名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

大山将棋問題集20211125

2021-11-25 | 大山将棋研究

後手番大山先生の手を考えます。

第1問

 

先手から見ると気になる手です。

A 65銀  b 36銀  c 74歩

 

第2問

 

つぶされていてもおかしくないところですが、受けの手としてはこれくらいでしょう。

A 32玉  B 52金  C 34角

 

第3問

 

実質二択ですが、正解は一つだけ。

A 42同飛  B 42同玉  C 62馬

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大山将棋研究(2182);相居飛車力戦(花村元司)

2021-11-25 | 大山将棋研究

今日の棋譜20211125

昭和37年9月、花村元司先生と第3期王位戦第4局です。

花村先生の先手で、角換わりもあったのですが、交換しなかったので

大山先生は振り飛車、ではなくて居飛車です。このシリーズは同じようなテーマで進んでいます。

花村先生は左美濃ではなくて78玉型です。

矢倉に向けて動くのですが、大山先生は3筋の位を取ります。

花村先生は中央から動きます。現代ならば68角45歩46歩と動いて十分だと考える人のほうが多いでしょう。仕掛けの前後で58金右や77銀と固められますし。

55同歩66銀52金右

55銀43金58飛、中飛車にしましたが、中央を重視するのは(この時代でもおそらく)古い考え方になっています。

でも中央を押さえてしまえば先手の作戦勝ちでしょうか。

大山先生は25歩をパクリ

1歩得を主張します。でも花村先生は3筋の歩を交換できるので困りません。

大山先生は力ずくで53歩の合わせ。53同歩成同銀54歩64銀同銀同歩53銀63金では攻め切れないので、

47金に54歩

54同銀に53銀ですか。金銀交換は少し先手のほうが良さそうですが。

花村先生はちょっとひねって銀交換でした。桂を跳ねると桂頭が気になるのですが、

54歩28飛36銀、さっそく嫌なところに銀を打たれました。

48金64金45桂、桂を捨てるのは非常手段っぽいですが。

45同歩33角成同玉37歩

25銀引23歩。22角があるし、23同銀は71角なので玉で取るくらい。

23同玉45歩同銀44歩、攻めが細いですが、手はつながったでしょうか。後手の64金が遊んでしまっているからでしょう。

42金43角、これは取れなくて、受け方に悩むところですが

大山先生は12角61角成33玉、怖そうな受け方です。43銀44玉71馬はだめなので、43銀に41金なのか。

77銀に56銀、受けないで攻めるのですね。これなら12角が使えたということになるのですが。

58金寄65桂68金上46歩、攻めとしては確実です。後手玉は大丈夫でしょうか?今度は43銀41金25飛同歩34銀打24玉25銀同玉42銀成とか。

15銀(24銀同玉25馬ねらい)に34角。これは25飛同歩24銀打44玉71馬とか。

花村先生は24銀同玉25飛、駒を捨て過ぎでは?

25同玉26歩24玉25銀

25同銀同馬33玉。飛銀桂と角の交換では駒損だし、攻め駒は2枚だけです。

24角44玉35馬

43玉44歩53玉42角成。42同玉は34馬で危ないかな。

42同飛に43金でしたが、34馬とか34金とか(飛が逃げられないので最善か)43歩成同玉53金とかの選択肢もありました。

飛を取って41飛

桂を取れば銀歩損だけになったのですが、この49飛には桂を打たねばならないでしょう。

59桂47歩成、これは取れないので、さらに駒損です。

88玉58と25馬、と金を払って粘ろうというのですが、駒損がひどいので望みはないです。

先手玉は堅くても、駒損がひどすぎます。

大山先生は55桂を成り込んで攻めることができます。

59桂を取って

成桂を引いて

86桂まで。大山先生のストレート防衛です。

 

