちょっと休憩してダンスしたり おしゃべりしたりした後はメインディッシュです。

伝統料理のじゃがいものピュレーにトマトソースと肉を添えたもの、メンチカツ、ロールキャベツ、
肉と野菜の蒸煮、ローストチキン、カツレツその他の肉料理。おくさんはここで料理の腕をふるい、
お客は全部を食べてみて、評価し彼女を褒めなければなりません。

こういうおつまみがあれば お酒は進みます。お料理にとても合うのが塩漬けのキュウリ、トマト、
キャベツ、ピーマンなどです。これらの食品は夏の間に奥さんが作って瓶詰にしておいた保存食です。
お誕生日が夏なら自分の畑でとれた野菜も出されます。

この後はダンスやおしゃべりや歌の時間です。
そして最後はデザート!フルーツやお菓子、コンポート、そして絶対に必要なのはケーキです!
以前は主婦が自分で焼いていましたが 今では店で買うようになりました。
デザートの間も乾杯は続き(もうありとあらゆることと人に乾杯を捧げてしまった後なのですが、、)
最後の最後は「馬に乾杯」です。なぜ 馬に乾杯するかと言いますと、、昔はおよばれして しっかり
飲んでしまったら 家に帰れるかどうかは馬だけが頼りだったからです。

「馬に乾杯」したらお開きのはずですが、楽しくて帰りたくないお客様たちは延々と
「馬に乾杯」し続けることもあるのだとか。

お料理はすべてその家の主婦のお手製であるのが「普通」なのだそうで、、このすごいおもてなしの
お話を聞いた参加者からはため息が。
「ウクライナの家庭におよばれしたいなあ」という声もあり、「主婦が大変すぎる~」と
同情する声もあり。



リジアさんは「たしかに準備も大変で疲れますが こうして親しい友人や親せきが集まって
いっしょにご馳走を食べたり おしゃべりしたりすることはウクライナ人の大きな楽しみ
です。招いたり招かれたりで親しくなれ、お互いを理解できるようになるし、また 人を招いて
家族の仲の良さやきちんと手入れの行き届いた家や料理を披露するという意味もあるのです。」
と語っておられました。

 リジアさんはイーゴリ・ダツェンコさんのお母様です。この日はお姉さんのユリアさんと
その娘のソフィアちゃん(11歳)も来てくださいました。


またこの日はウズベキスタンから二人のお客様がありました。ガニシェル・ナジーロフさんと
ディロラ・マンスロワさんです。お二人はリシュタンという町で日本語学校の運営に従事して
おられます。日本ユーラシア協会のロシア語講座で勉強された後、この学校でボランティアと
して日本語教師をしておられた羽根渕桂さんがお二人を連れてきてくださいました。



ティータイムには差し入れのケーキ2種類とみかんの他、ウズベキスタンの
レーズンとあんずも。



ナジーロフさんからはウズベキスタンの小さな町リシュタンにできた小さな日本語学校「NORIKO学級」について
紹介がありました。

第90回ロシア語サロン開催のお知らせ

2013年10月30日 | ロシア語サロン
11月のロシア語サロンにはイーゴリ・ダツェンコさんのお母様、リジア・ダツェンコさんをお迎えします。
イーゴリさんは去年のヨールカ祭にひょっこり現れて、すぐに日本ユーラシア協会の会員になってくださり、
様々な行事に参加されるようになって、私たちの活動に大きな力になってくださっています。

リジアさんはウクライナ東部のポルタワ近郊のお生まれで 教育大学卒業後はずっと中学、高校でロシア語を教えてこられました。
お忙しい仕事のかたわら、家庭では花や野菜を育てるのが大好きなヴェテランの主婦でもあります。今回はそんな
リジアさんに 家庭にお客様を招いたときの「おもてなし」のお話をしていただきます。

2度目の来日というリジアさん、去年は京都への旅行や名古屋の水族館を楽しまれたとのこと。特に水族館の
イルカショーには感激されたそうです。


1.時         11月17日(日) 午後2時ー4時

2.場所         愛知民主会館 3階ロシア語教室
            (地下鉄東山線新栄町駅2番出口より徒歩2分)

3.ゲスト        リジア・ダツェンコさん
            ウクライナ東部 ポルタワ近郊生まれ。教育大学卒業後 中学高校でロシア語教師。
            今回は2度目の来日。日本では路地歩きや公園めぐりを楽しむ。水族館や海も
            大好き。和食で好きなのは寿司と沢庵。

