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日本ユーラシア協会愛知県連ブログ

第22回ロシア語特別講座報告

2011年08月02日 | ロシア語特別講座
7月31日(日)午前10時から第22回ロシア語特別講座が開催され,28名の方が参加されました。

まず初級、中級、上級のグループに分かれて朗読の練習です。朗読のテキストも3種類あり、各自が御自分の実力に合わせて選ぶことになっています。ロシア語歴の長い、上手な方でも長い間にだんだん発音やイントネーションが我流になってしまっている方もあり、先生に厳しくチェックしてもらうことはとても大切なことです。1時間の朗読練習を終わって朗読大会を前にいささか緊張した表情の参加者のみなさん。

くじで順番が決められ、一人ずつテキストの朗読です。人前でロシア語を朗読するなどということはめったにないわけで、緊張のあまり読み間違えてしまう人やpをピーと読んでしまう初心者も。みなさん一生懸命です。全員の朗読が終わったところで審査員の先生方はいったん別室に移り、各級の最優秀者と全体から一人の特別賞受賞者を選考。
最優秀者には初級:堀口美樹さん、中級:大橋真範さん、上級:鈴木由香さん、特別賞には榊原吉昭さんが選ばれました。

ランチタイムを挟んで1時半からは今回の特別講師ウラジーミル・セマコフ先生(大阪大学講師)による講演「北ロシアの伝統文化」です。講演するセマコフ先生。

北ロシアとはカレリア、ムルマンスク州、アルハンゲリスク州、ヴォーログダ州、コミ共和国の一部を含む地域のことで、もともと製塩やアザラシ猟が行われていたこの地域にロシア人は農業を持ち込みました。非常に厳しい気候とやせた土地という悪条件なのに、ここで大麦、カラスムギ、ライ麦が生産され、中央ロシアをしのぐ生産量となったのはどうしてだったのでしょう?その秘密は牛フンにありました!
ロシア人は寒い季節は牛を屋内で飼育して牛フンを手に入れ、それで土壌を改良して行ったのでした。セマコフ先生は家の建築様式、黒海から白海まで張り巡らされた水路のこと、酷寒の地に建てられた修道院のこと、北部に独特の工芸品のこと、、と様々な視点から北ロシアについて語られ、参加者は対訳テキストを見ながら話を聞きました。(このテキストは難波先生の労作!)

講演の最後には教会で歌われる聖歌や北ロシアの民謡も聞かせていただきました。

さて、この後はまた初級、中級、上級に分かれての授業です。

アリビーナ先生担当の初級のクラスではまず発音の確認から始まり、簡単な会話を。ロシア語だけによる授業は初めてでとまどう人もいらしたようですが。


こちらは難波先生の中級クラス、今回のテーマは「関係代名詞」です。

先生の説明の後はたくさんの練習問題を。関係代名詞を自由自在に使いこなせるように頑張ります。


上級クラスでは前もってこのテキストを読み、準備してくることになっていました。トルストイの「皇帝とシャツ」です。


お話を読みながら動詞を言い換えたり、同義語、反対語を覚えたり、テキストに出てくる表現を使って例文を作ったり。「トルストイが理想としたことは何か?」との質問に答えに窮する場面も。


4時すぎに授業が終わりました。いささかお疲れの表情のみなさんでしたが、感想・ご意見をお聞きしたところ「こんなに長くロシア語を聞いたことがない。疲れました。」「緊張もしたけどおもしろかった。参加してよかった」「朗読大会の賞品はもう少しいいものにできないのか?」「朗読もいいけどスピーチコンテストをやったらどうですか?あるいは大阪や東京のコンテストに名古屋からも出たら?」「名古屋は暑いから特別講座は冬にやったらどう?」(セマコフ先生より)などの御意見をいただきました。
暑い中、参加していただきありがとうございました。お疲れ様でした。
(miska)

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