3筋の位取りは後手がずいぶん無理をしているので、花村先生が指しやすいはずですが。でも安易に駒組をしていると作戦勝ちにはなりません。本譜は先手が良さそうではあったのですが、いくつか選択肢のある手順で、少しずつ損をしていった感じがします。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1962/09/10
手合割:平手  
先手:花村元司8段
後手:大山王位
手数----指手--
   1 2六歩(27)  
   2 3四歩(33)  
   3 2五歩(26)  
   4 3三角(22)  
   5 7六歩(77)  
   6 4二銀(31)  
   7 4八銀(39)  
   8 4四歩(43)  
   9 5六歩(57)  
  10 4三銀(42)  
  11 6八玉(59)  
  12 8四歩(83)  
  13 7八玉(68)  
  14 8五歩(84)  
  15 7七角(88)  
  16 5四歩(53)  
  17 8八銀(79)  
  18 3五歩(34)  
  19 5七銀(48)  
  20 3四銀(43)  
  21 5五歩(56)  
  22 同 歩(54)  
  23 6六銀(57)  
  24 5二金(61)  
  25 5五銀(66)  
  26 4三金(52)  
  27 5八飛(28)  
  28 5二金(41)  
  29 5四歩打    
  30 4一玉(51)  
  31 4八金(49)  
  32 6二銀(71)  
  33 4六歩(47)  
  34 3二玉(41)  
  35 4七金(48)  
  36 2五銀(34)  
  37 1六歩(17)  
  38 2四歩(23)  
  39 9六歩(97)  
  40 3四銀(25)  
  41 3六歩(37)  
  42 同 歩(35)  
  43 同 金(47)  
  44 3五歩打    
  45 3七金(36)  
  46 5三歩打    
  47 4七金(37)  
  48 5四歩(53)  
  49 同 銀(55)  
  50 5三銀(62)  
  51 同 銀成(54)
  52 同 金(52)  
  53 3七桂(29)  
  54 5四歩打    
  55 2八飛(58)  
  56 3六銀打    
  57 4八金(47)  
  58 6四金(53)  
  59 4五桂(37)  
  60 同 歩(44)  
  61 3三角成(77)
  62 同 玉(32)  
  63 3七歩打    
  64 2五銀(36)  
  65 2三歩打    
  66 同 玉(33)  
  67 4五歩(46)  
  68 同 銀(34)  
  69 4四歩打    
  70 4二金(43)  
  71 4三角打    
  72 1二角打    
  73 6一角成(43)
  74 3三玉(23)  
  75 7七銀(88)  
  76 5六銀(45)  
  77 5八金(48)  
  78 5五桂打    
  79 6八金(69)  
  80 4六歩打    
  81 1五銀打    
  82 3四角(12)  
  83 2四銀(15)  
  84 同 玉(33)  
  85 2五飛(28)  
  86 同 玉(24)  
  87 2六歩打    
  88 2四玉(25)  
  89 2五銀打    
  90 同 角(34)  
  91 同 馬(61)  
  92 3三玉(24)  
  93 2四角打    
  94 4四玉(33)  
  95 3五馬(25)  
  96 4三玉(44)  
  97 4四歩打    
  98 5三玉(43)  
  99 4二角成(24)
 100 同 飛(82)  
 101 4三金打    
 102 同 飛(42)  
 103 同 歩成(44)
 104 同 玉(53)  
 105 4一飛打    
 106 4二銀打    
 107 2一飛成(41)
 108 4九飛打    
 109 5九桂打    
 110 4七歩成(46)
 111 8八玉(78)  
 112 5八と(47)  
 113 2五馬(35)  
 114 3四歩打    
 115 5八馬(25)  
 116 1九飛成(49)
 117 1一龍(21)  
 118 4七桂成(55)
 119 6九馬(58)  
 120 4八成桂(47)
 121 1三龍(11)  
 122 2三歩打    
 123 4五歩打    
 124 同 銀(56)  
 125 2三龍(13)  
 126 3三金打    
 127 1二龍(23)  
 128 5九成桂(48)
 129 1四馬(69)  
 130 2二歩打    
 131 4四歩打    
 132 5三玉(43)  
 133 2二龍(12)  
 134 5八成桂(59)
 135 7八金(68)  
 136 8六桂打    
 137 投了        
まで136手で後手の勝ち

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大山将棋問題集20211124

2021-11-24 | 大山将棋研究

先手番大野先生の手を考えます。

第1問

 

この図から動きます。

A 35歩  B 65歩  C 16歩

 

第2問

 

確実な攻めを目指しますが、後手からの攻めの速度も考慮しておきます。

A 25桂  B 44香  C 25歩

 

第3問

 

