名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

大山将棋問題集20190908

2019-09-08 | 大山将棋研究

後手番大山先生の手を考えます。

 

第1問

 

少し失敗しましたが、つぶれにくい受け方で対応します。

A 33金  B 32金  C 33角

 

第2問

 

強攻されましたが、強く対応します。

A 43金  B 33金  C 43歩

 

第3問

 

寄せの手筋です。

A 86桂  B 88角  C 95歩

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大山将棋研究(1349);中飛車に45歩急戦(有吉道夫)

2019-09-08 | 大山将棋研究

今日の棋譜20190908

昭和44年5月、有吉道夫先生と第28期名人戦第3局です。

大山先生の中飛車です。

今回は43銀型でした。有吉先生は位取りに見えましたが36歩を突いて急戦です。

46歩に42金が少しおかしいのでしょう。33角か32金ならば何事もなかったのですが、45歩を取れません。

32金44歩同銀。有吉先生は1手得しているので攻めを続けたいです。

25歩33角24歩同歩まではいいとして、37桂が先なのかという感じはします。先に継ぎ歩で

桂を跳ねたら大山先生は22角。

25飛23歩に24歩。先手玉は堅いので攻めが続けば有利になるのですが

横歩を取って43金で飛が死んでいます。44飛同角同角同金では攻めが細いので

24歩34金23歩成。ひねり出したという感じがありますが

29飛22と同飛寄これでは攻めが細いです。右桂が使えていないとだめでしょうね。

金銀を乱して

飛を取りましたが、竜を作られて歩切れでは攻めにくいです。

37桂を取られる間に5筋の歩を伸ばして突き捨てて角を打ち込み

馬を作ってみたのですが

29竜37馬で と金を払って粘ろうというところ、88角を打たれて困りました。88同玉69竜はつぶれ。駒損なので98飛と打つわけにもいかず

47馬は19竜88玉69竜の時に58金を取られないという意味です。大山先生はあっさり竜を切って99角成。飛と金桂香の3枚換えです。

有吉先生は粘りにくく、早めの投了です。

 

居飛車金銀4枚の舟囲いはかなり堅いのですが、1手得してもうまく攻められませんでした。急がないで攻めるほうが良かったのでしょう。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1969/05/07
手合割:平手  
先手:有吉道夫8段
後手:大山名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 4二銀(31)
7 5六歩(57)
8 5二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 4三銀(42)
13 9六歩(97)
14 9四歩(93)
15 6八銀(79)
16 7二銀(71)
17 5八金(49)
18 7一玉(62)
19 5七銀(48)
20 6四歩(63)
21 3六歩(37)
22 8二玉(71)
23 4六歩(47)
24 4二金(41)
25 4五歩(46)
26 3二金(42)
27 4四歩(45)
28 同 銀(43)
29 2五歩(26)
30 3三角(22)
31 2四歩(25)
32 同 歩(23)
33 2五歩打
34 同 歩(24)
35 3七桂(29)
36 2二角(33)
37 2五飛(28)
38 2三歩打
39 2四歩打
40 同 歩(23)
41 同 飛(25)
42 2三歩打
43 3四飛(24)
44 4三金(32)
45 2四歩打
46 3四金(43)
47 2三歩成(24)
48 2九飛打
49 2二と(23)
50 同 飛(52)
51 3五歩(36)
52 3三金(34)
53 4五歩打
54 3五銀(44)
55 3四歩打
56 同 金(33)
57 2二角成(88)
58 同 飛成(29)
59 5五歩(56)
60 3六歩打
61 5四歩(55)
62 同 歩(53)
63 4三角打
64 3三金(34)
65 5四角成(43)
66 3七歩成(36)
67 3四歩打
68 3二金(33)
69 5五馬(54)
70 2九龍(22)
71 3七馬(55)
72 8八角打
73 4七馬(37)
74 6九龍(29)
75 同 玉(78)
76 9九角成(88)
77 7七桂(89)
78 5一香打
79 5六歩打
80 8八馬(99)
81 5九玉(69)
82 3六金打
83 投了
まで82手で後手の勝ち

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

20190908今日の一手(その919);飛を取りに行く

2019-09-08 | 今日の一手

20190908今日の一手

 

3月30日の名南将棋大会から、私とSさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。

 

 

一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。

駒の損得はありません。

玉の堅さは後手のほうが堅いです。

先手の攻め駒は56飛と持ち駒角で2枚。

後手の攻め駒は82飛と持ち駒角で2枚。

 

総合すれば後手もちです。

 

☆ 大局観として

問題図の評価としては玉の堅い後手のほうが良いのですが、先手としては75銀37桂77桂あるいは76銀を使いやすいです。56飛も左右に使えるでしょうし、74歩72歩の利かしも大きいので、先手が悪いわけではない、というよりは作戦勝ちなのです。ただし後手に食いつかれると後手有利になります。そのための手段が少ない(飛角以外に使いにくい)というのが後手が作戦負けだという理由です。

先手としては玉が薄いので他に主張が欲しいです。82飛をいじめるか、駒得をねらうか。大模様で抑え込もうというのは破たんするとひどいことになります。筋の悪い手を避けつつ、攻めを考えていきます。

 

 

☆ 簡単なまとめ

46角92飛35歩

これで駒得になると気が付けば簡単です。

 

筋の良い指し方は65銀から

こういう図を目指します。(ただし後手に抵抗されそうですが。)

 

 

○ 実戦は46角と打ちました。

飛車をいじめたいので打ったのですが、92飛に35歩

というぴったりの手がありました。45歩は34歩46歩33歩成で二枚換えですね。45銀同桂同歩28角64桂

64同銀同歩75銀

86飛(や64角や64銀)をみて先手有利です。

 

この筋に全く気が付いていなくて、92飛に84銀(飛の詰めろ)45歩

55角54歩33角成同桂83銀成46歩

飛を取れば角飛交換で飛のほうが使いやすいと思っていたのですが、46歩と突きだされて失敗したと思いました。92成銀に29角

39歩47歩成同金同角成同玉69角

中住まいは薄いので、手が付くとあっという間に寄せられてしまいました。

 

途中46歩を手抜いたのは、(46同歩は29角や③6歩があるので論外として)46同飛は35銀があるから

飛を逃げて46歩を打たれたら無意味だと思ったのですが、ここで43飛成同玉34歩同玉36歩同銀35歩

決めるだけ決めて92成銀と取れば有利でした。2回チャンスを逃せば負けですね。

 

 

× 71角は当初のねらい筋でしたが

53の地点は攻め切れません。飛を目標に攻めていきます。92飛は65銀(86飛ねらい)85歩84銀82角

83銀成71角92成銀同香91飛

これは駒損でも取り返せるので先手有利です。

 

後手としては83飛のほうが良くて

85銀93桂84銀直81飛

93銀成71飛82成銀・・・とすれば手は続きますが、駒損ですから角二枚を持たれて36歩から攻められたら悪いです。

 

 

△ 85銀を先にすると

ねらいは71角です。93桂84銀直81飛83角

攻めるならばこれくらいなのですが、83同飛同銀成36歩同飛54角86飛36歩

3筋を攻められて、82成銀~81飛成が間に合うかどうか。難しい形勢です。

 

 

△ 86歩のほうが筋が良いですが

歩を伸ばしていくのは手数がかかります。35銀36歩26銀85歩37銀成同金64桂

これではかなりまぎれていて、後手よしかもしれません。

 

この筋を避けて46角を打ち

92飛に85歩~84歩~83歩成を間に合わせたいのですが、64桂を避けて65銀としてからでしょうか。つまり92飛65銀~85歩~84歩~83歩成です。手数がかかるので実現するかどうか。

 

 

△か○ 36歩を打っておけば

かなりおとなしいです。35歩と合わされたら無効、ではありません。46角92飛35歩で楽勝です。ならば最初から46角92飛35歩に気が付くだろうと思うのですが。

さて互いにその筋に気が付いたとして、45歩86歩44銀85歩54歩65銀

飛を捕獲されることもなく、84歩86飛~83歩成を実現すれば先手優勢です。

 

 

△ 65銀を先にするのもあります。

これは(35銀36歩26銀)46角92飛86飛というねらいも生じています。

後手としてはこの図を避けるために73歩

盲点になりそうな突き出しですが、飛を追われないためにはこれしかありません。73同歩成同桂76銀74歩同銀72歩

悪い取引ではないはずですが、飛をいじめにくくなりました。

 

 

△か○ 65桂と跳ねると

71角~53桂成がありますから後手は54歩。そこで35歩同銀45桂は取ってもらえば71角ですが、34銀とかわされて

不発です。

 

ならば46角と組み合わせるのですが

ここでは64歩(35歩同銀同角65歩は今一つ)同角92飛

桂を跳ねたために少しまぎれが生じています。

 

☆ まとめ

74歩72歩の利かしは大きくて、後手の飛の移動範囲が狭いですから、82飛を捕獲に行くことができます。相居飛車では飛の価値が高いことも多いです。(玉の囲いの堅さに関係しています。)

46角~84銀、71角~84銀、85銀~84銀左、など角銀を使って追いかけるのは筋が悪いのでよく読んでみないといけません。

手数はかかっても86歩~85歩~84歩と伸ばしていくほうが筋が良いですが、後手も抵抗してくるでしょう。36歩を打っておくのが先かもしれません。

65銀~46角~86飛はスマートです。ただし後手から73歩という好手があり、案外に難しいです。

 

実は46角92飛35歩で銀を取れる(桂銀交換か)のですが、気が付きましたか?飛以外にも目標にできる駒がありました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする