80歳に向けて・「新風来記」・・・今これから

風来居士、そのうち80歳、再出発です。

立冬

2019年11月16日 19時29分46秒 | 考える
11月8日(金) 暦の上では「立冬」だそうだ。
気分のせいか、一段と寒くなったような気がする。

それはそれとして、弟と私、兄弟だとは言え、二人は別人格だ。
私個人の考えで、弟を縛り付けることなど、すべきではなかろう。
そう、年寄りには、最早やるべき事、語る事べきなど、何もありはしない。

交番前の広場のベンチに、所在なさげに、一人腰掛けている老人が私だ。

警官がこちらをしきりに気にしている・・・と感じている。
無論、これは、私の思い込みなんだろうが。

私とは無関係の人々が目の前を通りすぎていく。
時折、目に付くのが、やたらに奇をてらったようなコスチュームの若者。
それほど人目につきたい、目立ちたいのだろうか?
しかし、よくよく考えてみると、ベンチに一人、さも所在なさそうに腰掛けて時を過ごしているこの私自身。
こちらも、逆の意味で、大いに目立っているのかも知れない。


思えば、今の私には、後に残すべきものが何もない。
迷いは、私を、そして他人を拒む。
私にはどうやら「縁」というものが少ないようだ。
いずれにせよ、まだこれからも生き続けていかねばならない。

一方、私の耳元で「あの世からの呼び声」がささやき続けている。
もうお前の居場所は、この世のどこにもないぞ!!
そう、誰もお前に何か任せる事など望んではいない。


他人の考えはともかく、今後、なお生き続けるならば、私に何か出来そうなことがないだろうか?
私の生きていく価値は、どこかにあるのだろうか?

現在、私は70代。
他人のことは知らず、今の私はまだまだ若造でしかない。
だがまた、10代の声も聴かずに亡くなっている人も多いのがこの世だ。

今を精一杯生きていく。
・・・いつ死んでも後悔せぬように・・・。
もっとも、死んでからでは後悔のしようもない、と言うのが実際の話なのだが。


突然だが、気になった言葉・・・、
鼻炎壺(びえんこ)とは? ・・・嗅ぎ煙草を入れておく容器の事だそうな。
ふ~ん・・・!!

それはともかく、よく晴れた火曜日 (11月12日) だというのに、今日は、何とも落ち着かない気分だ。
私にはコミュニケーションを交わす相手がいない。

何と言えばいいのだろう? 
「自分の存在が社会的に否定されている」・・・そんな感じと言ったらいいのだろうか?

公園のベンチに腰を掛け、腕を組み、ちょっぴり空を見上げたまま、時がじわじわ過ぎていくのを、ひたすら待っている。
(ちょっと見には、何やら考え込んでいるように見えるが、実際には何も考えていない。 
考えられないというのが本当のところだ。)


やるべき事が無く、金も無い時は、これが一番だと、今、私は思っている。

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