より厳しく。

A 44香  B 33香  C 44歩

 

第4問

攻め駒を増やします。

A 25香  B 44銀  C 66金

 

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大山将棋研究(2181);三間飛車に急戦(大野源一)

2021-11-24 | 大山将棋研究

昭和37年9月、大野源一先生と第1期十段戦です。

大野流の三間飛車です。57銀の形はすべて大野流というのですが、三間飛車が一番合っていると思います。

端を受けずに美濃囲いを急ぎます。

4筋に位を取りました。57銀の形を生かすためです。

大山先生は袖飛車から動きますが、75同歩に64銀とすると先手に軽くさばかれそうで選びにくいのでしょう。

飛で歩を取り返します。大野先生は57金、銀にひもを付けたのですが、堅さと守備力の中間策です。

73桂26歩44歩、これは位が危なさそうですが。26歩ではなくて37桂と跳ねるところだったでしょうか。

44同歩に45歩は76歩の返しがありました。よって44同銀でしたが、この45歩が打てるのか? 45同銀に76歩は46銀75歩57銀成で後手有利。45同銀同飛74歩には65桂から攻められそう。45同銀同飛に59角が正しいのか。76歩くらいで後手が悪いこともなさそうですが。

53銀37桂43銀、これで激しい順は無くなりました。

さて大山先生が攻める番でしょう。65歩とか86歩同歩85歩とか、86歩同歩88歩同飛76歩59角65桂とか。

大野先生は金を使って受けます。これでも86歩同歩85歩はあるかもしれませんが、どこかで55歩を突いて角筋を止めることができるというのが大野流振り飛車の良いところろです。65歩系統の急戦には対応しやすいのです。

互いの飛の位置が変わったところで、大野先生が動きます。

自分から65歩を突いて角交換させます。ねらいは66角なので

77同桂に65歩が自然な応手でしたが、それを同桂と取るのですか。ちょっと強引なさばきという感じはします。

65同桂に66角で両取りですが、

81飛11角成33桂、これが馬取りになるので、11馬の価値は半減します。でもこの馬を殺す筋はないし、44香を打つこともできますから、先手が指しやすいのでしょう。

12馬に47歩同金86歩、大山先生は飛を使うのですが、かなり遅い攻めです。

25桂に87歩成が間に合うようには見えませんが、77と~89飛成は39角ねらいなので、まあまあ魅力がある手です。でも一度25同桂同歩の形のほうが良かった可能性はあります。

33桂成同金25桂、これが結構厳しくて、

24金82歩、これも悩ましいですが82同飛は初志貫徹です。

11馬41桂44歩、44同銀右は45香が痛いです。

なので44同銀直45歩33銀、これも駒を損していくので受けが難しくなるでしょう。

33同桂成同桂までは当然として、大野先生は66金。金の早逃げでもありますし、桂取りです。桂を持てば44桂を打てると。

59角にかまわず65桂を取ります。

48角成同金68飛66角、ぴったりの攻防手があって、先手優勢です。

42金に44桂。43玉は21馬で寄ります。

41玉に43香同金32銀。42玉は43銀成同玉21馬でも、単に21馬でも寄ります。

32同飛から二枚換えになりました。先手の攻め駒は3枚くらいなのですが、後手玉は飛に弱いのです。

12飛41玉21馬

42金54金。65にあった金を使えば4枚目の攻め駒ですから受けは無くなります。ここまで。

 

大山先生は4筋の歩を交換したので、それを生かせれば後手有利に進められたはずなのですが、ゆっくり指していたら先手から動かれました。特別おかしな対応はしていないと思うのですが、8筋から飛を使うのでは間に合いません。

