先手番大山先生の手を考えます。
第1問
現代的な好手です。
A 45歩 B 98香 C 18香
第2問
前の図よりも格段に条件が良くなりました。あとはどう攻めるかだけです。どれもありですが。
A 45歩 B 29飛 C 18香
第3問
うまく寄せないと、先手有利でも難しくなりそうです。
A 84香 B 92竜 C 34香
先手番大山先生の手を考えます。
第1問
現代的な好手です。
A 45歩 B 98香 C 18香
第2問
前の図よりも格段に条件が良くなりました。あとはどう攻めるかだけです。どれもありですが。
A 45歩 B 29飛 C 18香
第3問
うまく寄せないと、先手有利でも難しくなりそうです。
A 84香 B 92竜 C 34香
今日の棋譜20211116
昭和37年5月、二上達也先生と第21期名人戦第4局です。
大山先生の先手で矢倉です。
46歩を突く矢倉にこだわります。
矢倉中飛車は比較的に珍しいでしょうか。現代では先手の矢倉中飛車は指されなくなりましたが、後手番ならば指されることがあります。
二上先生は中央を雁木で受けます。
ここまで進むと後手玉が堅く、良い姿ですから、後手の作戦勝ちに思えます。
だけど作戦勝ちのほうから玉を移動しました。
右玉にして、受けることしか考えていない陣形です。9筋の位が大きいと見たのでしょうか。でも作戦勝ちは消えているでしょう。二上先生らしくない指し方です。
大山先生は穴熊に。この当時でも穴熊に組み替えることはありました。二上先生が指したのが(大山全集で見る限り)最初でした。大山先生が指すのは初めてかな。
後手が51飛~81飛と手待ちを繰り返しているので、大山先生の穴熊は形が変わっていきます。
ここで完成としました。今度は先手の作戦勝ちです。あとはどこから攻めるかだけです。
18香~19飛がなるほどです。二上先生はは12香と上がると、15歩同歩45歩同歩13歩の攻めを誘発するので、11飛の形にはできなかったのです。22金と受けてもつまらないと
51飛15歩55歩
57金15香。これは15同香同香同飛45桂の一発ねらいですが、
24歩同歩が入ってしまうと消えます。だから24歩に31角ですが、いかにもつらそうです。
15香13歩23歩成同金
45歩同歩67金、先手から24歩や28飛があります。
35歩同角34金。金をさばいて、普通ならばこれからなのですが、先手玉は深く堅いのでかなり難しいです。
68角56歩、特にねらい筋が見えません。
35歩44金29飛、これで2筋の受けが無く
65歩に52歩。飛を横に逃げても仕方ないのでしょう。
あっさり52同飛21飛成64角
香桂を取り合いますが、もちろん玉に近い91香のほうが価値が高いです。二上先生の逆転は、玉を左上に逃げだして入玉しかないのですが、これからルートを作らなければならない状況です。
92竜からの王手に合駒を打たねばならず
その合駒をねらわれます。
もう71の地点は受けが無く
駒損でも玉が逃げ出せれば、なのですが、邪魔な駒が多いです。
これはちょっと重い銀打ですが、73桂を取ればいいのか。
これは と金を作って上部開拓したというよりは、形つくりです。
24歩に22歩などと受けても仕方ないので、41歩と怪しい受け方をして
角を取ったら63金を打たれます。もう終わりかな。
51歩を同竜
清算して33と まで。
二上先生らしくない指し方で、作戦勝ちから作戦負けへ。内容が良くても名人戦3連敗でしたから、精神的に追い込まれていたのでしょう。二上時代は遠のきました。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1962/05/24
手合割:平手
先手:大山名人
後手:二上達也8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八銀(79)
4 3四歩(33)
5 7七銀(78)
6 4二銀(31)
7 2六歩(27)
8 6二銀(71)
9 4八銀(39)
10 3二金(41)
11 7八金(69)
12 5四歩(53)
13 6九玉(59)
14 4一玉(51)
15 3六歩(37)
16 5二金(61)
17 4六歩(47)
18 7四歩(73)
19 4七銀(48)
20 9四歩(93)
21 5六歩(57)
22 4四歩(43)
23 5八飛(28)
24 4三銀(42)
25 5五歩(56)
26 同 歩(54)
