後手番大山先生の手を考えます。
第1問
駒がぶつかっています。選択は?
A 81飛 B 86銀 C 66銀
第2問
好手があります。
A 77歩成 B 75銀上 C 77桂
第3問
駒損になりましたが、これで取り返せます。
A 19飛成 B 69飛成 C 69角
第4問
実戦だと何も考えずに指しそうですが。
A 22玉 B 41香 C 61歩
後手番大山先生の手を考えます。
第1問
駒がぶつかっています。選択は?
A 81飛 B 86銀 C 66銀
第2問
好手があります。
A 77歩成 B 75銀上 C 77桂
第3問
駒損になりましたが、これで取り返せます。
A 19飛成 B 69飛成 C 69角
第4問
実戦だと何も考えずに指しそうですが。
A 22玉 B 41香 C 61歩
今日の棋譜20201010
昭和27年11月、小堀清一先生と名人A級選抜勝継戦です。
小堀先生の先手で相掛りです。
浮き飛車と引き飛車
新旧対抗は(過渡期ですが)定番です。
小堀先生が一手損で角を交換したというのは、中央位取りを避けたからでしょうか。位を取られると大好きな腰掛銀にできないというのが理由ではないかと。
でも早繰り銀の出足が早いので、56銀~66歩~65歩と応対できません。
少し駒組の後で大山先生が75歩から攻めたのですが
小堀先生が76歩を打ったというのが不思議です。打てば86歩同歩同銀と交換されます。1歩持っているので86歩75歩87歩成83歩同飛65角という筋があっても、78と が王手ですから後手有利です。
でもなぜか大山先生は銀を引いて、73桂と使っています。小堀先生は66歩~67金右くらいが普通だと思うのですが、35歩の突き捨てから
71角で馬を作るほうを選びました。これで少し駒得ですから、落ち着けば良くなります。
34歩36馬(この位置の働きが弱い)65桂、大山先生は手順に攻めることができます。銀を取れば35銀の両取りもあるので攻めやすいわけです。
66銀にはシンプルに77歩
桂を交換して55角。37桂には77角成同金65桂~35銀とすることもできます。18馬の受けなら働きがないので75歩同歩同銀という攻めでも十分でしょう。攻め駒が4枚です。
小堀先生は素直に応じてはつぶされると見て、37馬(これで主張が無くなる)同角成同桂55角
59角と受ければ7筋にも利いているというわけでしたが、やはり7筋を攻められて苦しいです。
66銀に同角同飛76歩。77銀の打ち込みを防がねばなりません。89桂65桂を打ち合っても無意味なので
81角75飛86角、後手の飛を追います。77銀75角同銀71飛22玉75飛成66銀不成同歩というのは銀得でも怖いのですが。
71飛63角成はちょっと良くなったか。
76銀打に62馬というのがおかしな感じです。64馬で二枚換えは有利になっていたかも。
飛の取り合いで銀取りが残っているのですが、この77桂は詰めろ。
88玉に75銀上、先手玉が危険なので後手有利でしょう。
66歩86銀同歩というのも二枚換えではあるのですが、89飛から
69角は厳しいです。79銀、79飛、68金左などの受けは利きませんから
68金右は銀を取られて
88銀37馬で駒損です。25桂を打って(本来は37の桂を跳ねたいところですが47に馬があったのです)攻め合いにしますが
19飛成62馬に75桂?わざわざ王手桂取りになるところに打つ詰めろですが
71飛に61歩があるので大丈夫。やはり大山先生が優勢です。
96歩に89桂成、後手の攻め駒は5枚あります。
小堀先生の33桂成同桂61馬は何かねらった手ですが、王手で馬が移動しても取れる駒がありません。とりあえずは75桂取りです。
99成桂97玉89竜で詰めろ。受けが難しいようですが
94馬41香76馬、こんな粘りがありました。でも後手玉が堅すぎるので、入玉できるかどうかだけです。
87香に同馬しかないですか。87銀ならば同桂成同馬98成桂同馬85桂同歩86銀で詰まされるところでした。
馬を消されて82馬
74飛成に64馬というのは、同竜に98角77玉76銀の詰み筋(あるいは98角97玉76角成の必至)をねらわれています。
