9月6日(日)午前10時から第27回ロシア語特別講座が開催されました。ここしばらく7月末に開催してきましたが
今年は9月に。名古屋の猛暑もおさまり、ぐっと楽になりました。
最初は三つのクラスに分かれて朗読テキストの練習です。
市川先生とダツェンコ先生指導の初級テキストのクラスです。文法の説明を受けてから
じっくり発音の基本を復習、力点の位置も確認します。アクセントのないоやяの読み方も要注意です。
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こちらはブレンコーワ先生の指導で中級テキストを練習しています。テキストはぐっと難しくなってゴーゴリの文章!
春の初めの自然が美しく描写されます。
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山崎タチアナ先生の上級テキストのクラスです。このテキストもゴーゴリ、しかも今年の講演のテーマの「ジカーニカ
近郷夜話」の中の一節です。雄大なドニエプル川の描写でロシアの学校では子どもたちが暗唱する文だそうです。
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約一時間の練習の後、いよいよ朗読大会が始まりました。人前で、しかもロシア語の文を朗読!ということで
どうしても緊張してしまい、声が小さくなってしまう人、練習ではしなかった間違いをしてしまう人、、、といろいろ
ありましたが、頑張りました!
しばらく休憩の後、最優秀者の発表です。
初級の最優秀賞に選ばれたのは上島さん。山崎タチアナ先生のクラスの生徒さんです。
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中級の最優秀賞はサンクトペテルブルクで3年間小学校に通っていらしたという梯さんに。
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上級の最優秀賞には山中さん。難波先生とブレンコーワ先生の労作の素敵な賞状を手ににっこり!
右手には賞品のかわいいロシアの絵本です。
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特別賞には大阪から参加された納屋さんに。奥様とお二人で来てくださいました。
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お昼の休憩を挟んで午後からはダツェンコ先生による「ジカーニカ近郷夜話」についてのお話です。
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サンクトペテルブルクに出てきたばかりのゴーゴリはどうやら官僚としての出世をめざしていた
らしいのですが これがうまくいきません。最初の本は自費出版したのですが しばらくしてこの本は
失敗作と考え、焼いてしまったそうです。しかしこの本の出版をきっかけにゴーゴリは文学界に迎えられ
プーシキンとも知り合いになりました。当時のロシアの文学界はまだロマン主義の時代で ロシアの
読者は異文化を背景とした作品を読みたがっていました。そこで彼は自分がよく知るウクライナの風物
や神話を生かした作品を書くことを思いつき、リサーチをした上でこの「ジカーニカ近郷夜話」を
書くことにしたのでした。この本が出版された時まだ22歳でしたが 一躍有名作家になったのです。
今回の講演ではこの「ジカーニカ近郷夜話」の連作の中から「ソローチンツィの市」をとりあげて
お話していただきました。ゴーゴリは細部の描写の名人で この作品では夏の終わりのウクライナの風景、
定期市に集まる人々の服装や表情、市で売買される品々などの巧みな描写に読者はたちまちひきつけられて
しまいます。定期市は単なる売買の場ではなく、旧交を温める場、若者たちの恋の出会いの場でもありました。
普段は目にすることもない美しいものが売られる場であり、歌や芝居など娯楽の場でもあります。このお話の
ヒロイン18歳の少女パラースカはこの市に行きたくて行きたくて 連れて行ってくれるように父親に懇願します。
夢がかなって市に出かけたパラースカを見て一目で恋に落ちてしまったのが青年グリツィコーです。
パラースカの父親とはいっしょにお酒を飲んで仲良くなって 結婚させてもらえそうに思えたのですが、、
実はパラースカには意地悪な継母がいて、父親は完全に尻に敷かれているので、結婚は難航しそうです。
そこでどうしてもプラースカと結婚したいグリツィコーはジプシーに協力してもらい、この土地の人々が信じこんで
いる恐ろしい「赤いスヴィートカ」の話を利用してなんとか夢を実現しようと画策します。「スヴィートカ」とは
ウクライナ人の男性が着る長い上着のことです。地獄を追い出され、この近くに来た悪魔が着ていた赤いスヴィートカが
様々な人の手に渡り、その度にその持ち主が不幸になる、そして細かく切られてしまったスヴィートカの片袖を探して
豚の顔をした悪魔がやって来るという話なのですが、この市の近くでその悪魔を見たという人が現れてパラースカの父
やその仲間の男たちは恐怖で震えあがります。
お話はハッピーエンドでパラースカとグリツィコーの結婚で終わります。夏のウクライナの風物やおいしそうなお料理
の描写もあり、ウクライナの衣装や料理などの画像を見せていただきながらの楽しいお話でした。
この後の質問タイムでは ゴーゴリ独特のユーモアやウクライナの料理などの話が出て時間を超過して
しまいました。
--続くーー
今年は9月に。名古屋の猛暑もおさまり、ぐっと楽になりました。
最初は三つのクラスに分かれて朗読テキストの練習です。
市川先生とダツェンコ先生指導の初級テキストのクラスです。文法の説明を受けてから
じっくり発音の基本を復習、力点の位置も確認します。アクセントのないоやяの読み方も要注意です。
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こちらはブレンコーワ先生の指導で中級テキストを練習しています。テキストはぐっと難しくなってゴーゴリの文章!