27 同 飛(58)
28 5三銀(62)
29 5九飛(55)
30 8五歩(84)
31 5六銀(47)
32 5四歩打
33 3八金(49)
34 6四歩(63)
35 3七桂(29)
36 9五歩(94)
37 2五歩(26)
38 6三金(52)
39 4七金(38)
40 7三桂(81)
41 6六歩(67)
42 1四歩(13)
43 1六歩(17)
44 5二玉(41)
45 7九角(88)
46 6二玉(52)
47 6八角(79)
48 8一飛(82)
49 7九玉(69)
50 7二玉(62)
51 6七銀(56)
52 3三桂(21)
53 5六金(47)
54 6二銀(53)
55 8八玉(79)
56 5一飛(81)
57 9八香(99)
58 3一角(22)
59 9九玉(88)
60 4二角(31)
61 8八銀(77)
62 8一飛(51)
63 4九飛(59)
64 5一飛(81)
65 5九飛(49)
66 8一飛(51)
67 4九飛(59)
68 6一飛(81)
69 5九飛(49)
70 8一飛(61)
71 7九金(78)
72 5三銀(62)
73 7八銀(67)
74 6二銀(53)
75 7七銀(88)
76 5一飛(81)
77 8八金(79)
78 8一飛(51)
79 1八香(19)
80 5一飛(81)
81 7九角(68)
82 8一飛(51)
83 1九飛(59)
84 5一飛(81)
85 1五歩(16)
86 5五歩(54)
87 5七金(56)
88 1五歩(14)
89 2四歩(25)
90 3一角(42)
91 1五香(18)
92 1三歩打
93 2三歩成(24)
94 同 金(32)
95 4五歩(46)
96 同 歩(44)
97 6七金(57)
98 3五歩(34)
99 同 角(79)
100 3四金(23)
101 6八角(35)
102 5六歩(55)
103 3五歩(36)
104 4四金(34)
105 2九飛(19)
106 6五歩(64)
107 5二歩打
108 同 飛(51)
109 2一飛成(29)
110 6四角(31)
111 9一龍(21)
112 3七角成(64)
113 9二龍(91)
114 6一玉(72)
115 8一龍(92)
116 7一桂打
117 7二香打
118 4六歩(45)
119 5三歩打
120 同 飛(52)
121 7一香成(72)
122 同 銀(62)
123 8三桂打
124 5二玉(61)
125 7一桂成(83)
126 4七歩成(46)
127 7二成桂(71)
128 4二玉(52)
129 6二銀打
130 同 金(63)
131 同 成桂(72)
132 5七歩成(56)
133 2四歩打
134 4一歩打
135 2三歩成(24)
136 6八と(57)
137 6三金打
138 5一歩打
139 同 龍(81)
140 同 飛(53)
141 同 成桂(62)
142 同 玉(42)
143 3三と(23)
144 投了
まで143手で先手の勝ち
後手番大山先生の手を考えます。
第1問
これでやや作戦勝ちでしょう。
A 21玉 B 24歩 C 75歩
第2問
この歩は角の詰めろなのですが。
A 42同角 B 88歩 C 65桂
第3問
後手玉は詰めろです。
A 58銀 B 43歩 C 12玉
第4問
即詰みです。
今日の棋譜20211115
昭和37年5月、二上達也先生と第21期名人戦第3局です。
大山先生の振り飛車模様したが、うそ矢倉です。
この時代に米長流の急戦矢倉はありませんから、二上先生はかなりおとなしく応じています。後手に4筋の位を取られるのを嫌がったということなのかも。
下手をすると総矢倉で千日手になりそうです。
大山先生のほうが変化します。右桂を跳ねて
66歩に64歩~65歩、積極的に動きます。
先手の四手角に銀を引いたということは、33桂と跳ねようということなのでしょう。
二上先生は角を引いてから2筋の歩を交換し、
総矢倉に構えます。
大山先生はしゃがみ矢倉(菊水矢倉)へ。31角が付いているとずいぶん堅く見えます。二上先生は角の動きに手数をかけているので作戦負けでしょう。
37桂に53角、これでは45歩とは仕掛けにくいので待つしかありません。
16歩55歩68銀右
56歩同金86歩同歩85歩、これは後手十分でしょう。85同歩ではつぶされかねないので、
