ENJOY STADIUMはいい感じで熱気を帯びてきた。続いて登場の「POWER SPOT」は前日のステージよりも緊張が取れている感じに見えて、かなり持ち味を出せた内容に思えた。今年のTIFでのステージはこのステージで終わりなので、悔い無きよう力一杯、持っているものを出し切った。そんな感じに思えた爽快なステージングにつられて、こちらも大いに汗を流して楽しんだ。楽しいって大切。それは何よりも演者がそういう気持ちでパフォーマンスしているからこそなのだなと思ったのだ。パワースポットからPOWER SPOTになってのTIFはとても良いものを残したと断言したい。
パワースポット それな!
お昼時の太陽の下、ダイバーシティまで歩く。FESTIVAL STAGEに行くためである。ガンダムのまわりは観光客で賑わっている。そのすぐそばでアイドルさんが暑さをものともせずにライブをするのだ。清々しく思えて、足取りは軽い。
「lyrical school」のステージが始まった。前からやや中央付近で観る。リリスクのメンバーはバスケットボールのユニフォームを着て登場すると、客席から歓声が沸き起こった。ヘッズ(リリスクヲタの呼称)も暑さをものともせずに体を揺らしながら音に身を預ける。
リリスクはヒップホップアイドルという肩書きになっているし、曲は勿論そういう路線である。メンバーもそういうノリで音楽を演出しているのだけれど、それはガチガチに固めたものではなく。適度な緩さも伴ったヒップホップである。その道の専門家からすれば、こういうのは違う!と言われるかもしれないけれど、私はそうは思わない。この適度な緩さが良い感じのフリーダムな空気を作っているし、肩の力の抜き具合が楽しさに繋がっていると思う。それがあるからこそ、彼女達は文字通りアイドルなのだなと思う瞬間だ。
ヘッズの人達も、私のようなDDも、夏の太陽の下で各自が自由に楽しんでいる。そのノリは騒いでいるという類のものとは全然違う、リリスクが作り上げた明るさと楽しさとちょっぴり緩いくだけた空気がそうさせているに違いない。ステージに釘付けになっていた私にはガンダムのまわりの観光客がどういう反応をしていたかはわからないけれど、きっと「なんだか楽しそうな雰囲気だな」と思って観ていたのではないかなと思う。真昼の夏祭りはあっという間に過ぎていった。
lyrical school / そりゃ夏だ! (MV)