サモワールを囲んで

日本ユーラシア協会愛知県連ブログ

ロシアに眠るサッカー日本代表選手

2011年08月11日 | お知らせ
8月14日(日)午後10時からNHKのサンデースポーツでは「日本サッカーが築き上げてきたもの」と題してこれまでの日本サッカーの歴史が紹介される予定です。戦前に日本代表としてオリンピックに出場したサッカー選手たちはその後兵士として戦場に送られたのでした。

1936年8月のベルリンオリンピックで優勝候補だったスウェーデンを小さな体の日本代表チームが破った試合があったそうですが(75年前!)そのチームでキャプテンだったのが竹内悌三さんでした。この時の日本代表チームは学生選抜で構成されていましたがただ一人の社会人(当時26歳の会社員)が竹内さんでした。竹内さんは1944年に召集され、シベリアに抑留されて、1946年4月にシベリアで病死しました。

この件については岐阜を中心にロシアとの友好交流活動を進めているNPO「ロシアとの友好・親善を進める会」の方からお知らせをいただきました。このNPOは毎年のようにアムール州イワノフカ村を日本人墓地の墓参と地元の人たちとの交流のために訪問し、抑留者についての情報を集めています。上記の竹内さんの情報を求めてNHKのディレクターが連絡してこられて、竹内さんはアムール州のブラゴシチェンスク地区第13支部アレキサンドロノフカ地区で亡くなったことがわかりました。

ここには日本人墓地がありましたが長い間墓参に来る人もなく荒れ果てていました。しかし地元の農場主が見るに見かねて墓地の整備をし、ロシア式に回葬してくれていたことがわかったのだそうです。シベリアで無念の死を遂げた日本人への地元の人たちの気持ちが有難いですね。
2004年に撮影されたアレキサンドロノフカの日本人墓地、右から2番目が竹内さんのお墓)


「ロシアとの友好・親善をすすめる会」は今年9月にもロシアへ墓参の旅に行くそうです。
(miska)