「力戦スーパー振り飛車」にはいくつか実戦例が紹介されています。1996年3月8日の前田藤井戦で、普通の四間飛車から
45歩を突いた形です。66歩33角65歩35歩
33角成同桂24歩同歩同飛は、14角58金右22飛で対応すると解説があります。68銀上32銀58金右77角成
後手から角を交換しました。77同桂33銀66角
自陣角で立石流四間飛車を防ぐ作戦です。後手の駒組が難しいのですが、AIに聞いてみると、
後手は向い飛車に転じるのが良く、先手は9筋の位を取られているのと、角を手放しているのがマイナスです。それでも金冠に組み替えた図を示して、評価値は+101、先手の得は残っているようです。
さて実戦の進行は
95歩67銀32金88玉43金78金34金
後手の藤井猛先生は左金を繰り出しました。AIに聞いてみると、86歩44銀68金右33桂87金25桂96歩同歩同香
端を逆襲して先手有利だそうです。評価値は+334
また実戦の進行に戻って
16歩44銀75角41飛26飛
この26飛からの構想がおかしかったようで、66銀右~55銀の筋をねらえば互角でした。54歩36歩74歩66角73角
紹介されているのはここまで。データベースに載っていないのでその先はわかりません。評価値は-218の後手良しです。
居飛車が自陣角を打つのは有力なのですが、その後の構想力が必要だということですね。居飛車が指しやすくなることが多そうな形ですが。