54歩31角45歩。あれ?4筋が薄いので先手十分に見えますね。大山先生は54歩を取るか、62角と引くべきだったか。
86歩44歩同金
44同角87歩成。二上先生としては先に金をもらったので、71角成を楽しみにして、86歩とか88歩とか受けておいても悪くはなさそうです。
71角成78と同玉87金、これは激しい変化です。本譜の69玉が普通ですが、79玉のほうが優った可能性があります。
というのは、79玉の形ならば、(79金ではなくて)88歩を打てたから。まあかなり危ない形なのですが。
66歩に86歩同金42歩、手筋だけどこれが甘かったとは。
88歩86銀同飛41歩成。これで角を取れるわけですが、
89歩成78金88と
77金79と、これは玉で取れば88銀なので、
79同銀89飛成。
二上先生は角を取って、桂銀と角金の交換ですからずいぶん駒得です。でも後手の攻めを受けきることは出来そうにないので、寄せ合いしかありません。と金を作ってどうでしょうか。
57歩に54角は詰めろでしたが、12玉と早逃げされて詰めろは難しいです。
43と は2手すきでしたが、65桂打で先手玉は詰めろ。
78金67歩成(詰めろ)同金58銀、68玉か58同飛しかないですが、
いずれにせよ銀をもらっても後手玉は詰まず、先手玉は詰めろです。59飛47玉49飛成48歩58銀46玉48竜の筋を避けるために
45桂と跳ねたのですが、57歩を打たれました。このままどう応じても詰んでいるようです。
一手違いの寄せ合いになりましたが、12玉の形(本来の意味の米長玉)が有効で、大山先生の勝ちになりました。二上先生にチャンスがあったのですが。名人戦としても惜敗が続いて3連敗です。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1962/05/10
手合割:平手
先手:二上達也8段
後手:大山名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 5四歩(53)
9 2五歩(26)
10 3三銀(32)
11 6八銀(79)
12 6二銀(71)
13 3六歩(37)
14 5二金(61)
15 7八金(69)
16 4三金(52)
17 7七銀(68)
18 5三銀(62)
19 4六歩(47)
20 3一角(22)
21 5八金(49)
22 4二玉(51)
23 6九玉(59)
24 3二玉(42)
25 5七銀(48)
26 8四歩(83)
27 7九角(88)
28 7四歩(73)
29 6八角(79)
30 7三桂(81)
31 6六歩(67)
32 6四歩(63)
33 5九角(68)
34 6五歩(64)
35 2六角(59)
36 2二銀(33)
37 3七角(26)
38 6四銀(53)
39 2四歩(25)
40 同 歩(23)
41 同 飛(28)
42 8五歩(84)
43 2八飛(24)
44 2三歩打
45 6七金(58)
46 3三桂(21)
47 7九玉(69)
48 2一玉(32)
49 2六角(37)
50 3二金(41)
51 3七桂(29)
52 5三角(31)
53 1六歩(17)
54 5五歩(54)
55 6八銀(57)
56 5六歩(55)
57 同 金(67)
58 8六歩(85)
59 同 歩(87)
60 8五歩打
61 5四歩打
62 3一角(53)
63 4五歩(46)
64 8六歩(85)
65 4四歩(45)
66 同 金(43)
67 同 角(26)
68 8七歩成(86)
69 7一角成(44)
70 7八と(87)
71 同 玉(79)
72 8七金打
73 6九玉(78)
74 8五飛(82)
75 7九金打
76 6六歩(65)
77 8六歩打
78 同 金(87)
79 4二歩打
80 8八歩打
81 8六銀(77)
82 同 飛(85)
83 4一歩成(42)
84 8九歩成(88)
85 7八金(79)
86 8八と(89)
87 7七金(78)
88 7九と(88)
89 同 銀(68)
90 8九飛成(86)
91 3一と(41)
92 同 銀(22)
93 5三歩成(54)
94 5七歩打
95 5四角打
96 1二玉(21)
97 4三と(53)
98 6五桂打
99 7八金(77)
100 6七歩成(66)
101 同 金(78)
102 5八銀打