春の初めの自然が美しく描写されます。
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山崎タチアナ先生の上級テキストのクラスです。このテキストもゴーゴリ、しかも今年の講演のテーマの「ジカーニカ
近郷夜話」の中の一節です。雄大なドニエプル川の描写でロシアの学校では子どもたちが暗唱する文だそうです。
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約一時間の練習の後、いよいよ朗読大会が始まりました。人前で、しかもロシア語の文を朗読!ということで
どうしても緊張してしまい、声が小さくなってしまう人、練習ではしなかった間違いをしてしまう人、、、といろいろ
ありましたが、頑張りました!
しばらく休憩の後、最優秀者の発表です。
初級の最優秀賞に選ばれたのは上島さん。山崎タチアナ先生のクラスの生徒さんです。
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中級の最優秀賞はサンクトペテルブルクで3年間小学校に通っていらしたという梯さんに。
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上級の最優秀賞には山中さん。難波先生とブレンコーワ先生の労作の素敵な賞状を手ににっこり!
右手には賞品のかわいいロシアの絵本です。
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特別賞には大阪から参加された納屋さんに。奥様とお二人で来てくださいました。
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お昼の休憩を挟んで午後からはダツェンコ先生による「ジカーニカ近郷夜話」についてのお話です。
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サンクトペテルブルクに出てきたばかりのゴーゴリはどうやら官僚としての出世をめざしていた
らしいのですが これがうまくいきません。最初の本は自費出版したのですが しばらくしてこの本は
失敗作と考え、焼いてしまったそうです。しかしこの本の出版をきっかけにゴーゴリは文学界に迎えられ
プーシキンとも知り合いになりました。当時のロシアの文学界はまだロマン主義の時代で ロシアの
読者は異文化を背景とした作品を読みたがっていました。そこで彼は自分がよく知るウクライナの風物
や神話を生かした作品を書くことを思いつき、リサーチをした上でこの「ジカーニカ近郷夜話」を
書くことにしたのでした。この本が出版された時まだ22歳でしたが 一躍有名作家になったのです。
今回の講演ではこの「ジカーニカ近郷夜話」の連作の中から「ソローチンツィの市」をとりあげて
お話していただきました。ゴーゴリは細部の描写の名人で この作品では夏の終わりのウクライナの風景、
定期市に集まる人々の服装や表情、市で売買される品々などの巧みな描写に読者はたちまちひきつけられて
しまいます。定期市は単なる売買の場ではなく、旧交を温める場、若者たちの恋の出会いの場でもありました。
普段は目にすることもない美しいものが売られる場であり、歌や芝居など娯楽の場でもあります。このお話の
ヒロイン18歳の少女パラースカはこの市に行きたくて行きたくて 連れて行ってくれるように父親に懇願します。
夢がかなって市に出かけたパラースカを見て一目で恋に落ちてしまったのが青年グリツィコーです。
パラースカの父親とはいっしょにお酒を飲んで仲良くなって 結婚させてもらえそうに思えたのですが、、
実はパラースカには意地悪な継母がいて、父親は完全に尻に敷かれているので、結婚は難航しそうです。
そこでどうしてもプラースカと結婚したいグリツィコーはジプシーに協力してもらい、この土地の人々が信じこんで
いる恐ろしい「赤いスヴィートカ」の話を利用してなんとか夢を実現しようと画策します。「スヴィートカ」とは
ウクライナ人の男性が着る長い上着のことです。地獄を追い出され、この近くに来た悪魔が着ていた赤いスヴィートカが
様々な人の手に渡り、その度にその持ち主が不幸になる、そして細かく切られてしまったスヴィートカの片袖を探して
豚の顔をした悪魔がやって来るという話なのですが、この市の近くでその悪魔を見たという人が現れてパラースカの父
やその仲間の男たちは恐怖で震えあがります。
お話はハッピーエンドでパラースカとグリツィコーの結婚で終わります。夏のウクライナの風物やおいしそうなお料理
の描写もあり、ウクライナの衣装や料理などの画像を見せていただきながらの楽しいお話でした。
この後の質問タイムでは ゴーゴリ独特のユーモアやウクライナの料理などの話が出て時間を超過して
しまいました。
--続くーー