サモワールを囲んで

日本ユーラシア協会愛知県連ブログ

ウズベキスタンに育つ日本法の専門家たち

2012年06月17日 | イヴェント
6月17日(日)愛知民主会館2階ホールで日本ユーラシア協会愛知県連の第57回総会が開かれました。それに先立ち、11時から講演会があり、名古屋大学法大学院法学研究所教授市橋克哉先生から先生がセンター長をしておられる法政国際協力研究センター(Center of Asian Legal Exchange :CALE ケイル)の活動とウズベキスタンについてお話をうかがいました。

CALE は名古屋大学法学部の同窓生と企業の出資による基金を母体として1990年から活動を始めました。開発途上国や社会主義経済体制から市場経済体制に移行しようとする国の法整備に取り組んでいます。その重要な活動のひとつが人材の養成です。

現在ウズべキスタンのタシケントの他 モンゴル、ベトナム、カンボジアの大学に日本法教育センターが開設され、大学の学部学生が日本語と日本法を学んでいます。授業は最初は英語で行われていたそうですが、文化や発想法の違いで英語にすることが難しいものもあり、日本の法を日本語で教えることになりました。日本法教育センターには日本人の日本語教師と日本法の講師が常駐し、学生たちは最初の2年間は日本語をみっちり学んで3年からは日本語で日本法の講義を聞いて勉強しているそうです。ここの卒業生から選抜された優秀な学生はさらに名古屋大学大学院法学研究科に留学して専門家として育てられています。
現在市橋先生のところには「サッカーチームが二つできるほど」ウズベク人の留学生がいるそうです。(サッカーのレベルが高いウズベキスタンです。)日本語を習得し、日本の法律を熟知し、日本での生活体験もあるウズベキスタン人が帰国して大学教員や公務員や法律の専門家となって活躍することを思うと楽しみですね。