103 同 飛(28)
104 同 歩成(57)
105 同 玉(69)
106 7九龍(89)
107 4五桂(37)
108 5七歩打
109 投了
まで108手で後手の勝ち
先手番大山先生の手を考えます。
第1問
後手にも香を取って馬を作られましたが、まだ駒損ではありません。
A 66歩 B 45桂 C 84歩
第2問
これから反撃と思ったのですが。
A 55桂 B 45桂 C 36歩
第3問
これが寄せの決め手になります。
A 66歩 B 62歩 C 16歩
今日の棋譜20211114
昭和37年5月、大野源一先生と第1期十段戦です。
76歩34歩56歩に88角成同飛57角というのは大野流向い飛車と呼ばれます。今日のブログのタイトルを見て、だれでも大野先生が向い飛車にしたと思うでしょうが、大山先生のほうなのです。大野先生は逆を持って嫌な指し方を試してみたかったのでしょうか。
この図を見ると、後手は馬を作った駒得ですが、先手はずいぶん手得をしていて、角を手持ちにしています。よって先手が急戦をねらい、後手はゆっくり駒組をすればよくなるという展開になるはずですが。
大野先生はその予想に反して右銀を繰り出します。
5筋の歩を交換してから
玉を囲います。
玉頭の位も取って、ゆっくりした展開になれば十分すぎるでしょう。
大山先生は左銀を前に出してから
こんなところに自陣角を打ちました。角冠はあまり有効に見えないですが。
しかも45歩を突いたら、角はどう使うのでしょうか。
4筋の位を生かそうというのでしょう
さらに3筋にも位を取ろうというのですが、
角頭は玉頭でもあります。最初に18に角を打った方が良かったのでしょうか。
これではまとめるのが難しそうです。
38飛に33金、玉頭方面の駒数では優っているのですが、玉飛接近の悪形でもあります。
18角45歩同金。大野先生はどこかに馬を逃げて悪くないのですが、
馬を切って34歩。駒損で後手を引いては悪いというのが普通です。
だけど駒損は取り返せるので
形勢としては互角でしょう。落ち着けば69角から馬作りもあります。
大山先生は45歩同銀46歩から
71角で馬を作りに行きます。
でも空成りだと弱いのですよね。角を合わされて、交換してもつまらないから
59馬ですが、また26歩を打たれます。
今度は桂頭をねらわれます。
飛を回って桂頭をカバーしたと言えるでしょうか? 72飛84歩76歩83歩成75飛66銀同角同歩77歩成は二枚替えです。しかも25飛とまわる味があって、大野先生が有利になっていたはず。
大野先生はもっと軽く、左桂をさばきます。
65同桂に99角成でしたが、65同銀直のほうが良かったのでしょう。
66歩と桂を支えて馬の利きを止める味が良く、おかしな流れになっています。この27香から
桂と交換して35桂を打ち
銀と交換したというのはわらしべ長者の駒得なのですが、また銀桂を交換して
35桂から攻めるというのは逆の流れです。駒損ではないですが、先手だけ99香をさばかせたという図になっています。
歩を補充するのも攻める前に指しておくのが本来です。
36歩で催促されてから銀を打ち込み
27歩を打って
47銀同金28歩成、というのは手筋で攻めているのですが、
攻め駒は小駒2枚だけですから、攻め切れるわけもありません。
歩切れにもなっていて14歩というのは、先手の15桂や15馬の筋を消したということなのでしょうが、攻める前に指しておく手です。
45桂に23銀
55桂に54銀、金銀を持っていたので受ける手はあるのですが、
大山先生は攻め駒がたくさんありすぎます。しかも少しずつ駒得になっていくのですから、切れようがありません。
大野先生は寄せ合いにもできないので
受けているのですが、
粘っていても先の見込みが全くないのです。
「端玉には端歩」でどうしようもなくなり
ここまで。
部分的には大野先生が手筋で攻めているのですが、全体を通すとタイミングが合っていなかった、という流れです。後手が押していた時間も長かったのですが。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1962/05/07
手合割:平手
先手:大山名人
後手:大野源一8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 5六歩(57)
4 8八角成(22)
5 同 飛(28)
6 5七角打
7 6八銀(79)
8 2四角成(57)