大野流の振り飛車はちょっと無理をしている印象があった(大山全集を並べているからでしょうが)のですが、本譜のさばきは名局集に入れても良いところでしょう。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1962/09/03
手合割:平手  
先手:大野源一8段
後手:大山名人
手数----指手--
   1 7六歩(77)  
   2 3四歩(33)  
   3 6六歩(67)  
   4 5四歩(53)  
   5 6八銀(79)  
   6 6二銀(71)  
   7 5六歩(57)  
   8 8四歩(83)  
   9 5七銀(68)  
  10 4二玉(51)  
  11 7八飛(28)  
  12 8五歩(84)  
  13 7七角(88)  
  14 3二玉(42)  
  15 4八玉(59)  
  16 7四歩(73)  
  17 3八玉(48)  
  18 5二金(61)  
  19 5八金(69)  
  20 1四歩(13)  
  21 2八玉(38)  
  22 1五歩(14)  
  23 3八銀(39)  
  24 9四歩(93)  
  25 3六歩(37)  
  26 4二銀(31)  
  27 4六歩(47)  
  28 5三銀(62)  
  29 4五歩(46)  
  30 7二飛(82)  
  31 4六銀(57)  
  32 7五歩(74)  
  33 同 歩(76)  
  34 同 飛(72)  
  35 5七金(58)  
  36 7三桂(81)  
  37 2六歩(27)  
  38 4四歩(43)  
  39 同 歩(45)  
  40 同 銀(53)  
  41 4五歩打    
  42 5三銀(44)  
  43 3七桂(29)  
  44 4三銀(42)  
  45 2七銀(38)  
  46 4二金(41)  
  47 3八金(49)  
  48 6四歩(63)  
  49 6七金(57)  
  50 7四飛(75)  
  51 7六歩打    
  52 9五歩(94)  
  53 4八飛(78)  
  54 8四飛(74)  
  55 6五歩(66)  
  56 7七角成(22)
  57 同 桂(89)  
  58 6五歩(64)  
  59 同 桂(77)  
  60 同 桂(73)  
  61 6六角打    
  62 8一飛(84)  
  63 1一角成(66)
  64 3三桂(21)  
  65 1二馬(11)  
  66 4七歩打    
  67 同 金(38)  
  68 8六歩(85)  
  69 2五桂(37)  
  70 8七歩成(86)
  71 3三桂成(25)
  72 同 金(42)  
  73 2五桂打    
  74 2四金(33)  
  75 8二歩打    
  76 同 飛(81)  
  77 1一馬(12)  
  78 4一桂打    
  79 4四歩(45)  
  80 同 銀(43)  
  81 4五歩打    
  82 3三銀(44)  
  83 同 桂成(25)
  84 同 桂(41)  
  85 6六金(67)  
  86 5九角打    
  87 6五金(66)  
  88 4八角成(59)
  89 同 金(47)  
  90 6八飛打    
  91 6六角打    
  92 4二金(52)  
  93 4四桂打    
  94 4一玉(32)  
  95 4三香打    
  96 同 金(42)  
  97 3二銀打    
  98 同 飛(82)  
  99 同 桂成(44)
 100 同 玉(41)  
 101 1二飛打    
 102 4一玉(32)  
 103 2一馬(11)  
 104 4二金(43)  
 105 5四金(65)  
 106 投了        
まで105手で先手の勝ち

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大山将棋問題集20211123

2021-11-23 | 大山将棋研究

先手番大山先生の手を考えます。

第1問

 

必然ではないですが、指されてみればなるほどです。

A 74歩  B 45金  C 69玉

 

第2問

 

この香打ちが後手の疑問手でしたが、大山先生らしい応対でとがめます。

A 38金  B 83角  C 54飛

 

第3問

 

先手玉は安全なので決め所です。

A 51竜  B 33桂  C 22歩

 

第4問

 

即詰みです。難しくはないでしょう。

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大山将棋研究(2180);矢倉(花村元司)

2021-11-23 | 大山将棋研究

今日の棋譜20211123

昭和37年8月、花村元司先生と第3期王位戦第3局です。

大山先生の先手で矢倉です。

花村先生は2筋を受けずに急戦のようです。桂を跳ねるのは今の将棋みたいですが

63に金を上がったというのは変な感覚です。花村先生らしいですが。

さらに腰掛金ですか。王位戦の1、2局は腰掛銀でしたが、金にすると何が変わるのでしょうか。

大山先生は2筋で1歩得ているので桂頭をねらいます。

そして7筋の位を取ってしまいました。こうなると第1局と同じような感じです。花村先生は8筋の歩を切ると、85歩から飛を捕獲されます。

なので玉を固めるのを優先です。大山先生は77角ではなくて77桂ですか。後手の65歩の攻めを防いだということか。

ということで花村先生は65歩から攻めなかったのですが、65歩同歩同桂同桂64銀66歩では失敗でした。でも65歩同歩74歩同歩同銀75歩65銀と攻めるのはあり得ました。銀桂交換でも77歩を打てるので攻撃力があります。すると後手の陣形はぴったりでしたか。

