とぎれとぎれの物語

瀬本あきらのHP「風の言葉」をここで復活させました。小説・エッセイをとぎれとぎれに連載します。

水没した穀倉地帯

2011-04-04 23:37:31 | 日記
水没した穀倉地帯





 この時期、あまり思い出したくない画像を敢えて掲載した。私が以前古本屋で買い求めた資料の表紙である。
 私はこの度の東日本大震災の津波の悲惨な映像を見ていて、私もこれとよく似た経験をしていることを思い出したのである。勿論、表題にあるように津波ではないので、家屋が押し流されたということは聞いていない。ほとんどが浸水である。
 しかし、出雲平野の築地松だけが湖面に浮いているようなこの光景は津波が押し寄せてきた直後のような錯覚を覚えさせる。私は思い出してもぞっとする。
 集中豪雨で宍道湖の水が堰堤を越えて、押し寄せてきたのである。もし、強い地震が宍道湖周辺とか中海周辺で起こった場合、こういう情景が現出する。その上島根原発が損壊すればますます悲惨である。
 以前も述べたが、「出雲地震」は平安時代(880年)のことであり、知識として知っておられるお方は少数である。「想定外」という言葉をこの度の震災でいろいろのお方が仰った。しかし、三陸で十数メートルの津波が起こる可能性が零点何%はあるというデータを私はネットで確かに見た。原発関係者はご存知のことと思う。
 だから、島根の場合も他県の場合も過去百年単位という範囲ではなくて、1千年という過去までも想定の範囲内に入れて防災対策を練り直す必要があるのではないのか。


 貞観地震は貞観11年(869年)に陸奥国東方の海底(三陸沖)を震源として発生した巨大地震である。地震の規模はおおよそM8.3以上であったと推定されている。この地震によって起こった津波は「貞観津波」ともいわれる。
 仙台平野に津波が溯上した痕跡が複数あるが、その痕跡から判断した場合、超巨大地震による津波により東北地方の太平洋側が襲われ、その威力で仙台平野が水没するという現象が約1000年間隔で繰り返されているとされる。(Wikiより)

参考資料・津波災害は繰り返す


お前は被害妄想だ、と仰っても私は敢えてここで書きとめておきたいのである。