9 8六歩(87)
10 3三馬(24)
11 7七桂(89)
12 4二銀(31)
13 8五歩(86)
14 5四歩(53)
15 4八玉(59)
16 5三銀(42)
17 5八金(69)
18 6四銀(53)
19 5七金(58)
20 5五歩(54)
21 同 歩(56)
22 同 銀(64)
23 5六歩打
24 4四銀(55)
25 3八玉(48)
26 6二銀(71)
27 2八玉(38)
28 5三銀(62)
29 3八銀(39)
30 4二玉(51)
31 4六歩(47)
32 3二玉(42)
33 4七金(57)
34 3五歩(34)
35 5七銀(68)
36 4二金(41)
37 6六銀(57)
38 6四銀(53)
39 2六歩(27)
40 2四歩(23)
41 2七角打
42 5二金(61)
43 4五歩(46)
44 5三銀(44)
45 4六金(47)
46 3四馬(33)
47 3六歩(37)
48 同 歩(35)
49 4七銀(38)
50 2五歩(24)
51 同 歩(26)
52 2六歩打
53 3六角(27)
54 4四歩(43)
55 3八飛(88)
56 3三金(42)
57 1八角(36)
58 4五歩(44)
59 同 金(46)
60 同 馬(34)
61 同 角(18)
62 3四歩打
63 5七銀(66)
64 4四銀(53)
65 1八角(45)
66 2七金打
67 同 角(18)
68 同 歩成(26)
69 同 玉(28)
70 4三金(52)
71 4五歩打
72 同 銀(44)
73 4六歩打
74 5四銀(45)
75 7一角打
76 4二飛(82)
77 2六角成(71)
78 4四角打
79 5九馬(26)
80 2六歩打
81 2八玉(27)
82 7四歩(73)
83 8八飛(38)
84 7五歩(74)
85 8六飛(88)
86 7三桂(81)
87 3八金(49)
88 6五桂(73)
89 同 桂(77)
90 9九角成(44)
91 6六歩(67)
92 2七香打
93 1八玉(28)
94 2九香成(27)
95 同 玉(18)
96 3五桂打
97 3六銀(47)
98 2七歩成(26)
99 同 銀(36)
100 同 桂成(35)
101 同 金(38)
102 6五銀(64)
103 同 歩(66)
104 3五桂打
105 3七金(27)
106 2七歩打
107 3九銀打
108 6五銀(54)
109 2四桂打
110 2二玉(32)
111 3六歩打
112 2八銀打
113 同 銀(39)
114 同 歩成(27)
115 同 玉(29)
116 2七歩打
117 3八玉(28)
118 4七銀打
119 同 金(37)
120 2八歩成(27)
121 同 玉(38)
122 4七桂成(35)
123 4八金打
124 5七成桂(47)
125 同 金(48)
126 1四歩(13)
127 4五桂打
128 2三銀打
129 5五桂打
130 5四銀(65)
131 4三桂成(55)
132 同 金(33)
133 5三金打
134 7二飛(42)
135 4三金(53)
136 同 銀(54)
137 5三桂成(45)
138 4四銀(43)
139 4三成桂(53)
140 3三金打
141 4二金打
142 1三玉(22)
143 3二桂成(24)
144 1二金打
145 3一銀打
146 3二金(33)
147 同 金(42)
148 2二桂打
149 1六歩(17)
150 2四桂打
151 同 歩(25)
152 同 銀(23)
153 1五歩(16)
154 投了
まで153手で先手の勝ち
本日は第223回名南将棋大会(弐)を開催しました。結果速報です。
6クラス40人でしたが、四連勝が5人(5クラス)とは珍しい結果です。
E級優勝
森七郎さん
F級優勝
荒木昭一さん
G級優勝
松原肇さん
H級優勝
長谷川智也さん
I級優勝
村瀬賢二さん
J級優勝
廣瀬孝さん
河合孝一さん
木村克司さん
優勝された方々、おめでとうございます。
参加された皆様ありがとうございました。
先手番大山先生の手を考えます。
第1問
ここまで進めば当然かもしれません。
A 56歩 B 66歩 C 55角
第2問
この飛打ちを疑問手にさせます。
A 63歩成 B 63と C 52歩
第3問
詰めろをかけられました。
