皆さんはミュージックステーション(Mステ)観てますか? ハロプロが出ないから観ない! ごもっともです。
そんなMステに久々にハロプロメンバーが出演しました。昨年の℃-ute「LALALA 幸せの歌」以来です。出演者は真野ちゃんこと真野恵里菜。バックダンサーとしてエッグ六人も参加しました。
真野ちゃんの出番をワクワクしながら待ちますが、なかなか出番は来ません。仕方なく他の出演者を観てみますが、ハッキリ言って面白くない。某ハロプロ系掲示板にも「J-POPってつまらないな」というようなスレが立つ始末。
私も日頃、ラジオなどでハロプロ以外の最新曲を耳にしていますが、なかなかこれは!と思う音楽には出会いません。
今のJ-POPと言われる音楽が面白くないのは、結局のところイメージ商売な部分が強すぎるからだと感じています。イメージ商売というと、まさにアイドルはその最たる例ですが、世の「アーティスト」と言われているJ-POP歌手も結局のところ、イメージ重視が強すぎるため、そのイメージから逸脱しないよう守りに入っている人が多い。
要するに、カッコつけている人が多いんです。
私は去年の夏に、横浜BLITZのような狭いハコでサンボマスターを観るという幸運に恵まれ、彼らのステージングを楽しんできたのですが、そのライブでボーカルの山口君が叫んだ「今日は俺のカッコ悪い姿を見せるから、おまえらもカッコ悪い姿を見せてくれよ」という言葉が印象的でした。
カッコ悪い姿を敢えて見せる!と言い切れる方が実はカッコイイのではないか?
そして、Mステを観ているような層が(おそらく)最も「ダサイ」と感じているであろうジャンル「アイドルポップス」が、もうすぐ披露される。もうワクワクが止まりません(苦笑)。
結局、真野ちゃんは一番最後に出てきました。しかも、タモさんとのトーク無し。℃-uteの時もそうでしたが、ハロプロはアウェイであり、Mステには場違いという事なのでしょう。昔、サンボマスターが出演した時に、観覧者も共演者達も皆唖然となっていた事を思い出します。あの時は、宇多田ヒカルさんだけが立ち上がってサンボマスターに拍手を送っていましたが、今日真野ちゃんに温かい拍手をしてくれそうな共演者はいるのかな?
20090522 真野恵里菜 はじめての経験
白いフリフリの「これぞアイドル!」なドレスに身を包んだ真野ちゃんは、電子マノピアノの前に立ちイントロを弾いたあとマイクを持ち、エッグ達の元に歩み寄り歌い始めました。
「なつ、なつ、なつ」と歌い始めた真野ちゃん。歌唱力に難有りなので、観ているこちらは既にワクワクな時間は終わり、ハラハラな時間に移行しています。
しかし、真野ちゃんは堂々と歌っています。しかも、コンサート会場の時より歌えている。表情を見るとかなり緊張している感じなのに、いつもより歌えているとは強い子です。
黄色いTシャツに白いショートパンツのエッグ達も爽やかです。
可愛い子が、ちょっと音痴気味に可愛い歌を可愛い衣装で歌う。この見事なまでのアイドルっぽさ。時代は昭和になったかのような雰囲気が漂っています。
ハラハラしつつも、これがアイドルポップスの醍醐味なんだなと思いながら真野ちゃんを観ていました。
歌が終わり、最後にまたピアノを弾くシーンで、少し遅れて手が動き出す前に音が出ていたような気がするけれど、それはご愛敬。
番組が終わってしばらくすると、なんとGoogleの検索キーワード第一位が「真野恵里菜」になりました。番組中に真野ちゃんはハロプロメンバーである事は紹介されませんでした。あくまで「期待の新人アイドル」という触れ込みで紹介されていました。
そんな状態だっただけに情報不足な事もあったとは言え、多くの視聴者が「真野恵里菜」って誰?と気になったのは事実なようです。
あまりにアイドル過ぎていた真野ちゃん。あまりに歌が…だった真野ちゃん(それでも普段より歌えていた)。
世間にインパクト与えるには、歌やダンスがそこそこ出来る事より、下手なりに堂々とした下手な方が大きなインパクトを与える事が証明されました。アイドルポップスはダサイ? それで結構。イメージ商売は成りきっている者ほど美しい。J-POPはイメージ商売だからダメなのではなく、イメージ商売を貫ける凄い人が減ったから今一つなのだ。そんな事を思いつつ、私はDVDレコーダーの電源を入れて、真野ちゃんの歌を見返し始めるのでした。