小保方晴子氏が、あくまでSTAP現象の存在を主張するなら、第三者に説得力を持ち得る方法でSTAP現象存在を証明する材料を出すべきだということは昨日のブログで書いた。
すぐにでもできることは、少なくとも小保方氏は200回以上再現に成功したと主張しているのだから、その証拠となる実験ノート(これまで言われてきた3年間で2冊ではなく、少なくとも4~5冊はあるらしい)と、1000枚に及ぶ証拠写真を山梨大学の若山教授に見てもらえば、それですべて明らかになるはずだ。
また小保方氏とは別に再現実験に成功した人がいるというのだから、その人の同意を得て成功者の名前や所属研究機関名などを明らかにすべきだろう。多くの人が再現実験に挑戦して失敗し続けているのだから、成功者が一人でもいれば、再現性の困難さはあってもSTAP現象は間違いなく存在したという証拠の一つにはなる。
小保方氏が、その成功者をプライバシーを理由に公表することをためらった理由が私にはわからない。公表できないとしたら、小保方氏自身が「その人の成功例」を本当に信じているのかが疑わしくなってくる。ひょっとすると「愉快犯」が「私も成功したよ」と小保方氏にウソの成功話を吹き込んだのかもしれない。もしそうした類のいかがわしい「成功話」を真に受けて記者会見の場で話したとしたら、実験のやり方も含めて小保方氏自身の性格のいい加減さを証明することになりかねない。
少なくとも私が小保方氏の立場だったら、「私が関係していない研究者が再現実験に成功したという話も聞いていますが、実験データも写真も私は見ていないし、論文も出ていませんから、STAP現象の証明には相当しないと思っています」と話していた。それにしても記者会見には300人のジャーナリストが集まったというから、その中から誰一人としてプライバシーを理由に成功者の特定を拒んだ小保方氏に対して「特定できない成功者が何百人いようとSTAP現象の裏付けにはならない」と追及する人がいなかったのは、情けないとしか言いようがない。
そういうわけでSTAP現象の存否は依然として闇の中のままだが、9日の記者会見はもともとSTAP現象の存否を明らかにすることが目的ではなかった。本来の目的は理研のSTAP細胞論文に対する検証作業が著しく公平さを欠いているという、理研調査委への抗議を明らかにすることが小保方側の記者会見を設定した目的だった。
そういう意味では小保方氏が記者会見で明らかにしようとした論文そのものに対して理研が最終調査結果報告書に明記した、「STAP論文は改ざんと捏造によって作成された不正行為によるもので、撤回すべきだ」(要旨)という主張
に対する小保方氏の反論はあまり説得力があるとは思われなかった。これは小保方氏の責任というより、会見場での記者たちが論文自体にはあまり関心を示さず、STAP現象の存否にのみ関心が移ってしまったためで、「論文の取り下げ」が何を意味するのかという肝心要の問題がないがしろにされてしまったとしか言いようがない。
すでに小保方氏は、自分の論文について、いくつかのミスがあったことは認めている。そのミスが理研の主張するように「悪意のある改ざん・捏造」に当たるのか、それとも小保方氏が主張したように「画像の単純な取り違えで、理研の規定に照らしても悪意のあるミスではない」のかという点である。その点については私には何の判断材料もない。ただ、さまざまなテレビや新聞の報道によれば、「ノーベル賞に匹敵するほどの重要な論文で、小保方氏が主張するような単純ミスを起こすとはちょっと考えにくい」とほとんどの科学者が断じていることは極めて重いと思う。
それと、小保方氏の弁明にもおかしな点がある。このことはだれも指摘していないので、この際私が指摘しておく。
小保方氏は「単純ミスの原因」を「自分の未熟さの故」と述べている。その一方で、「ミスが見つかった論文なら、いったん取り下げて、改めてノーミスの論文を出し直したらどうかという質問には、「いったんミスを認めて取り下げると国際的に間違いだったということを認めたことになる。ミスはあったけれど結論は間違っていないので取り下げる事は出来ない」と主張した。
小保方氏が主張するように、『ネイチャー』に掲載された論文は、訂正して再提出することはできないのだろうか。もし事実そうであったとしたら、そうしたことを小保方氏はすでに知っていたことになり、研究者として未熟だったとは言えないだろう。
また理研は、論文には不正があったとはしたが、STAP現象そのものをハナから否定しているわけではない。だから丹羽氏をリーダーとして検証研究をすることにしている。ただ、その検証研究チームからなぜ小保方氏を外したのかが疑問として残ることはすでに述べた。
