2002年の春、メロン記念日がゴールデンタイムの電波に乗った頃。その勢いのままにコンサートが行われました。と言っても単独公演ではなく、当時モーニング娘。メンバーの石川梨華さんを加えての編成でスマッシュヒットを飛ばしていたカントリー娘。と、ASAYAN女性ロックボーカリストオーディショングランプリの平家みちよさんとのジョイントコンサート。
私は、「アイドルをさがせ!」を見ていた事でカントリー娘。も結構好きになり、平家さんにもASAYANで好感を持っていたので、この組み合わせは実においしく、メロンが一番の目当てではありましたが、是非ともこの三組を観たいという事で観に行く事にいたしました。
しかし、3/16に東京のサンパール荒川で行われた公演はチケットが取れず(会場自体はそれほど大きくない)、追加公演である東京都北区にある北とぴあホールでの公演を観に行きました。4/29、みどりの日です。
最寄り駅となる王子駅を降り、結婚式場を思わせる会場に着くと、モーニング娘。のコンサート会場とは明らかに異なる客層が列を作っていました。娘。では大勢いる女の子(当時の娘。コンは2割。3割がミニモニ。ファンの女の子と家族だった)がいない。まあ、それは想定内だけれど、いかにもベテランアイドルヲタという感じの雰囲気の漂う観客は、娘。ヲタとは違いおとなしい雰囲気。当時娘。コンではよく見かけたトップク着ているような人はいません。
会場内ロビーに入り、記念にパンフレットでも買おうと思ったら、なんとコンサートグッズが無い。CDを発売しているのは、当時メロンのCDはなかなか店舗では見かけなかったので貴重でしたが、グッズを買う気で張り切っていた自分は期待を裏切られ意気消沈。それでも、気を取り直してCDを買って、「さあ!恋人になろう」のポストカードを貰ったと記憶。
(当時は公式サイトで事前にコンサートグッズの詳細がわかるシステムはまだ無かった)
キャパ1,300人の会場は満員、コンサートの幕は開きました。
一組目はメロン記念日。スタートからいきなり「さぁ!恋人になろう」で会場は盛り上がりです。ノリは今とは異なり、まだ掛け声とかも完成されていなかったものの、PPPHでの声援も大きくスゴイ。メロンヲタは熱狂的だと聞いてはいたものの、その人数は多くないから甘くみていました。
続いてはデビュー曲「甘いあなたの味」。サビで一拍ずらしてジャンプするヲタのノリ方が面白く、ここで覚えたこのジャンプを一年後のメロン記念日単独公演で自分も実践して楽しんだ訳ですが、当時は「メロンヲタは他のハロプロヲタとは一味違う。独自の世界観を持つユニークな人達」と遠くから眺めるのが精一杯でした。
次の「告白記念日」~「電話待っています」も合いの手が見事に揃うメロンヲタ。当時からこういう阿吽(あうん)の呼吸はバッチリでした。ハロプロコンサートでは客席が棒立ちになっていた「電話待っています」が、まるで別な曲のように盛り上がっている。
MCを挟んでなんとメロンはC/W曲を連発。勿論ついていけるのはメロンヲタだけ。しかし、人数的には数百人と思われたメロンヲタがこのC/W曲を異様に盛り上げる。私はすっかり「メロン記念日楽しいなあ。単独公演やってくれないかな」と自分も、この緑サイリウムの人達の仲間入りを考えていました。
そして最後は「This is 運命」。もう言う事はありません。
メロン記念日 - 甘いあなたの味
会場の温度がかなり上昇してきました。次はカントリー娘。登場。カントリーは「恋人は心の応援団」からスタート。この曲は娘。コンで観ていますからノリは大丈夫。会場の雰囲気は娘。コンに近い感じで、楽しく熱くという感じです。
石川さんのいない「初めてのハッピーバースディ!」が新鮮に見えたり、「恋がステキな季節」のホノボノ感が心地よかったり、カントリー的世界を思う存分に発揮したあとはソロコーナー。あさみの「片想いはホットミルク」、りんねの「北海道シャララ」。メロンと同様に「アイドルをさがせ!」で結構推しになっていたりんねの歌うバラードにしみじみ。この日以来、この曲が好きになったのは、この曲の歌詞、メロディに北海道の冬から春に変わる風景を思い浮かべ、そこにりんねの置かれたポジションを感じたからかもしれません。ハロプロ脱退が発表される三ヶ月前でした。
再び「恋人は心の応援団」を歌いカントリー娘。は爽やかにステージの袖に下がっていきました。
カントリー娘。 - 北海道シャララ
そして、トリは平家みちよさん。平家さんの曲は知らない曲も多いのですが、そういう予備知識とか関係なしに歌が圧倒的で引き込まれていきます。MCも素朴な人柄が感じられて、今まで抱いていた印象と違い結構穏やかな人柄の方とわかり、好感度が上がりました。
そして、何より圧巻だったのがピアノ弾き語り。そうです。ハロプロでピアノ弾き語りアイドルは真野ちゃんが初めてではなかったのです。
「silver snow」~「ダイキライ」~「プロポーズ」と続くピアノ弾き語り熱唱。ピアノアレンジされた「プロポーズ」での、会場全体に響き渡るような透き通った高音は、今でも私の耳にしっかりと残っています。
平家みちよ - プロポーズ
アンコールも、それぞれの持ち歌を披露。三組全員で歌う歌はなく、あくまで三組の持ち味をそれぞれ披露するジョイントコンサートという形式でした。
それでも、エンディングで客席に手を振る三組の充実した表情は、「ジョイントとはいえ、コンサートを行う事が出来た喜び」に満ちあふれていました。いつもは、モーニング娘。の陰に隠れ、それどころか娘。コンでは「おまけ程度」の扱いを受けてきた三組が初めてステージの上で主役になった瞬間であったような気がします。
私はステージを見ながら、「こういう企画を実行したスタッフも素晴らしい。また開催してほしい。ツアーも是非」と思いながら拍手をするのでした。会場は温かい拍手と声援に包まれていました。
その年の夏、突然の人事発表により平家さんとりんねはハロプロを去り、再びこの三組が集まってコンサートを開く事は実現しませんでした。
メロン記念日は2002年暮れにようやく単独ライブを開催しましたが、カントリー娘。が単独公演を行う事になるのは2006年秋までかかる事になります。
≪SPECIAL CONCERT LIVE TOGETHER≫
セットリスト (北とぴあ公演・昼公演)
01.さぁ!恋人になろう(メロン記念日)
(MC)
02.甘いあなたの味
03.告白記念日
04.電話待っています
(MC)
05.スキップ!
06.Wa!かっちょEなっ!
07.This is 運命
08.恋人は心の応援団 -ショートVer.-(カントリー娘。)
(MC)
09.初めてのハッピーバースディ!
10.恋がステキな季節
11.片想いはホットミルク(あさみ)
12.北海道シャララ(りんね)
(MC)
13.恋人は心の応援団 -フルVer.-
14.結局 Bye Bye Bye(平家 みちよ)
15.愛の力
(MC)
16.赤い月
17.myself
18.アナタの夢になりたい
(MC)
19.silver snow -Piano solo-
(MC)
20.ダイキライ -Piano Ver.-
21.プロポーズ -Piano Ver.-
(MC)
22.Fall the rain
23.ワンルーム夏の恋物語
【アンコール】
(MC)
E1.さぁ!恋人になろう(メロン記念日)
E2.女の子の取り調べタイム(カントリー娘。)
E3.scene(平家 みちよ)
このサイトを参考にさせていただきました。
http://setlistlist.velvet.jp/