星さんぞう異文化きまぐれ雑記帳

異文化に接しての雑感を気ままに、気まぐれに

別府温泉道名人への足あと(20)第20湯 浜脇温泉

2016年06月26日 08時25分42秒 | Weblog
  

駐車場から車を出す前の最後のハシゴ段、浜脇温泉です。

本日最初に入った湯都ピア浜脇が、アクアハウスのような新しいコンセプトの健康保養施設であったのに対して、ここは昔ながらの銭湯を思わせる単純温泉型施設で、私はこちらのほうが好みです。他の市営浴場よりもやや大型で、新しそうでしたが、入り口から一段下がったところにある浴槽は、別府温泉の独特の姿をたたえています。住吉温泉に引き続き、「アツッ」とスパポートにメモが残っているところを見ると、かなり熱めのお湯であったに違いありません。今こうして思い出しながら書いていると、5軒ハシゴした最後のお風呂の記憶は定かでありません。

駆け足で巡る温泉道とはいえ、もちょっとゆとりを持って温泉をジックリ楽しみながら廻るようにしたいものと反省しながら、カミさんの待つホリデーハウスに向けて駐車場を出た頃には陽もとっぷりと暮れていたことは覚えています。


別府温泉道名人への足あと(19)第19湯 住吉温泉

2016年06月24日 21時34分26秒 | Weblog
 

せっかく車を停められたのだから、駐車場に戻る前にもう一つ足を伸ばそうと温泉本と相談です。日の出温泉を出て朝見川沿いの道を遡れば見つかるはずの住吉温泉が、何度行ったり来たりしても見当たりません。

温泉を探しても見つけられない時は、それらしい空気の匂いを感じた場所を動かずにしばらくそこに留まっていると、洗面器や入浴グッズを手に下げたおじちゃんやおばちゃんに出くわすことが度々あります。その後をついて行くとまず間違いなく温泉にたどり着けます。ただ、ここ浜脇地区では駐車場を中心に同じエリアに幾つもの温泉浴場があるので、どこに向かっているのかがわかりません。こんな時はひと声かけて立ち止まっていただき、教えてもらうことにしています。

辿りついた住吉温泉は、これまた別府の共同温泉らしい渋みのある外観(もちろん公民館との併設)と年季の入った浴室。先ほどの日の出温泉の清潔感には及びませんが、永い歴史を写しだして「いい感じ」のタイルの変色と摩耗。加えてお湯も幾分黄緑色がかっていて、いやがうえにも温泉気分を盛り上げてくれる名湯です。ここも、浴槽が2つに区切られていて、熱い方はよほど熱かったとみえて、私のスパポートには「アツッ」とメモされていました。

急ぎ足のハシゴ巡りも4湯目、短時間での駆け足とはいえ調子に乗ってオーバーペースで湯あたりしてもナンなので、そろそろ今日は店じまいするべく、浜脇温泉の駐車場に急ぎます。


別府温泉道名人への足あと(18)第18湯 日の出温泉

2016年06月21日 22時36分40秒 | Weblog
 

温泉本地図によればこの近くにあるはずの日の出温泉。東町温泉の番台のおばさんに聞いたら、いったん国道10号線に出て北上し、橋の袂にあるから見落としっこないとのこと。その言葉通りでした。ここも二階が公民館のようですが、先ほどの東町温泉に比べたら大分新しそうです。嬉しいことに建物の前に5台ほどの駐車場もついています。今後の再訪、再再訪は車できてここをベースに他の周辺温泉めぐりもできそうです。

今しがた入ってきた東町温泉の残像があるので、ついついそれと比較してみてしまいます。

大きな浴槽は中が2つに区切られていて、大きい方は熱めの「普通湯」でアッチッチの「熱湯」の部分はやや小さめでした。この熱湯も私のスパポートに「アチッ」とは特記されてはいないので、私でも問題なく入れたほどの熱さであったということです。お互いにこんなに近くても東町温泉とは泉質が違うようで、透き通ったようにクリアなお湯が印象的でした。風呂場のタイルも掃除が行き届いていて清潔で、ここなら安心して「ベタずわり」できますね。

ここいら一帯は朝見川河口の漁師町であったそうで、暗いうちに漁に出た漁師たちが帰って来て一番に風呂に飛び込んだため、日の出温泉と呼ばれるようになったということです。国道10号線のむこうはすぐ海ですから、さぞかし綺麗な朝日が拝めたことでしょうね。


別府温泉道名人への足あと(17)第17湯 浜脇東町温泉

2016年06月19日 23時18分38秒 | Weblog

温泉本の地図によればこの周辺に幾つかの共同温泉が集まっているのですが、歩いてみてもなかなか見つからない。別府の共同浴場を探しだすには「温泉」より「公民館」を探し当てる目が必要なのです。2階建てで階上が公民館、階下が温泉というケースはごくごく一般的なのです。

