まだ立石流四間飛車には課題があります。最初に示した駒組の途中で
先手が75角を打ってちょっかいを出す手も成立するようです。64角と合わせられると一手損するのですが、64同角同歩と進むと
この歩はマイナスなのです。小林先生は実戦でわざとついて馬を尽くさせたこともあるのですが、後に
74歩同歩41角あるいは単に41角でも良いですが、馬を作る筋が生じます。
後手が64歩を突かされたくなければ43飛と受けるのですが、66角の図で
44飛~34飛は実現困難になります。先手は単に66角としても良かったのですが、43飛とさせた方が優ります。ここからは力戦で、後手はどういう陣形を作るべきかが悩ましいところです。先手は角を手放しているものの、手に困るわけではないですから。なお33角と合わせられたら、55歩を突きます。この図の評価値は+165の先手ペース。
小林先生の本に、後手から角を交換している形ですが
77角を打たれて難しくなっている実戦例があります。この図の評価値は+260で先手の作戦勝ちか。立石流四間飛車が指されなくなった原因はこれだろうと思います。