本譜は65歩を突かずに74歩の合わせです。

銀は83に引いて

端攻めです。74歩を突かれても75歩を打てるからうるさいかな。でも端を突き捨てるのを後にする方が良いのかも。

55歩44金(55同金同銀同角は45金)94歩96歩

96同香に55金同銀95歩、先に金を捨てているので、ちょっと無理をしている感じです。

64銀96歩69玉、大山先生は端から玉を逃げておきます。角を逃がしたいという意味もあるでしょう。

5筋に歩を垂らして

68歩(取ると97歩成79角の時に利きが止まっている)59玉51銀

24歩同角79角

61飛52歩成同銀73銀不成

73同銀68角。細かいやり取りがありましたが、駒の損得もあまりなく、互角に近い局面です。ここから大きく動いていきます。

68同角成同金寄39角

58飛に花村先生の44香というのが良くわからない手です。単に66角成ではいけなかったのでしょうか。

38金66角成というのは後手が得をしたようにも見えますが、

65歩を打てば馬が死んでいたのです。それを助けるために香を成り捨てて

39角成では損でしょう。大山先生の54飛は銀香取り。先手が有利になったでしょう。

銀と金桂の交換で先手の駒得です。

でも29桂を取られるからまだ難しかったですか。48金に55桂、後手もまだまだ指せそうです。

66角に54歩? 花村先生の疑問手です。54同飛と取られても何をしているのかわかりません。当然67桂成とすべきで、67同銀のときに11角成を受けるか、56金とか47銀とかで攻めるか。

22歩に19馬、22歩は取りにくいところでしたが、これは馬が遊ぶので良くはならないです。54飛に53香を用意したのでしょうけれど。

21歩成同玉57金寄

44香46歩67歩68金左寄29馬。結構先手玉に迫っているのですが、

54飛とされて忙しいです。とりあえず銀を打ちこんで

金を剥がして56歩を打ちます。58金引でもちょっと足りなさそうですが、

52飛成57歩成同金。後手玉は2手すきにはなっているでしょう。

67歩を取ってもらえてありがたいような気もしましたが、銀を剥がして飛をぶつけます。62同竜同銀とか51竜31金打とかならまだ戦えるか。

大山先生は竜取りを処理する前に22歩同玉33銀、多分即詰みではないです。

33同玉45桂24玉27香、玉を逃げると詰みなのか。

25銀同香同玉27銀で詰めろ。この時に先手玉は何でもないので、かなり余裕があります。

26銀36銀打、これで上部を押さえます。

24玉51竜は詰めろではないけれど

27銀不成に26香、13玉は25桂24玉33桂右成から詰みます。

25香の捨て合いに、25同香13玉、これは詰まないですが、

27玉56歩、ここで詰みがあります。

ここまで。

 

戦型がちょっと違うのですが、同じようなテーマで進んでいます。この時代に花村先生のほうを持って攻め切るのは難しいでしょうね。いろいろな現代の攻め筋が見つけられる前の時代です。それでも本譜は良い勝負だったのですが、少し届かず。結果は3連敗です。