71竜でも98角77玉76銀
清算して75飛まででした。67玉55桂56玉49竜あるいは55桂に58玉78飛成で受け無しです。
ソフトと対戦してみると感じるのですが、71角から馬を作る順を気にしません。本譜のように72飛から反撃できるのであれば歓迎でしょう。攻めは得意ではない大山先生ですが、攻められての反撃は強力です。ただ踏み込みは足りなくて、怪しいところがあったと思うのですが。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.44 棋譜ファイル ----
開始日時:1952/11/16
手合割:平手
先手:小堀清一8段
後手:大山名人
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 8四歩(83)
3 2五歩(26)
4 3二金(41)
5 2四歩(25)
6 同 歩(23)
7 同 飛(28)
8 2三歩打
9 2六飛(24)
10 8五歩(84)
11 7八金(69)
12 3四歩(33)
13 7六歩(77)
14 8六歩(85)
15 同 歩(87)
16 同 飛(82)
17 8七歩打
18 8二飛(86)
19 4八銀(39)
20 6二銀(71)
21 4六歩(47)
22 5四歩(53)
23 2二角成(88)
24 同 銀(31)
25 8八銀(79)
26 3三銀(22)
27 6八玉(59)
28 5三銀(62)
29 5八金(49)
30 4一玉(51)
31 4七銀(48)
32 5二金(61)
33 7七銀(88)
34 7四歩(73)
35 1六歩(17)
36 6四銀(53)
37 4五歩(46)
38 3一玉(41)
39 1五歩(16)
40 4二金(52)
41 7九玉(68)
42 7五歩(74)
43 同 歩(76)
44 同 銀(64)
45 7六歩打
46 6四銀(75)
47 3六歩(37)
48 7三桂(81)
49 3五歩(36)
50 同 歩(34)
51 7一角打
52 7二飛(82)
53 3五角成(71)
54 3四歩打
55 3六馬(35)
56 6五桂(73)
57 6六銀(77)
58 7七歩打
59 同 桂(89)
60 同 桂成(65)
61 同 銀(66)
62 5五角打
63 3七馬(36)
64 同 角成(55)
65 同 桂(29)
66 5五角打
67 5九角打
68 7五歩打
69 6六銀(77)
70 同 角(55)
71 同 飛(26)
72 7六歩(75)
73 8一角打
74 7五飛(72)
75 8六角(59)
76 7一飛(75)
77 6三角成(81)
78 7五銀打
79 6二馬(63)
80 6六銀(75)
81 7一馬(62)
82 7七桂打
83 8八玉(79)
84 7五銀(64)
85 6六歩(67)
86 8六銀(75)
87 同 歩(87)
88 8九飛打
89 9八玉(88)
90 6九角打
91 6八金(58)
92 4七角成(69)
93 8八銀打
94 3七馬(47)
95 2五桂打
96 1九飛成(89)
97 6二馬(71)
98 7五桂打
99 7一飛打
100 6一歩打
101 9六歩(97)
102 8九桂成(77)
103 3三桂成(25)
104 同 桂(21)
105 6一馬(62)
106 9九成桂(89)
107 9七玉(98)
108 8九龍(19)
109 9四馬(61)
110 4一香打
111 7六馬(94)
112 8七香打
113 同 馬(76)
114 同 桂成(75)
115 同 玉(97)
116 8二馬(37)
117 7四飛成(71)
118 6四馬(82)
119 7一龍(74)
120 9八角打
121 7七玉(87)
122 7六銀打
123 同 龍(71)
124 同 角成(98)
125 同 玉(77)
126 7五飛打
127 投了
まで126手で後手の勝ち