                    
4.お話のテーマ  「ウクライナのお・も・て・な・し」

5. 参加費 800円(日本ユーラシア協会員は600円)

お申し込み : 日本ユーラシア協会愛知県連合会
名古屋市東区葵1丁目22-26

電話 052-932-7211 
                
 Mail: kokoshka2011@gmail.com         
(お申し込みはできるだけメールでお願いします。)






第89回ロシア語サロン報告

2013年10月03日 | ロシア語サロン
9月29日(日)午後2時から第89回ロシア語サロンが開催されました。今回のゲストは7月のロシア語特別講座の講師を務めてくださったエヴゲーニー・トリャスティンさんです。お話のテーマは「日本での起業とその展望」。お話を聞きに集まったのは22人、狭いロシア語教室は満員です。


サハリン出身のトリャスティンさん、高校生の時からプログラミングが好きで将来はプログラマーになろうかと思っていたこともあるそうです。「自分の好きなことをしよう」というスティーブ・ジョブズの言葉にも影響を受けました。サハリン国立大学を卒業後、一年間はサハリンの会社で日本人と共に働き、日本人の仕事の仕方を見ました。2006年名古屋大学に留学、起業のアイデアを思いついたのは2年前、まだ大学院で学んでいる時でした。「日本には面白いもの、便利なものがたくさんある。これをネットで販売したらどうだろう?」まだ学生で時間はあったので このアイデアを実行に移してみることにしました。試行錯誤した後、扱うことにしたのは化粧品(それも自然の素材から作られた製品)そして自然食品でした。

ちょっとシャイな方です。そしてとても早口!


ビジネスは始めたものの、苦難の連続でした。大きな打撃となったのは福島の原発事故です。扱うものが自然素材のものであるだけに放射能の影響を心配する人が多く 顧客は激減してしまいました。

しかし”Самое главное - не сдаваться !”(大事なのはあきらめてしまわないことだ!)と熱く語るエヴゲーニーさん。一人だけの会社で年中無休。時々アルバイトを雇うことはあるそうですが 基本的には自分だけが頼りです。

さて日本の商品を仕入れるために日本中の生産者と電話で交渉する必要がありました。その時の反応が面白かったそうです。東京や大阪、それに沖縄の業者はすぐ話が分かって感じよく応対してくれましたが 田舎、とくに九州の業者は外国人や外国とのビジネスを恐れているのか 取り合ってくれないこともあったとか。「沖縄の人たちは自分たちも外国人みたいな意識があるみたいでした。」

紅茶とケーキで一服した後、


会場からは 「日本では当たり前だけど 外国ではあまり売ってない、こんなものを売ってはどうですか?」の提案がいっぱいありました。5本指ソックス、缶コーヒー、カップ麺、レッグウォーマー、マンゴスチンの石鹸、つけまつげ、セラミックの包丁、洗濯ネット、おたまなどキッチン用品、、、
また無休でがんばっている彼に「ボランティアでお手伝いに行ってあげる」という方もありました。

彼の会社のホームページをごらんください。 zenmony.com (現在 ロシア語、英語、フランス語、アラビア語版だけです)
約300種類の商品を売っているそうです。
「今はまだあまり収益が出ていませんが、もう2-3年したら胸を張って”社長”と名のれるようになりたいです。」というトリャスティンさんでした。
Желаем вам больших успехов в работе ! お仕事の成功をお祈りしています!

今回は前回のサロンのサロンのゲストのナタリアさん、お友達のタチアナさん、そして イーゴリ・ダツェンコさんと 3人のネイティヴスピーカーもおしゃべりに参加してくださり、「ロシア語サロン」らしくなりました。初参加のタチアナさんからは「ロシア語を話す日本人がこんなにいるんですね~びっくりしました!そしてうれしいです!」というコメントをいただきました。








第89回ロシア語サロン開催のお知らせ

2013年08月21日 | ロシア語サロン
久しぶりにロシア語サロンが開かれます。ゲストは7月の特別講座に講師として来てくださったエヴゲーニー・トリャスティンさんです。特別講座では「ロシア民族について」という壮大なテーマでお話していただいたのですが、今回はご自身の体験を語っていただきましょう。

まるでまだ学生さんのようにお若く見えるトリャスティンさんですが(実際にお若いのですが)名古屋で起業されたビジネスマンです。


サハリンで日本語を勉強して来日、名古屋大学で研鑽を積まれ、日本語は堪能とはいえ、外国での起業にはご苦労もあったことと思われます。日本での起業のことや将来の夢などいろいろお話していただく予定です。

1.時         9月29日(日) 午後2時ー4時

2.場所 愛知民主会館 3階ロシア語教室
            (地下鉄東山線新栄町駅2番出口より徒歩2分)

3.ゲスト エヴゲーニー・トリャスティンさん
            カザフスタン生まれ。2歳からサハリンで育つ。国立サハリン大学東洋学部卒業後、2006年に来日、
            名古屋大学大学院で学ぶ。現在は日本の健康食品を輸出する会社を経営する。名古屋市在住。
                    
4.お話のテーマ  「日本での起業と今後の展望」

5. 参加費 800円(日本ユーラシア協会員は600円)

お申し込み : 日本ユーラシア協会愛知県連合会
名古屋市東区葵1丁目22-26

電話 052-932-7211 
                 Mail: kokoshka2011@gmail.com
              (お申し込みはできるだけメールでお願いします。)

第88回ロシア語サロン報告 「クラスノダール」

2013年04月24日 | ロシア語サロン
4月21日(日)午後2時から第88回ロシア語サロンが開かれました。ゲストはナタリア・カーズミナさんです。最初にナタリアさんが彼女の故郷「クラスノダール」について話してくださいました。

まず最初に地図を見てみましょう。クラスノダールってどこ?


下記の記事を見ていただければわかりますが 黒海の東岸にあります。さらに300キロほど南にあるのが来年冬季オリンピックが開かれる「ソチ」です。クラスノダールはロシアの南部の中心都市で周辺の小さな町を含めると人口は約150万人です。避難民や不法滞在者もいるので正確な人口はわかりません。ここは一番寒い時でもマイナス10度以下にはならず、また9月や10月になっても海で泳げるほど暖かいので ロシア全土から観光客がやってきます。人気のある町なのでここの不動産はとても高いのです。マンションの値段はマイアミビーチ並みです。

クラスノダールでは食品工業が盛んで また農業も発展しており、特にフルーツ類は高く評価されています。非常に豊かな土壌に恵まれて小麦の生産も盛んで国内はもちろん外国に輸出されています。農業は重労働ですが、ここの作物は高く評価され、需要も多いので農家の収入は多いと思います。またクラスノダールを中心とするクバン地方は賃金も高いので特に近隣のオセチアやチェチェンから出稼ぎに来る人も多くあります。90年代の第一次、第二次チェチェン戦争の際には1万人以上の難民を受け入れました。

参加者は16名。「ずいぶん いろんな人たちが来られるんですねえ、若い人、年取った人、ロシア語が全然わからない人、ショーロホフを読む人、そしてロシアに関して興味を持つところもそれぞれ違うんですね!」と驚くナタリアさんでした。


クラスノダールには美術館、博物館の他に有名な図書館があり、最後のロシア皇帝ニコライ2世の本のコレクションがここに残されています。クラスノダールはもともとエカチェリーナ女帝に作られた町で、昔はエカチェリノダールと呼ばれていました。
町は発展し、ソチが有名な保養地であるのに対して、クラスノダールはビジネスや貿易の町と言ってよいでしょう。最近はトルコやイタリアの会社も進出し 町にオフィスを構えています。
クバン大学はロシア有数の大学で毎年優秀な卒業生を送りだしています。ナタリアさんのおじいさんはこの大学の教授だったそうです。

ここでティータイム。右側のチョコレートはイーゴリ・ダツェンコさんの差し入れのウクライナのチョコレートです。クッキーもウクライナ製。



クバン地方の女性は背が高くて美人であることで有名だそうです。反対に男性はなぜか小柄な人が多いとか。

質問に答えて ナタリアさんからは
「日本人の男性でいいなと思うことは身だしなみがよく おしゃれな人が多いこと。特にヘアスタイル。そしてロシア人に比べて 寛容である点は日本人のよいところと思う。(服装やヘアスタイルの話から女装する男性や性同一障害や同性婚についての話題になったのですが)日本ではかなり変わった格好の人が歩いていても何も言われないが、ロシアだったら道で罵倒されてしまうだろう。」という話や 文学やコサックや食べ物やアメリカのことや、、いろんなお話をお聞きしました。
話題が豊富で楽しい方で、あっという間に終了時間の4時になってしまいました。「お茶でも飲みながらもう少しお話しませんか?」とナタリアさんが言ってくださったので10名ほどが近くの紅茶専門店で彼女とイーゴリ・ダツェンコさんを囲んで2次会をしました。

