ハロプロエッグのブログが四月からファンクラブ会員専用になるとかで、知名度のない彼女達を更に地下に閉じ込めてどうするんだ!と怒りの記事を書こうと思いましたが、いくら明るい話題が少ないからと言って、ネガティブな話題ばかりでは、書く方も読む方も気持ちが沈むと思い止めました。
のっちや、かにょんみたく、文章センスのあるメンバーのブログは、特にたくさんの人達に読んでほしいのですけどね。事務所もコストとか色々あるんでしょうけれど、そこは先行投資のつもりで頑張ってほしいです。
コストばかりを気にして本質を見失うとか、まるで最近のデジカメみたいやんと思う訳です。メーカー毎の個性が薄れた感じがする最近のデジカメです(勿論、良いのも色々あります)。
今日はハロプロで怒りの記事を書くのは止めて、そんな最近のデジカメで、開港150年の横浜の撮影を楽しむ不定期連載「ヨコハマ ツァイス紀行」を書きます。 (PART1はこちら)
根岸
二月某日。天気は快晴。ただし、風は強めで冷たい日。私は根岸線の根岸駅に降り立った。駅前にそびえる丘の上に森林公園がある。坂道を登り、その公園を目指す。木々に覆われ薄暗い階段を登り住宅街に出ると海が見えた。
根岸森林公園はとても広く、園内には緩やかな起伏を描いた芝生がある。その芝生には、体操をする人、サッカーをする人、キャッチボールをする人、犬とかけっこをする人、みんな思い思いに青空の芝生を楽しんでいた。
その芝生の向こうに古びた高い建物が三基建っているのが見えた。この森林公園は戦前は競馬場で、建物はメインスタンドの跡。
建物に近づくと、古く重厚なその建物はツタが絡み、それが更に威圧感を醸し出している。
芝生の辺りとは異なって、人影もまばらなスタンド跡。静かな空間に風の音だけが聞こえてくる。
やがてスタンドの前をローラースケートで女の子が駆け抜けて行った。静かな時間が一瞬だけ動いたような気がして、その瞬間を切り取った。
蒔田
根岸から海に背を向けて内陸部に向かい歩き始める。風が冷たくて切ないけど、空の青さと、小川に反射する陽射しが綺麗。
やがて国道16号線に出たので、南に向きを変えて歩く。
根岸を出てから一時間ほどで蒔田(まいた)に着いた。国道沿いには、新しくもなく古くもない商店が並ぶ。レトロというほどではない町並みは昭和50年代風味という感じ。
弘明寺
蒔田から更に南に歩いて弘明寺に到着。テレ東のアド街ック天国で特集を組まれたほどの町だけれど、静かで良い町。適度にレトロな店もある商店街は人通りも多く、コロッケ屋から漂ってくる匂いにすら活気を感じた。
活気から離れて近くの路地に行くと小川があった。歩き疲れたので一休みをしたあと、弘明寺観音を参拝。
お寺があって、そこから町が形成されていると、町に落ち着きがあって良い。駅の回りも、お寺も、商店街も、小川も、どこかゆったりとした時の流れと確かな佇まい。各駅停車しか停まらない駅だけれど、そこがまたいい感じだ。
井土ヶ谷
弘明寺から井土ヶ谷に向かって歩く。蒔田の近くの井土ヶ谷も、やはり昭和50年代テイスト。そんな町並みに「栞」という喫茶店があった。栞菜ではなく栞だから読みは「しおり」なのだけれど、店長の名前が「栞菜」で、それが店名の由来だったらいいなあと思いながら一枚。空は少し夕暮れ。