さて、一日中雨だった昨日は、どこにも行けずゴロゴロしていたコロ・クロ。そんなふたりに、日曜にスーパーで詰め放題してきたサツマイモで、芋きんとんを作ることにした。100円で袋に詰め放題だったのだが、口を縛らなくていいということで、無理矢理10本詰め込んである。 「それ何~?」
「その、無理に詰め込んだヤツ、あたしが出してあげるよ」
「クロちゃんには、日本女性の持つといわれる、おくゆかしさとか、つつましさが皆無なのよね~。ただの野生児って感じかしら」 ポリポリ…
コロたち用の芋きんとんは、サツマイモをレンジの「野菜の下ごしらえ」のところにあわせてチンしたあと、つぶして牛乳を混ながら柔らかくし、ラップで包んでキュッとしただけ。「見せて見せて~」
「ミニミニ芋きんとんは2つづつですよ~」
「よし」と言った瞬間、クロのお皿はカラになった。2個同時に、お腹の中に瞬間移動。マリックやセロもビックリの早業だろう。その時コロは、まだ1つ目をなめていた。
コロは結局、1つ目をくわえて他の部屋に走った。コロのオモチャは必ず奪い取るクロだが、どんなにほしくてもコロの食べ物は取ろうとしない。その場にコロがいなくなっても、絶対に食べないのだ。ただ、食べたいビームをだしながらずっと見続けるのだが。
1つ目を食べ終え戻ってきたコロ。「クロちゃんの視線が痛いの」
クロの「これ、ほしいな~。くれない? くれるよね」という目力による威圧感で固まるコロに、芋きんとんを手渡しであげた瞬間、カラのお皿をなめるクロ。
しばらくたっても、まだカラのお皿をなめている。
「やっぱりクロちゃんには、おくゆかしさも、つつましさもないのね。野生児クロちゃん、早く立派な大人の女性になってね」 ポリポリ…