クバン地方の女性らしく美人で長身のナタリアさん。最後に写真を撮らせていただきました。すばらしいプロポーションですね!ストッキングの黄色が効いています。

(写真提供:中級クラスのYさん)

第88回ロシア語サロン開催のお知らせ

2013年04月01日 | ロシア語サロン
4月のロシア語サロンはゲストにクラスノダール出身の女性ナターリア・カーズミナさんをお迎えします。先日のユーラシアフェスティバルに来てくださり、とてもお話が面白い楽しい方なのでゲストをお願いしたところ快諾していただきました。

彼女の故郷クラスノダールは「来年オリンピックのあるソチのすぐそば!」と話してくださったのですが、 今のところ日本人にはあまり知られてないソチです。クラスノダール市とソチ市のあるクラスノダール州はロシアの最南部にあります。この地図では黒海の東岸にある黄色の部分です。


もう少し拡大してみると ソチはずっとグルジアとの国境に近い、海岸にある町であることがわかりますね。


今回のお話のテーマは彼女の故郷「クラスノダール」です。クラスノダールに育ち、アメリカ留学の経験もあるナタリアさん、日本語も勉強中です。明るく楽しい彼女のお話を聞きにいらしてください。

1.時   4月21日(日) 午後2時ー4時
2.場所 愛知民主会館 3階ロシア語教室
            (地下鉄東山線新栄町駅2番出口より徒歩2分)
3.ゲスト ナターリア・カーズミナさん
            クラスノダール生まれ。国立クバン大学ジャーナリズム科卒業。
            在学中にシカゴ大学留学。卒業後はクラスノダールでファッション
            ジャーナリストとして働く。
            2006年来日。現在は瀬戸市在住。英会話学校で講師をしながら
            日本語勉強中。
                    
4.お話のテーマ  「クラスノダール」
5. 参加費 800円(ユーラシア協会員は600円)
お申し込み : 日本ユーラシア協会愛知県連合会
名古屋市東区葵1丁目22-26
電話 052-526-1150
                 Mail: kokoshka2011@gmail.com
(お申し込みはできるだけメールでお願いします。)

第87回ロシア語サロン報告 ウクライナでロシア語はどう使われているのか?

2013年02月24日 | ロシア語サロン
今日午後2時からロシア語教室で第87回ロシア語サロンが開かれました。ゲストはウクライナ人のイーゴリ・ダツェンコさん。ウクライナのポルタワ近郊で生まれ、キエフ言語大学を卒業後ウィーン大学に留学。専攻は言語の歴史、特にオーストリア・ハンガリー帝国時代のウクライナ語、ポーランド語のドイツ語からの翻訳を研究されたそうです。

イーゴリ・ダツェンコさん。

今日のテーマは「ウクライナにおけるロシア語」です。外国に行くと彼はよく「ウクライナでは何語で話しているの?」「ウクライナ語ってロシア語とどう違うの?」と質問されるそうです。最初の質問に答えるのは簡単。ウクライナではウクライナ語とロシア語が使われています。
二つ目の質問の答えはちょっと複雑で、イーゴリさんはわかりやすくまとめて説明してくださいました。ウクライナ語とロシア語はよく似ています。同じ古代ロシア語がルーツで、名詞や動詞の変化や語順も共通しています。ロシア語を習った人ならばウクライナ語の単語を見て意味を類推することができるものも多いのですが、大きな違いは発音です。そしてウクライナ語にはロシア語にはない文字も使われます。
参加者からは「ウクライナ語ではxxはどう言いますか?」「これの発音はどうなりますか?」と質問が続いて会場のロシア語教室は一時「ウクライナ語教室」に!

似ている言葉なのでウクライナ人にとってはロシア語は楽に学べる言葉である半面、発音やスペリングで混乱することもあるそうです。イーゴリさんは母語はウクライナ語、お母様がロシア語教師だったこともあり、ロシア語は簡単に話せるようになり、さらにおばあちゃんがポーランド人なのでポーランド語にも親しんで育ちました。英語とドイツ語も話せる彼は今は日本語を猛勉強中ですが、、、「これだけはあまりに違いが大きくて今までのようにはいかない、漢字はまだ300字しか覚えていないし」とちょっと弱気、ロシア語を勉強する日本人の苦労も「よくわかります!」だそうでした。