渋い建物の東別府駅前に、駅舎に負けず劣らず渋い建物の公民館があり、その公民館の下に極渋の東町温泉はありました。

何が渋いって、その昔薄いピンクに塗られた建物の佇まい、白ペンキの明るい番台周辺の造作、広〜い浴室の真ん中に掘られた小〜さな小判型湯船、よそ者では使い方がわからない、熱そうな源泉槽?。どれをとっても、いずれ名人になったら戻って来てゆっくりと雰囲気を堪能したい要素満載の名泉です。





今回は先を急ぐので、景色を心に刻みつけるにとどめて長湯せずに失礼しました。

別府温泉道名人への足あと(16)第16湯 湯都ピア浜脇

2016年06月18日 22時47分04秒 | Weblog

秋の別府はイベントが盛り沢山です。イベントの「メッカ」別府公園では毎日必ずなんらかのイベントが開催されているようです。退屈したら別府公園に足を運べば面白いイベントに間違いなく出会えます。

当面の食材の買い出しも済ませたし、昨日は日田までドライブの足を伸ばして旅行気分に浸ったので、今日は別府人になりきってのんびりと別府公園でも散策しようとでかけてみたら、公園のあちこちからブラスバンドの奏でるマーチが聞こえてきます。近づいて聞いたら高校マーチングバンドの九州大会に向けての最後の練習だそうです。別府公園の隣のビーコンプラザが競技会場で、出場校が最後の仕上げ練習中なのでした。

 

体よりも大きな管楽器を背負いながら縦横無尽に隊列を組んで歩くだけでも大変そうなのに、指導の先生のお気に召さないのか、何度もダメが出され、その都度元のポジションに走って戻り、再び隊列組んで前進する生徒たち。「若いからできるんだよな〜」と遠巻きに眺めているだけでも疲れそうな厳しい練習風景です。

近づいて聞けば、友達が学長をしている長崎の名門女子校「K水中学・高校」代表だそうな。これまで細々と活動して来たところに今年新たにカリスマ指導者を迎え一気に盛り上がり、長崎県代表に選ばれたとのこと。それなら応援しようと競技会場に向かったところ、すでにチケットは完売で中には入れなかったので、終了後の記念写真を撮って友達の学長さんに送っておきました。

前日のドライブ、今日の別府公園とイベントが重なってお疲れ気味のカミさんは、午後は家でマッタリしたいとのことなので一旦内成に戻り、単身で浜脇温泉巡りに出発です。疲労回復には温泉が一番なのにねえ。



別府八湯のうちでも内成からは一番近い浜脇温泉ですが、道が細く入り組んでいるのでなかなか探しだせません。同じ所を何度も通過しながら、何度も人に聞いてようやく辿りついた「湯都ピア浜脇」。新しく規模も大きくてジェットバスがあったりと、共同温泉のイメージからはほど遠いクアハウスまたはスーパー銭湯風施設でした。

すぐ隣に浜脇温泉もありましたが、これは後回しにして周辺のハシゴです。地下駐車場が充実しているので、ここに車を停めて周辺の共同温泉をハシゴするのには好都合です。

別府温泉道名人への足あと(15)第15湯 花菱ホテル

2016年06月17日 00時13分33秒 | Weblog
昨年の秋に始めた別府八湯温泉道、第14湯で昨シーズンを終えました。そして、一年の時は流れこれからいよいよ二年目の挑戦開始です。昨年は2週間の内成滞在でしたが、今秋は4週間に延ばして本格的に温泉道に取り組みます。

いかにコストを抑えて長逗留するかと知恵を絞り、情報を集めるのも旅の楽しみです。宿については内成のホリデーハウスに勝るものは今のところ見当たりません。問題は足です。昨シーズンはTさんのジムニーのおかげでレンタカー代がすっかり浮いて助かりましたが、今年は格安レンタカーの発掘が課題でした。

必死になって探せば答えは見つかるものですね。ありました、ありました。大分エコレンタカー!車としての機能さえ全うしてくれれば、余分な贅沢を車に一切求めない私のニーズに100%マッチしたコンセプトのレンタカーシステムで、これまた私のために作ってくれた仕掛けのような有り難い話です。



