森見登美彦作「宵山万華鏡」を読みました。宵山の喧騒の中で森見さんが妄想されて出来た作品だと思いました。森見さんらしい傑作な妄想作品です。短編集なのですがあちらこちら重なる部分があり、全部で一作の長編のように思えます。それぞれの短編が万華鏡のように姿を変えながらそれでいて一つの万華鏡でつながっています。私は長編として読みました。祇園祭からこのような妄想が出来るのかとつくづく感心しました。かわいい妄想、恐ろしい妄想いろいろですがとても面白かったです。祇園祭へ行ったらこの本のことを思い出して家路を急ぎそうです。
お気に入り度:★★★★★ 図書館資料 請求番号:913/モリ