ウクライナ語とロシア語の違いは オランダ語とドイツのの違いと同じくらい、またはスペイン語とカタロニア語の違いと同じくらい、、と説明するとヨーロッパの人ならよくわかってくれるとのことですが、、、日本人には理解が難しいですね。

ウクライナでロシア語が使われるようになったのは18世紀のことでした。ロシア語は学校や役所で使われるようになり、19世紀になるとウクライナ語で話すのは農民と都市部の教育レベルの低い人たちだけになって インテリ層はロシア語を話しました。この時期にロシア文学の偉大な作家ゴーゴリが現れました。彼はウクライナ語を母語とするウクライナ人でしたがロシア語で書いたのです。

ペレストロイカの後は学校ではウクライナ語で教えることになりました。大学の授業もウクライナ語です。でも学校でも授業以外の時は先生も生徒もロシア語で話していましたし、家庭でもロシア語が使われていました。映画館では外国映画の吹き替えはウクライナ語でした。FMラジオも放送される歌の70%はウクライナ語の歌でなければならないという規則がありました。(これは実情に合わないということで廃止になりました。ウクライナの歌手たちもロシア語で歌うことが多かったのです。)

ウクライナの公用語はウクライナ語です。しかし首都のキエフでも住民の大半はロシア語で話しているそうです。ウクライナ全体では人口の約三分の一がロシア語を母語とする人たちであり、特に東部と南部のいくつかの州では調査の結果、人口の半数の人たちはロシア語を母語とし、80%がロシア語を日常生活の言葉として使っていることがわかって、ウクライナ語と並んでロシア語をこの地域限定の公用語とすることが決まりました。


ウクライナ人は小さい時から2カ国語を学び、比較し、あまり苦労することなく使いこなせるようになります。これは大きな利点であるとイーゴリさんは考えています。

くるみとクランベリー入りのケーキとお茶で一服して、

ウクライナ人に多い --енко という姓について質問がありました。この енкоは(息子)という意味をもっているのだそうです。イーゴリさんの姓のДаценко はもとになっているのはДанил という男性の名前で、この愛称がДац。これに息子を表す енкоがついているのだそうで「ダニールの息子」という意味を持っているのですね。姓の最後にук とか юкがついている姓も多く、これも「息子」という意味があるのだそうです。

その他に 最近亡くなった元横綱の大鵬の父親がウクライナ人だったので 90年代に大鵬が父の故郷を見に来たという話や、ウクライナでのロシア語は若者やインテリの言葉であり、ビジネスとインターネットの言葉であるということや、ロシア語の影響力が非常に強いので ウクライナ語を優遇して、学校で積極的に教えなければ言葉がだんだん使われなくなりかねない(ベラルーシではすでにそんな状況になりつつある)と言う話題も出て、参加者10名が熱心にお話を聞きました。
最後に今日習ったウクライナ語で "Дякую !" "Спасибi !"(どちらもウクライナ語で ありがとう”)とお礼を言って今日のサロンは終わりました。








第87回ロシア語サロン開催のお知らせ

2013年02月01日 | ロシア語サロン
今年最初のロシア語サロンのゲストはウクライナ人のイーゴリ・ダツェンコさんです。12月のヨールカ祭にふらりと現れて、すぐに会員になってくださったイーゴリさんはウクライナのポルタワ近郊のお生まれで言語学専攻。ウクライナにおける「言葉の問題」についてお話をうかがいます。特に ロシア語は今のウクライナでどんな位置を占めているのかについていろいろとお聞きしたいと思います。



1.時   2月24日(日) 午後2時~4時
2.場所 愛知民主会館 3階ロシア語教室
            (地下鉄東山線新栄町駅2番出口より徒歩2分)
3.ゲスト イーゴリ・ダツェンコ さん
            ウクライナ・ポルタワ近郊生まれ。キエフ言語学大学卒業後
            研究生としてウィーン大学に3年間学ぶ。日本人と結婚して
            初来日は2010年。2011年から守山区に住み、現在はECC
            ジュニア英語教室講師。日本語猛勉強中。好きな食べ物は
            すし。

                    
4.お話のテーマ  「ウクライナでロシア語はどう使われているのか」
5. 参加費 800円(ユーラシア協会員は600円)
お申し込み : 日本ユーラシア協会愛知県連合会
名古屋市東区葵1丁目22-26
電話 052-526-1150
                 Mail: kokoshka2011@gmail.com
(お申し込みはできるだけメールでお願いします。)