棋風的に花村先生は相性が悪いというのもあるでしょう。大山全集でみると花村先生の良いところが観られにくいです。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1962/08/23
手合割:平手  
先手:大山王位
後手:花村元司8段
手数----指手--
   1 7六歩(77)  
   2 8四歩(83)  
   3 7八銀(79)  
   4 3四歩(33)  
   5 7七銀(78)  
   6 3二金(41)  
   7 4八銀(39)  
   8 8五歩(84)  
   9 7八金(69)  
  10 4一玉(51)  
  11 2六歩(27)  
  12 6二銀(71)  
  13 2五歩(26)  
  14 7四歩(73)  
  15 5六歩(57)  
  16 7三桂(81)  
  17 5八金(49)  
  18 6四歩(63)  
  19 6六歩(67)  
  20 5二金(61)  
  21 6七金(58)  
  22 6三金(52)  
  23 2四歩(25)  
  24 同 歩(23)  
  25 同 飛(28)  
  26 5四金(63)  
  27 2八飛(24)  
  28 2三歩打    
  29 7五歩(76)  
  30 6三銀(62)  
  31 7四歩(75)  
  32 同 銀(63)  
  33 7五歩打    
  34 6三銀(74)  
  35 7六銀(77)  
  36 4二銀(31)  
  37 5七銀(48)  
  38 1四歩(13)  
  39 6九玉(59)  
  40 9四歩(93)  
  41 9六歩(97)  
  42 3一玉(41)  
  43 7九玉(69)  
  44 3三角(22)  
  45 7七桂(89)  
  46 8一飛(82)  
  47 1六歩(17)  
  48 7四歩打    
  49 同 歩(75)  
  50 同 銀(63)  
  51 7五歩打    
  52 8三銀(74)  
  53 4六銀(57)  
  54 9五歩(94)  
  55 同 歩(96)  
  56 8四銀(83)  
  57 5五歩(56)  
  58 4四金(54)  
  59 9四歩(95)  
  60 9六歩打    
  61 同 香(99)  
  62 5五金(44)  
  63 同 銀(46)  
  64 9五歩打    
  65 6四銀(55)  
  66 9六歩(95)  
  67 6九玉(79)  
  68 9四香(91)  
  69 5四歩打    
  70 同 歩(53)  
  71 5三歩打    
  72 6八歩打    
  73 5九玉(69)  
  74 5一銀(42)  
  75 2四歩打    
  76 同 角(33)  
  77 7九角(88)  
  78 6一飛(81)  
  79 5二歩成(53)
  80 同 銀(51)  
  81 7三銀(64)  
  82 同 銀(84)  
  83 6八角(79)  
  84 同 角成(24)
  85 同 金(78)  
  86 3九角打    
  87 5八飛(28)  
  88 4四香打    
  89 3八金打    
  90 6六角成(39)
  91 6五歩打    
  92 4七香成(44)
  93 同 金(38)  
  94 3九馬(66)  
  95 5四飛(58)  
  96 5三歩打    
  97 9四飛(54)  
  98 2九馬(39)  
  99 4八金(47)  
 100 5五桂打    
 101 6六角打    
 102 5四歩(53)  
 103 2二歩打    
 104 1九馬(29)  
 105 2一歩成(22)
 106 同 玉(31)  
 107 5七金(67)  
 108 4四香打    
 109 4六歩打    
 110 6七歩打    
 111 5八金(68)  
 112 2九馬(19)  
 113 5四飛(94)  
 114 6八銀打    
 115 同 金(58)  
 116 同 歩成(67)
 117 同 玉(59)  
 118 5六歩打    
 119 5二飛成(54)
 120 5七歩成(56)
 121 同 金(48)  
 122 6七歩打    
 123 同 銀(76)  
 124 同 桂成(55)
 125 同 玉(68)  
 126 6二飛(61)  
 127 2二歩打    
 128 同 玉(21)  
 129 3三銀打    
 130 同 玉(22)  
 131 4五桂打    
 132 2四玉(33)  
 133 2七香打    
 134 2五銀打    
 135 同 香(27)  
 136 同 玉(24)  
 137 2七銀打    
 138 2六銀打    
 139 3六銀打    
 140 2四玉(25)  
 141 5一龍(52)  
 142 2七銀(26)  
 143 2六香打    
 144 2五香打    
 145 同 香(26)  
 146 1三玉(24)  
 147 2七銀(36)  
 148 5六歩打    
 149 1一龍(51)  
 150 1二金打    
 151 2三香成(25)
 152 投了        
まで151手で先手の勝ち

 

 

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大山将棋問題集20211122

2021-11-22 | 大山将棋研究

後手番大山先生の手を考えます。

第1問

 

後手の作戦勝ちになります。

A 55歩  B 64銀  C 51角

 

第2問

 

俗手ですが。

A 38銀  B 45歩  C 54銀

 

第3問

 

継続手です。

A 45歩  B 87歩  C 87銀

 

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大山将棋研究(2179);雁木(花村元司)

