サモワールを囲んで

日本ユーラシア協会愛知県連ブログ

第24回ロシア語特別講座報告 その2

2013年08月02日 | ロシア語特別講座
特別講座はまだまだ続きます。さらに6名の方が午後からのプログラムに参加されました。

13時半からは今回の講師エヴゲーニー・トリャスティン先生の講演です。彼はカザフスタン生まれで2歳からはサハリンで育ちました。サハリン国立大学東洋学部をご卒業後、2006年に名古屋大学に留学、一年は研究生、修士課程に2年、博士課程に3年在籍されて その後名古屋で起業、現在は日本の健康食品を輸出する会社の社長さんです。



今日の講演のテーマは「ロシア民族について」という壮大なものですが、時間がかぎられていることもあり、その中からスラヴ人の起源、多民族国家ロシアの言語と宗教に視点を絞ってお話してくださいました。6世紀ごろまで スラヴ人についての資料がほとんどないそうで もともとどのあたりに住んでいたのかについても諸説あるとのこと。ロシアには人口の70%強を占めるロシア人から600人くらいしかいない少数民族まで100以上の民族が住んでいます。言語はなんと150もあるとか!
パソコンにプロジェクターをつないで、地図や画像を見たり、いくつかの言葉を実際に聞かせていただいたりしながらお話を聞きました。


今回は去年までと違い、その場で逐次通訳をする形での講演でした。

14時40分からは再び初級、中級、上級の3グループに分かれて90分間の授業を受けます。

上級のクラスは4名の方が参加されました。最初にコーカサスに住む民族についての短い映画を見てから、今日の講演のテーマに沿ってロシアの諸民族について話ました。

中級のクラスは難波先生の文法復習講座。今年のテーマは「移動の動詞」です。先生の丁寧な説明の後、練習問題をたくさん解きました。



初級はブレンコーワ先生のロシア語だけによる授業です。

先生の後ろにずらりと並んだおいしそうなロシア料理。今日はロシアでレストランに行って食べ物を注文する、、という想定での勉強なんです。お料理や食べ物の名前を習った後、「メニューを持ってきてください」「君は何を食べるの?」「コーヒーにお砂糖は入れますか?」「飲み物はなんにする?」など 実用的な表現を使って 質問したり答えたりの練習です。
こんなテキストを使って。


これがすらすら言えたらロシアのレストランでちゃんと食事ができそうですね!

最初はロシア語だけの授業に緊張していらした方も先生の笑顔に励まされ、だんだんリラックスして 楽しそうに注文したり 質問したりしておられました。


16時10分にすべてのプログラムが終わり、お菓子とお茶でささやかに懇親会をしました。参加者のみなさんにコメントをお願いしたところ、「いい企画なので 年2回開催してほしい」「なぜいつも日曜日なのか?知り合いになった人たちと打ち上げがしたくても翌日が月曜日では、、」「朝からロシア語ばかりで疲れました」「上級のテキストを前もって配ってほしかった」などいろいろなご意見をいただきました。

今回は大阪からお友達と誘い合わせてきてくださった方々がありました。このところ毎年参加してくださっている岐阜の方がお声をかけてくださったとのことです。この方たちは「大阪からロシアを広める会」の会員で主として大阪でユニークな活動をされています。「この講座は和気あいあいなところがいい」と褒めていただいた他、「関西ロシア語コンクールにぜひ名古屋からも参加してください」と呼びかけもありました。遠くからのご参加ありがとうございました。

今年もみなさまのご協力で無事にこの講座を終えることができました。どうもありがとうございました。





第24回 ロシア語特別講座報告 その1

2013年08月02日 | ロシア語特別講座
7月28日(日)10時から 愛知民主会館でロシア語特別講座が開催されました。

午前中のプログラムへの参加者は13名でした。
まず最初は初級、中級、上級の3グループに分かれて それぞれのテキストの朗読の練習です。

初級グループは市川先生と今回の特別講師エヴゲーニー・トリャスティン先生のご指導で まず文法の説明、それから発音とイントネーションの徹底チェックです。力点の間違い、рと лの区別ができてない、イントネーションがあいまいで質問が質問のように聞こえない、、など弱点は各人それぞれです。


中級の指導はブレンコーワ先生。今年のテキストはロシアのお茶会がテーマです。サモワールを囲んでお茶菓子を食べながらお茶を飲むのは家族の幸せ、お客も大歓迎。でもこのサモワールがロシアに伝わったのはそれほど昔でもなく、ロシアのサモワール製作が始まったのは18世紀になってからのことだったのです。



上級のテキストを選ばれたのはお一人だけでした。山崎タチアナ先生の個人指導です!テキストは偉大な学者で「生きたロシア語詳解辞典」を編纂したダーリについて。


そして一時間の練習の後、いよいよ本番!人前でロシア語の朗読、いささか緊張されていますね。でも最初は「見学だけです」とおっしゃっていた方はみんなといっしょに練習の後、朗読大会に参加してくださったのでした。堂々と読んでおられました。


今回は中級のテキストを読んだ方が多く、みなさんお上手だったので 審査に少し時間がかかりました。
最優秀者の発表です。上級はお一人だけだったので宮川洋一さん、中級は大阪からご夫婦で参加された清水達矢さん、初級は白井晴視さんが選ばれました。

審査委員長トリャスティン先生から症状を受け取る白井さん。なんと80歳だそうです!


この他 特別賞に林菜々子さんと樋口一晴さんが選ばれ その努力を讃えて賞状と賞品が贈られました。

特別賞をもらってニッコリの林さんです。彼女はまだ高校2年生!去年の10月からロシア語の勉強を始め、現在は中級クラスで頑張って勉強しています。

(ご本人の許可を得て写真を掲載)

高校生から80歳まで、、文字通り老若男女がなごやかに楽しく勉強できるのが この名古屋の特別講座のいいところです。

                                             ーー 続くー