大分市内のローカルの業者さんなので当然の事ながら大分空港での借り出しはできません。大分空港で大手レンタカーを半日だけ借りてホリデーハウスへのチェックインを済ませた後に大分駅で返し、大分から電車で10分ほどの「鶴崎」まで軽自動車を引き取りにゆくのです。金はないけど時間は唸るほどあるネンキンマンにして初めてできる技ですね。ここのレンタル料金にマッチできる業者は、これまでのところ他に一社も見当たりません。別府に来続ける限り、このお店とは永〜いお付き合いになりそうです。

スパポートは一年目に使い始めたものをそのまま二年目も使えますが、(なんせ別府の湯が尽きるまで有効ですから)無料入浴券その他の特典の恩恵に浴するためには新たに温泉本を買う必要があります。

駅の売店でカミさん用も含めて温泉本を二冊買い求め、早速折り込みの無料入浴券で入れる、カミさん好みのホテル・旅館系立ち寄り温泉で二シーズン目の幕開けです。

無料券で入れる温泉は、ホテルのお客さんの利用が比較的少ない時間帯(午後1時から午後5時くらいまで)に限られているので、温泉本の情報を細かくチェックして効率よく巡ることが求められます。カミさんと同伴でもあり、当たり外れのなさそうな海沿いの老舗「花菱ホテル」にお邪魔しました。

温泉本付録の「無料5湯めぐり」利用の第一号です。引き続き残り4湯はカミさんと一緒に無料で立ち寄り、その後は昨シーズン同様私一人での共同温泉ハシゴ巡りが今シーズンも続くのです。

さ〜て、いくつまで伸ばせるか?









別府温泉道名人への足あと(14)第14湯 市の原温泉

2016年06月15日 15時37分01秒 | Weblog



思い返せば9年前、別府を初めて訪れて友人Tさん宅にお世話になり、Tさんが湯守をしている市の原温泉に巡りあったことが、私の「別府狂い」の原点です。市の原温泉は私にとって「ふるさとの湯」と言っても過言ではありません。

鄙び度、内外の佇まい、泉質、雰囲気とどれをとっても共同温泉のカガミのような存在で、これの右に出る温泉には未だ巡りあっておりません。(ちょっと入れ込み過ぎの感もありますが・・・)

二週間の別府ステイを終わらせるに際して、ジムニーの返却がてらTさん宅にお邪魔してひとっ風呂ごちそうになりました。温泉道のスタンプは湯小屋には備えられておらず、筋向かいのパン屋さんで押してもらいます。Tさんのゲストとしていつも無料で入浴させていただいていますが、今回はスタンプを押してもらうので無料ともいかず200円をきっちりとお払いしました。

ごちそうといえば、Tさんのお宅によばれると、いつも出てくる量が半端ではないのです。「今日は簡単にピザだけだから」と言われてその気になってしっかり食べていたら、「パンも食べて」とパン焼き器から焼きたてのパンを取り出して目の前にドン!野菜が採れ過ぎたので野菜いっぱいのキッシュも作ったからと、これまた肉厚のキッシュがドン!

「遠慮するわけじゃなくて、もうこれ以上食べられません!限界ですから」
「そんなこといわんで、もうすこしだけ」
「Tさんも一緒に食べる?」
「あたしゃもうたくさん」
「だ・か・ら〜。僕も腹一杯でこれ以上無理よ。勘弁してよ」
「じゃ、パンだけでも持って帰ってよ。明日食べればいいでしょ」
「はあ、明日帰るので飛行機の中でごちそうになります」

ある時別府に住む他の友人とこの話をしていたら、「そうそう、あるある」となり、どうやらこれが別府の(大分の?)県民性じゃないかという話になりました。客を呼んだら「もうこれ以上はダメ、絶対ムリ」という位の量を提供するのが大分の、別府の「おもてなし」の基本と認識されているのではないかと勝手に思い込んでいます。

Tさんに聞いて確かめるわけにも行かないしな〜!?




別府温泉道名人への足あと(13)第13湯 永石(なげし)温泉

2016年06月14日 23時48分12秒 | Weblog
末広温泉の駐車場には他の車もいなかったので、少し延長して停めさせてもらい(もちろん無断で)そのまま引き続き近くの永石温泉に回ることとしました。

共同浴場への先入観も手伝ってか、見つけるのにちょっと苦労しましたが、見つけてみればいかにも別府の温泉らしい佇まいの建物です。竹瓦温泉を小さくしたような堂々たる寺院風の構えです。脱衣所から階段を4〜5段降りた低いところにある浴槽は熱めの湯を満々と湛え、入浴する者を熱く歓迎してくれているようです。先客のおじさんが「熱かったら水でうめたらいいよ」と親切に言ってくれましたが「いえ、少しくらい熱いほうが好みですから」とちょっと熱めの風呂にサクッと浸かって、末広温泉の駐車場の方も気になったので、早々に退出しました。体を洗うこともなく、せいぜい頭に源泉を数回かけ流すだけの入浴なので、滞在時間は10分程度なのです。それ以上長居するとハシゴ入浴で湯あたりしそうで心配です。

