引き続き、後手が62飛に替えて42銀と引く形です。
昨日調べた27銀から銀冠に組み替えるのも、実は先手が互角に戦えるのですが、ここは57銀を考えたいところでしょう。石井先生によると、35歩同歩75歩同歩同角
後手は積極的に動くのだと。ここで素直に76歩53角55歩は84飛で
後手ペースだとされているのですが、評価値は+208の先手ペースです。AIに聞いてみると、14歩同歩25桂
86歩66角74飛54歩同飛13歩
これは香が手に入ると田楽刺しですね。13同桂同桂成同香25桂55歩
後手の受けが窮屈です。86歩21桂56歩
74飛55角73歩78飛
というのが進行例で、次第に先手良しになっていきます。
後手は歩を渡し過ぎているのでした。35歩同歩を入れないで、62飛とか75歩同歩同角とかおとなしく指しておけば、評価値は0近辺の互角でした。
まあこれで終わりにしても良いのですが、
ここでは石井先生は78飛を本筋だとしています。ざっと見ておきましょう。86歩に
44角は無理、68角は損、59角が本筋で、85飛と53角に岐れます。53角は
86歩以下が書いてあるのですが、先にAIに聞いてみると、14歩同歩13歩同香を入れてから86歩だと。
86同角71飛成59角成82竜
端の工作がないと、26馬が厄介 (91竜25馬81竜に26桂があって後手有利になる) なのですが、この図ならば26馬に13桂成があるという意味でした。よって69角48金上47角成同金37金
37同銀同歩成同金36歩同金58馬37金打57馬81竜
すごい手順を駆け足でやってしまいましたが、評価値は+128で先手ペースです。こいうところは研究してあるかどうかで優劣が決まります。
途中の53角の所で85飛もあって
97桂87歩成85桂78と
飛の取り合いになります。14歩同歩13歩同香71飛
石井先生は53角81飛成で先手良し (評価値は+541で先手有利) としているのですが、AIに聞いてみると、57角成同金87飛
48角85飛成
この図の評価値は-35、わずかに後手に振れていますが、2枚替えで互角です。
定跡本と結果が異なっているところがあるので、書いておきました。結局は57銀と引いても互角だというのが結論です。