2021-11-22 | 大山将棋研究

今日の棋譜20211122

昭和37年8月、花村元司先生と第3期王位戦第2局です。

大山先生は振り飛車ではなくて居飛車です。タイトル戦では持ち時間が長いので相居飛車も選びやすいのでしょう。

花村先生のほうは現代的で、78銀から46歩。

左美濃と腰掛銀の組み合わせです。大山先生は雁木へ。これは現在良く見られる形ですね。花村先生は第1局から工夫をして、この形がよいと思いついたのか。

でも右桂を跳ねて攻める形にはしませんでした。第1局は右四間飛車にしていたのに残念です。

角を引いたということは四手角を見ているのでしょう。

大山先生は中央の位を取ります。

花村先生は銀矢倉へ。このほうが現代将棋でも常識的ではあるのですが、47金の形が気に入らないのと、四手角で4筋をねらうのでは後手の一番手厚い場所です。よって先手の作戦負けになりそうなのです。

飛を中央に回り、5筋の位を奪還したら作戦負けは消えそうなのですが。

大山先生は6筋の歩を交換して待ちます。

花村先生は26角22玉を入れてから56歩

56同歩同銀(金かと思いましたが)55歩。こう進んだのならば、67銀と引くものだと思いましたが。

55同銀と取りたくなるのもわかります。でも銀交換して38銀は俗手ですが、これが痛かったのです。57金は54銀ですし、48金は27銀成、なので37金しかなく

29銀成59飛28成銀。持ち駒の銀を手放して桂香を拾うというのは(駒落ちで出てきますが)筋が悪いとされています。だけどこの場合は先手の攻め駒が機能していないので利いているのです。17角19成銀同飛で2枚替えでも後手が良いでしょう(15歩もあるし、83香とか86桂とかで攻めることもできる)。

花村先生は35歩同歩34銀、これで角を取れば二枚替えです。

でも37金や26角の働きが悪いのです。37金が68にあれば良いのですが。

45歩86歩同歩87歩。これも困っていますね。取れば67桂ですし、このままでは戦えません。

96歩35歩52歩、プロっぽい応酬の後で

大山先生は34桂35角48銀、またも俗手の銀打です。この場合は先手に有力な攻め筋がないので有効なのです。

角と金銀桂の交換となりました。

87金に46桂で58桂成ねらい

の他に36成銀で角を捕獲するねらいもありました。もう好き放題です。

68飛に角と成銀の取り合いにしましたが、28成銀は遊んでいた駒です。

39角から馬を作ります。花村先生は駒損がひどいので、68銀打などと玉を固める受けが無効です。

後手の攻めは確実なので

と金を作っても形づくりになるかどうか。

41と に32金と引かれて攻める手はありません。

この図から

88金同金86飛。87銀82飛86歩とすれば長いですが、見込みはないです。

なので44歩は形つくり。78銀は詰めろで

78同飛に87歩でしたか。87同金78成桂86金79馬くらいで終わりかと思ったら、花村先生は69金。異筋が出ます。

88歩成から清算して86金は、77成桂からの詰めろ。

98玉に68飛

68同金同馬88歩78成桂、これで受けは無くなって

31銀から王手をかけましたが、ここまで。

 