いずれにせよ、まだまだ不可解な点が多すぎて、当分目が離せない。
すぐにでもできることは、少なくとも小保方氏は200回以上再現に成功したと主張しているのだから、その証拠となる実験ノート(これまで言われてきた3年間で2冊ではなく、少なくとも4~5冊はあるらしい)と、1000枚に及ぶ証拠写真を山梨大学の若山教授に見てもらえば、それですべて明らかになるはずだ。
また小保方氏とは別に再現実験に成功した人がいるというのだから、その人の同意を得て成功者の名前や所属研究機関名などを明らかにすべきだろう。多くの人が再現実験に挑戦して失敗し続けているのだから、成功者が一人でもいれば、再現性の困難さはあってもSTAP現象は間違いなく存在したという証拠の一つにはなる。
小保方氏が、その成功者をプライバシーを理由に公表することをためらった理由が私にはわからない。公表できないとしたら、小保方氏自身が「その人の成功例」を本当に信じているのかが疑わしくなってくる。ひょっとすると「愉快犯」が「私も成功したよ」と小保方氏にウソの成功話を吹き込んだのかもしれない。もしそうした類のいかがわしい「成功話」を真に受けて記者会見の場で話したとしたら、実験のやり方も含めて小保方氏自身の性格のいい加減さを証明することになりかねない。
少なくとも私が小保方氏の立場だったら、「私が関係していない研究者が再現実験に成功したという話も聞いていますが、実験データも写真も私は見ていないし、論文も出ていませんから、STAP現象の証明には相当しないと思っています」と話していた。それにしても記者会見には300人のジャーナリストが集まったというから、その中から誰一人としてプライバシーを理由に成功者の特定を拒んだ小保方氏に対して「特定できない成功者が何百人いようとSTAP現象の裏付けにはならない」と追及する人がいなかったのは、情けないとしか言いようがない。
そういうわけでSTAP現象の存否は依然として闇の中のままだが、9日の記者会見はもともとSTAP現象の存否を明らかにすることが目的ではなかった。本来の目的は理研のSTAP細胞論文に対する検証作業が著しく公平さを欠いているという、理研調査委への抗議を明らかにすることが小保方側の記者会見を設定した目的だった。
そういう意味では小保方氏が記者会見で明らかにしようとした論文そのものに対して理研が最終調査結果報告書に明記した、「STAP論文は改ざんと捏造によって作成された不正行為によるもので、撤回すべきだ」(要旨)という主張
に対する小保方氏の反論はあまり説得力があるとは思われなかった。これは小保方氏の責任というより、会見場での記者たちが論文自体にはあまり関心を示さず、STAP現象の存否にのみ関心が移ってしまったためで、「論文の取り下げ」が何を意味するのかという肝心要の問題がないがしろにされてしまったとしか言いようがない。
すでに小保方氏は、自分の論文について、いくつかのミスがあったことは認めている。そのミスが理研の主張するように「悪意のある改ざん・捏造」に当たるのか、それとも小保方氏が主張したように「画像の単純な取り違えで、理研の規定に照らしても悪意のあるミスではない」のかという点である。その点については私には何の判断材料もない。ただ、さまざまなテレビや新聞の報道によれば、「ノーベル賞に匹敵するほどの重要な論文で、小保方氏が主張するような単純ミスを起こすとはちょっと考えにくい」とほとんどの科学者が断じていることは極めて重いと思う。
それと、小保方氏の弁明にもおかしな点がある。このことはだれも指摘していないので、この際私が指摘しておく。
小保方氏は「単純ミスの原因」を「自分の未熟さの故」と述べている。その一方で、「ミスが見つかった論文なら、いったん取り下げて、改めてノーミスの論文を出し直したらどうかという質問には、「いったんミスを認めて取り下げると国際的に間違いだったということを認めたことになる。ミスはあったけれど結論は間違っていないので取り下げる事は出来ない」と主張した。
小保方氏が主張するように、『ネイチャー』に掲載された論文は、訂正して再提出することはできないのだろうか。もし事実そうであったとしたら、そうしたことを小保方氏はすでに知っていたことになり、研究者として未熟だったとは言えないだろう。
また理研は、論文には不正があったとはしたが、STAP現象そのものをハナから否定しているわけではない。だから丹羽氏をリーダーとして検証研究をすることにしている。ただ、その検証研究チームからなぜ小保方氏を外したのかが疑問として残ることはすでに述べた。
いずれにせよ、まだまだ不可解な点が多すぎて、当分目が離せない。