A 39金打 B 75角 C 25歩
第4問
まだ先手玉は詰めろです。詰めろ逃れの詰めろで、三択のうち2つは正解、1つは失敗だとか。
A 33角 B 14角 C 24角
今日の棋譜20211113
昭和37年4月、二上達也先生と第21期名人戦第2局です。
今回は(後手の42玉が早くても)大山先生は陽動振り飛車ではなくて三間飛車です。四間飛車以外ということでは共通しています。
7筋の位を取ります。後手が持久戦ならば石田流になるのでしょう。
二上先生は64歩~63金。63銀76銀53銀~42金上~74歩同歩同銀75歩63銀~73桂~65歩という二枚銀の急戦のほうが(普通に思えましたが)新しい形なのでしょう。
右銀を繰り出して
5筋の歩を交換し
54銀の形を作る、この方がもっと昔からあるようです。
右桂を跳ねて65歩の急戦までは手数がかかるので、中央の厚みを生かして中飛車です。大山先生は四間飛車にしていますが、65歩から銀交換してもつまらないので
67銀と引いて受けたら、二上先生は74歩。
7筋の位を取りかえしたのは良いとして、後手の金銀4枚が連結していない薄い陣形です。
6筋の歩交換も自然ではあるのですが、不安定さは続きます。
37桂に64金、この辺りに薄い陣形の苦労が見受けられます。
先手の45歩は取れなくて銀を引くのですが、53銀では65歩でさばかれそうなので33銀。
先手の26歩は25桂と跳ねる準備でしょう。角交換を避ける意味でも55歩と合わせます。
55同歩同銀65歩
65同金55角。大山先生は玉が堅いとはいえ、荒っぽいさばきです。
55同飛に56銀打ならば厚みの戦いでしたが、66歩64金56銀はちょっとおとなしいです。駒損でもいいのでしょうか。
51飛65歩74金
54歩は取れなくて42銀
44歩同角55銀打、結局は厚みを主張するようです。二上先生は55同角同銀67角もあるのでしょうが、
22角64歩62歩、駒得なので我慢します。
68飛に73金の我慢でしたが、これが間違っていたようです。左桂を跳ねられてしまいました。61飛の我慢しかなかったのか。
52歩に85桂、左に跳ねる桂馬ならばなんとかなるか。
72金78飛
53歩75飛に74歩。73歩ではないのですね。74同飛に83角ということか。
73歩71金75飛、これならば83角の受けはだめですが、
54歩46銀99角成
72歩成に83角、これならあります。うまく受けたかな。
73と74角同と。と金が残ると駒得の主張がしにくいところです。
79飛63と、自然に79飛と打ったのですが、と金を潜られて
69飛成としているくらいならば、最初から69飛のほうが正解でした。受けの正解が見つけにくい将棋です。72歩61金52歩、これで金を取られて
35歩。金銀と飛香の交換でも竜馬があるので少し駒得でしょうか。先手玉は堅いので、寄せ合いは悪そう。なので駒得を主張する手が必要です。堂々と35同歩か、84歩から桂を取りに行くか。馬の利きがあるので、玉頭はまだもつでしょう。
44歩34歩43金は、玉頭を厚く備えようということでしたが、
(63歩成同歩)45歩と合わせられると、先手の厚みを相手にしてしまったという感じがあります。
36歩同金66馬
57歩に端を工作してから45歩
45同桂48歩同金44歩、強い受け方をしますね。桂を手に入れて24桂ねらいですか。
大山先生は33歩成ではなくて33金と放り込んで清算します。
34歩同金35桂に二上先生の33金打では31桂が普通の受けなのでしょうが、桂馬は攻めに使いたいのです。
49歩と手が戻ったところで、やっと24桂。
27銀17歩同香(この利かしが大きい)に56馬と切って
56同歩47香38金49竜。48香成ねらいです。
大山先生は受けずに43銀、二上先生は22玉、この2手の応酬が難しいです。単純に37銀とか39銀の受けではまずかったからの43銀は勝負手で、(でも取られて駒を渡すだけに見えるのですが)金を手に入れて39金打としたかったということなのか。でも二上先生はやはり取るのが正しかったようなのです。
34銀成19銀37玉34金、二上先生はこれが詰めろなので勝ちだと思ったのでしょう。
25歩36桂、これでも詰めろのまま。
でも32金を取れず(43角から34金を取られる)、12玉に14角で詰めろ逃れの詰めろ。受けは35金しかなさそうですが、それでは見込みがないので投了です。