後手が角換わりを避けるとこういう形になることがあるのですが、昔の私は対策がわからず、本譜のような作戦負けになって負けたことが何度もあります。

この形から右桂を跳ねて攻めるというのが、将棋世界の講座に載っていました。先日の太陽将棋研究会オンライン例会でも話題にしたのですが、優秀な指し方ですので参考にしてみてください。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1962/08/10
手合割:平手  
先手:花村元司8段
後手:大山王位
手数----指手--
   1 2六歩(27)  
   2 3四歩(33)  
   3 7六歩(77)  
   4 4四歩(43)  
   5 4八銀(39)  
   6 3二銀(31)  
   7 6八玉(59)  
   8 8四歩(83)  
   9 7八銀(79)  
  10 5四歩(53)  
  11 4六歩(47)  
  12 6二銀(71)  
  13 4七銀(48)  
  14 5三銀(62)  
  15 5六銀(47)  
  16 8五歩(84)  
  17 7七角(88)  
  18 4三銀(32)  
  19 5八金(49)  
  20 3二金(41)  
  21 7九玉(68)  
  22 7四歩(73)  
  23 6六歩(67)  
  24 4一玉(51)  
  25 3六歩(37)  
  26 5二金(61)  
  27 2五歩(26)  
  28 3三角(22)  
  29 5九角(77)  
  30 5五歩(54)  
  31 6七銀(56)  
  32 5四銀(43)  
  33 4七金(58)  
  34 4三金(52)  
  35 1六歩(17)  
  36 1四歩(13)  
  37 7七銀(78)  
  38 6四歩(63)  
  39 7八金(69)  
  40 3一玉(41)  
  41 5八飛(28)  
  42 6五歩(64)  
  43 同 歩(66)  
  44 同 銀(54)  
  45 6六歩打    
  46 5四銀(65)  
  47 2六角(59)  
  48 2二玉(31)  
  49 5六歩(57)  
  50 同 歩(55)  
  51 同 銀(67)  
  52 5五歩打    
  53 同 銀(56)  
  54 同 銀(54)  
  55 同 飛(58)  
  56 3八銀打    
  57 3七金(47)  
  58 2九銀成(38)
  59 5九飛(55)  
  60 2八成銀(29)
  61 3五歩(36)  
  62 同 歩(34)  
  63 3四銀打    
  64 5四歩打    
  65 3三銀(34)  
  66 同 金(32)  
  67 4五歩(46)  
  68 8六歩(85)  
  69 同 歩(87)  
  70 8七歩打    
  71 9六歩(97)  
  72 4五歩(44)  
  73 5二歩打    
  74 3四桂打    
  75 3五角(26)  
  76 4八銀打    
  77 6九飛(59)  
  78 3七銀成(48)
  79 8七金(78)  
  80 4六桂(34)  
  81 6八飛(69)  
  82 6七歩打    
  83 同 飛(68)  
  84 3六成銀(37)
  85 6八飛(67)  
  86 3五成銀(36)
  87 2八飛(68)  
  88 3九角打    
  89 1八飛(28)  
  90 5七角成(39)
  91 8八玉(79)  
  92 5八桂成(46)
  93 1七飛(18)  
  94 5六馬(57)  
  95 5一歩成(52)
  96 7八金打    
  97 9八玉(88)  
  98 5七成桂(58)
  99 4一と(51)  
 100 3二金(33)  
 101 3七飛(17)  
 102 4六馬(56)  
 103 3八飛(37)  
 104 6七成桂(57)
 105 8八銀(77)  
 106 同 金(78)  
 107 同 金(87)  
 108 8六飛(82)  
 109 4四歩打    
 110 7八銀打    
 111 同 飛(38)  
 112 8七歩打    
 113 6九金打    
 114 8八歩成(87)
 115 同 飛(78)  
 116 同 飛成(86)
 117 同 玉(98)  
 118 8六金打    
 119 9八玉(88)  
 120 6八飛打    
 121 同 金(69)  
 122 同 馬(46)  
 123 8八歩打    
 124 7八成桂(67)
 125 3一銀打    
 126 同 金(32)  
 127 8二飛打    
 128 4二銀(53)  
 129 投了        
まで128手で後手の勝ち

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第233回名南将棋大会(壱)結果速報

2021-11-21 | 名将会

本日は第223回名南将棋大会(壱)を開催しました。結果速報です。

A級優勝

村山周平さん

黒川和樹さん

鈴木真行さん

(終局が遅れて会場閉鎖が近くなり、写真を取る余裕がありませんでした。)

 

B級優勝

櫻井皓太さん

C級優勝

安本興生さん

成田広文さん

D級優勝

荒島栄一さん

E級優勝

伊藤孝治さん

荒木昭一さん

髙木弘志さん

F級優勝

坪田和政さん

優勝された方々、おめでとうございます。

参加された皆様ありがとうございました。

 

過去12回分の優勝記録です。

半分にして拡大

 

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大山将棋問題集20211121

2021-11-21 | 大山将棋研究

先手番大山先生の手を考えます。

第1問

 

進むべきか退くべきか。

A 67銀引  B 65銀  C 65歩

 

第2問

 

わかりやすく攻めたいのです。

A 54歩  B 56金  C 36歩

 

第3問

 

どう指しても良いのですが、自然な攻めがわかりやすいです。

A 65歩  B 24歩  C 33銀

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