多くの市営温泉がそうであるように早朝6時から開いているので、早く目が覚めてしまって身の置き場のないときなどにふらっと立ち寄るには、特に市街中心部に宿泊している場合などには便利な存在です。駐車場がないのが難点といえば難点ですが。

町中で手軽に入れる温泉として、私もこの後何度もふらっと立ち寄って重宝に利用させてもらっています。車は近所のコンビニの駐車場の隅の方に目立たないようにひっそりと停めさせてもらっています。(私の場合長くてもせいぜい10分程度ですから、コンビニのサービス範囲内だろうと勝手に解釈しているため、罪の意識はありません。)


別府温泉道名人への足あと(12)第12湯 末広温泉

2016年06月12日 23時27分40秒 | Weblog
いずれ先になって土地勘も養われ別府独特の細い道路に慣れてくれば「ああ、こんなところだったのか!」と思い知らされることも多いのですが、なんせ別府滞在初年度の身には、温泉本の地図を頼りに共同温泉を探し当てるのは難儀の連続です。歩きながら人に聞き聞きして探した方が探し当てやすそうですが、時間との戦いでもある今回は愛車ジムニーを運転しながら探すため、路地が細いのに加えて、こちらが思い描く「温泉施設」の先入観と実際の「温泉小屋」との落差が大きいため見落としてしまったことが何度あったことか。

ホリデーハウスのある内成から別府駅前のスーパーに買い出しに出かける時にいつも通っている道沿いに、ちょっと丸味のある庇のついた、昭和の雰囲気が充満した昔風のタバコ屋を思わせる建物が実は末広温泉だったとは驚きでした。

温泉本によれば駐車場があるはずですがどこにもそれらしいものが見当たりません。入り口前でモタモタしていたら一人の男性が寄ってきて「入浴ですか?」「ええ、その前に駐車場を探しているんですが・・・」「あそこの電車のガードの手前にありますよ」「どうも」「初めてらしいけど、入り方わかりますか?」「はあ??」

ここの温泉には番台に人が常駐しておらず、利用者は入り口の料金箱に入浴料を払って自分で鍵を開けて入り、出るときに鍵を元に戻すという、いわばセルフサービスシステムなんだそうです。先ほどの男性は町内でこの温泉の管理に携わっている方だそうで、利用法を懇切丁寧に教えてくれました。この男性がいなかったらせっかく探し当てた末広温泉にも入れなかったかもしれないと、胸をなでおろしたものです。

他に入浴客はおらず私だけの貸切状態であったため、浴槽に満々と湛えられた湯はやや熱め。他人の目を気にすることなく適温になるまで水でうめて「さら湯」を堪能しました。いかにも下町の共同温泉の鑑のような味のある共同温泉でした。

別府温泉道名人への足あと(11)第11湯 田の湯温泉

2016年06月11日 09時13分56秒 | Weblog


カミさんに頼まれた食材を仕入れに、別府駅に隣接したスーパーに立ち寄ったついでに、そこの駐車場に車を残して駅近の田の湯温泉へ。

今は駅前の住宅密集地ながら、江戸時代に田んぼの真ん中であった所に湧き出た温泉だから「田の湯温泉」と命名されたそうな。先程寄ってきた鶴寿泉よりもやや大きめな浴槽から無色透明の源泉が滔々と流れ出て、清潔そのもので好印象の共同浴場でした。他の源泉からの引き湯ではなくて敷地内に源泉があるらしいので、文字通りの「源泉掛け流し」。

黙々と体を洗っている先客のおじさんに一言挨拶をしたら、「どこから?」との御下問。「千葉からです。内成に二週間滞在しているんです。」「う・ち・な・り? あんなとこで何やってんの?」「温泉名人目指して湯めぐりしているんです」「へ〜え! 別府八湯名人ね、知っとる知っとる。ま、頑張って早う名人になってね」「どうも」。

ホリデーハウスのある内成は、同じ別府に住んでいても「知ってはいるが行ったことはない」人が多いようで、よそ者が滞在していると聞くと一様に驚きを隠しません。ここぞとばかりにホリデーハウスの宣伝にこれ努めているところです。土地の人とこんな他愛もないやりとりをしながら湯に浸かるのも大きな楽しみの一つです。

ここは泉温は42度が基準とのことでしたが、それよりもやや熱く感じられました。これからまだ2〜3湯ハシゴする必要があるので、床に座り込んでまだ体を洗い続けているおじさんを残してお先に失礼しました。