形勢に揺れ動きがありますが、互角に近い攻防で終盤まで進んでいると思います。二上先生に難しい選択が多いのは、玉が薄いからでしょう。疲れた頭でやっと勝ちだと思ったら抜けがありました。残念。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1962/04/26
手合割:平手
先手:大山名人
後手:二上達也8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八銀(79)
4 3四歩(33)
5 6六歩(67)
6 6二銀(71)
7 6七銀(78)
8 4二玉(51)
9 7八飛(28)
10 8五歩(84)
11 7七角(88)
12 3二玉(42)
13 4八玉(59)
14 5四歩(53)
15 3八玉(48)
16 5二金(61)
17 7五歩(76)
18 6四歩(63)
19 2八玉(38)
20 4二銀(31)
21 3八銀(39)
22 9四歩(93)
23 5八金(69)
24 6三金(52)
25 7六銀(67)
26 1四歩(13)
27 1六歩(17)
28 5三銀(62)
29 5六歩(57)
30 4四銀(53)
31 5七金(58)
32 5五歩(54)
33 同 歩(56)
34 同 銀(44)
35 5六歩打
36 4四銀(55)
37 4六歩(47)
38 5三銀(42)
39 6八飛(78)
40 5四銀(53)
41 4七金(57)
42 5二飛(82)
43 6七銀(76)
44 7四歩(73)
45 同 歩(75)
46 同 金(63)
47 7八飛(68)
48 7五歩打
49 3六歩(37)
50 6五歩(64)
51 3七桂(29)
52 6四金(74)
53 4五歩(46)
54 3三銀(44)
55 2六歩(27)
56 5五歩打
57 同 歩(56)
58 同 銀(54)
59 6五歩(66)
60 同 金(64)
61 5五角(77)
62 同 飛(52)
63 6六歩打
64 6四金(65)
65 5六銀(67)
66 5一飛(55)
67 6五歩(66)
68 7四金(64)
69 5四歩打
70 4二銀(33)
71 4四歩(45)
72 同 角(22)
73 5五銀打
74 2二角(44)
75 6四歩(65)
76 6二歩打
77 6八飛(78)
78 7三金(74)
79 7七桂(89)
80 5二歩打
81 8五桂(77)
82 7二金(73)
83 7八飛(68)
84 5三歩(52)
85 7五飛(78)
86 7四歩打
87 7三歩打
88 7一金(72)
89 7四飛(75)
90 5四歩(53)
91 4六銀(55)
92 9九角成(22)
93 7二歩成(73)
94 8三角打
95 7三と(72)
96 7四角(83)
97 同 と(73)
98 7九飛打
99 6三と(74)
100 6九飛成(79)
101 7二歩打
102 6一金(71)
103 5二歩打
104 同 金(61)
105 同 と(63)
106 同 金(41)
107 3五歩(36)
108 4四歩(43)
109 3四歩(35)
110 4三金(52)
111 6三歩成(64)
112 同 歩(62)
113 4五歩打
114 3六歩打
115 同 金(47)
116 6六馬(99)
117 5七歩打
118 1五歩(14)
119 同 歩(16)
120 1八歩打
121 同 香(19)
122 4五歩(44)
123 同 桂(37)
124 4八歩打
125 同 金(49)
126 4四歩打
127 3三金打
128 同 桂(21)
129 同 歩成(34)
130 同 銀(42)
131 同 桂成(45)
132 同 金(43)
133 3四歩打
134 同 金(33)
135 3五桂打
136 3三金打
137 4九歩打
138 2四桂打
139 2七銀(38)
140 1七歩打
141 同 香(18)
142 5六馬(66)
143 同 歩(57)
144 4七香打
145 3八金(48)
146 4九龍(69)
147 4三銀打
148 2二玉(32)
149 3四銀成(43)
150 1九銀打
151 3七玉(28)
152 3四金(33)
153 2五歩(26)
154 3六桂(24)
155 3二金打
156 1二玉(22)
157 1四角打
158 投了
まで157手で先手の勝ち