名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

SS1-16 居飛車穴熊に66銀型四間飛車(7)

2024-06-11 | 基本定跡の研究

引き続き、後手が62飛に替えて42銀と引く形です。

昨日調べた27銀から銀冠に組み替えるのも、実は先手が互角に戦えるのですが、ここは57銀を考えたいところでしょう。石井先生によると、35歩同歩75歩同歩同角

後手は積極的に動くのだと。ここで素直に76歩53角55歩は84飛で

後手ペースだとされているのですが、評価値は+208の先手ペースです。AIに聞いてみると、14歩同歩25桂

86歩66角74飛54歩同飛13歩

これは香が手に入ると田楽刺しですね。13同桂同桂成同香25桂55歩

後手の受けが窮屈です。86歩21桂56歩

74飛55角73歩78飛

というのが進行例で、次第に先手良しになっていきます。

後手は歩を渡し過ぎているのでした。35歩同歩を入れないで、62飛とか75歩同歩同角とかおとなしく指しておけば、評価値は0近辺の互角でした。

まあこれで終わりにしても良いのですが、

ここでは石井先生は78飛を本筋だとしています。ざっと見ておきましょう。86歩に

44角は無理、68角は損、59角が本筋で、85飛と53角に岐れます。53角は

86歩以下が書いてあるのですが、先にAIに聞いてみると、14歩同歩13歩同香を入れてから86歩だと。

86同角71飛成59角成82竜

端の工作がないと、26馬が厄介 (91竜25馬81竜に26桂があって後手有利になる) なのですが、この図ならば26馬に13桂成があるという意味でした。よって69角48金上47角成同金37金

37同銀同歩成同金36歩同金58馬37金打57馬81竜

すごい手順を駆け足でやってしまいましたが、評価値は+128で先手ペースです。こいうところは研究してあるかどうかで優劣が決まります。

途中の53角の所で85飛もあって

97桂87歩成85桂78と

飛の取り合いになります。14歩同歩13歩同香71飛

石井先生は53角81飛成で先手良し (評価値は+541で先手有利) としているのですが、AIに聞いてみると、57角成同金87飛

48角85飛成

この図の評価値は-35、わずかに後手に振れていますが、2枚替えで互角です。

定跡本と結果が異なっているところがあるので、書いておきました。結局は57銀と引いても互角だというのが結論です。

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする