REPORT

SHIMANO Racingの活動をブログで紹介します。

Report:ツール・ド・熊野 第1ステージ(赤木川沿い清流コース)

2014年05月31日 | チーム活動

ツール・ド・熊野 第1ステージ(赤木川沿い清流コース)

ツール・ド・熊野2日目、第1ステージが赤木川清流コースで行われました。大きな山岳は無いものの、アップダウンとテクニカルな区間などが含まれレースは厳しいものに。シマノレーシングは木村とダレンが集団内で頻発した落車の影響を受けタイムアウトになるなど厳しいステージとなりました。しかしながら、集中力を切らさなかったメンバーは、ゴール前主導権を握るため先頭に出る動きでステージ優勝を狙います。

しかしながら最終コーナーで先頭に出たのは強豪ドラパックプロフェッショナルサイクリングでした、この隊列からワウテル選手が飛び出しステージ優勝。シマノレーシングは畑中が5位と健闘しましたが、目標であるステージ勝利に手をかけることはできませんでした。

明日以降2日間で、大きな成果を上げるよう集中します。

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以下、cyclowiredより転載

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ワウテル・ウィッパート(ドラパックプロフェッショナルサイクリング)が制する: photo:Hideaki TAKAGI

ワウテル・ウィッパート(ドラパックプロフェッショナルサイクリング)が制する: photo:Hideaki TAKAGI
ツール・ド・熊野第1ステージが5月30日(金)、和歌山県新宮市熊野川町の赤木川沿いの公道コースで行なわれた。まず選手たちはJR新宮駅前に集まり、そこから市内をパレード走行。熊野川町まで移動してから周回コースへ。1周16.3kmを7周する114.1kmでホットスポット(3秒、2秒、1秒のボーナスタイム)が1回、山岳賞が2回ある。

JR新宮駅前からパレードスタート: photo:Hideaki TAKAGI

JR新宮駅前からパレードスタート: photo:Hideaki TAKAGIコースの折り返し部分が狭く曲がりくねり少しのアップダウンがある。そしてスタート/フィニッシュライン前に小さなKOMがあるがここは急坂で狭く曲がりくねる。ライン後は今年からコースが変わりここも狭く曲がりくねる。ここ以外は広い平坦路だが、トラップともいうべき3箇所が中切れを発生させ選手たちを苦しめる。熊野で最もきついのはこの第1ステージだ。
1周目から決まった4人の逃げ: photo:Hideaki TAKAGI

1周目から決まった4人の逃げ: photo:Hideaki TAKAGI
1周目のスタート直後からアタックがかかる。オスカル・プジョル(スカイダイブドバイプロサイクリングチーム)のキレのいいアタックに反応したのは大場政登志(Cプロジェクト)、井上和郎(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)さらに小石祐馬(日本ナショナルチーム、ヴィーニファンティーニNIPPO)の4人。大場はやがて下がるが3人はすぐに差を1分から1分半へと広げる。
熊野川町小口の集落内をレースが通る: photo:Hideaki TAKAGI

熊野川町小口の集落内をレースが通る: photo:Hideaki TAKAGI
メイン集団はリーダーチームのドラパックプロフェッショナルサイクリングに加え、宇都宮ブリッツェンも協力する。大久保陣でのスプリントと先頭集団でのゴールを目論む。先頭3人とメイン集団の差は最大で1分半まで。後半になるにつれ1分を切ることもあるが先頭もメインもそれぞれコントロールして1分ほどに保つ。
ラスト2周、粘る井上和郎(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)に集団が迫る: photo:Hideaki TAKAGI

ラスト2周、粘る井上和郎(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)に集団が迫る: photo:Hideaki TAKAGI
ラスト2周で先頭の3人が崩壊、井上が粘るが吸収されて集団はひとつでゴールまで20km。集団コントロールはドラパックプロフェッショナルサイクリングがメインで宇都宮ブリッツェンも加わる。集団内からはスカイダイブドバイプロサイクリングチーム、OCBCシンガポールコンチネンタルサイクリングチーム、ブリヂストンアンカーサイクリングチームらが攻撃を仕掛けるが、ことごとくドラパックプロフェッショナルサイクリングが封じ込める。

ゴール前はドラパックプロフェッショナルサイクリングのクラークとウィッパートが先頭でコーナーへ入りそのままウィッパートが前に出て優勝。3位にはスプリンターのセバスチャン・アエド(スカイダイブドバイプロサイクリングチーム)が入った。平井栄一(チーム右京)がこれに続いて4位に。

最初から最後までドラパックのすべて手の内のレースだった。もはや平坦基調のレースでは段違いの力を見せた。初日のTTと2日目のロードレースを制したのは、1週間前のツアー・オブ・ジャパンと全く同じ。2戦2勝の快進撃だ。
ラスト1周、ドラパックプロフェッショナルサイクリングが高速で集団を引く: photo:Hideaki TAKAGI

ラスト1周、ドラパックプロフェッショナルサイクリングが高速で集団を引く: photo:Hideaki TAKAGI
翌日の第2ステージは熊野山岳コース。積算標高差以上に厳しいコース。ドラパックに代わって主導権を握るのはどのチームか。スカイダイブドバイプロサイクリングチームはプジョルが+1分37秒なのでマンセボで、そしてチーム右京、ブリヂストンアンカーサイクリングチーム、OCBCシンガポールコンチネンタルサイクリングチームそして宇都宮ブリッツェンらが山岳コースに挑む。
山岳リーダーはフランシスコ・マンセボ(スカイダイブドバイプロサイクリングチーム): photo:Hideaki TAKAGI

山岳リーダーはフランシスコ・マンセボ(スカイダイブドバイプロサイクリングチーム): photo:Hideaki TAKAGI
結果
第1ステージ 114.1km
1位 ワウテル・ウィッパート(ドラパックプロフェッショナルサイクリング)2時間33分21秒
2位 ウィリアム・クラーク(ドラパックプロフェッショナルサイクリング)
3位 セバスチャン・アエド(スカイダイブドバイプロサイクリングチーム)
4位 平井栄一(チーム右京)
5位 畑中勇介(シマノレーシング)
6位 ラファァ・シュティウィ(スカイダイブドバイプロサイクリングチーム)
7位 フランシスコ・マンセボ(スカイダイブドバイプロサイクリングチーム)
8位 清水太己(日本ナショナルチーム、EQA U23)
9位 綾部勇成(愛三工業レーシングチーム)
10位 福田真平(愛三工業レーシングチーム)

個人総合成績 第1ステージ終了時点
1位 ワウテル・ウィッパート(ドラパックプロフェッショナルサイクリング)
2位 ウィリアム・クラーク(ドラパックプロフェッショナルサイクリング)
3位 セバスチャン・アエド(スカイダイブドバイプロサイクリングチーム)
4位 シャオ・シー・シン(チームガスト)
5位 福田真平(愛三工業レーシングチーム)
6位 吉田隼人(シマノレーシング)
7位 畑中勇介(シマノレーシング)
8位 中根英登(愛三工業レーシングチーム)
9位 リュー・シュー・ミン(チームガスト)
10位 平井栄一(チーム右京)

個人総合ポイント賞
1位 ワウテル・ウィッパート(ドラパックプロフェッショナルサイクリング)33点
2位 ウィリアム・クラーク(ドラパックプロフェッショナルサイクリング)30点
3位 セバスチャン・アエド(スカイダイブドバイプロサイクリングチーム)16点

個人総合山岳賞
1位 フランシスコ・マンセボ(スカイダイブドバイプロサイクリングチーム)2点
2位 井上和郎(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)2点
3位 エリック・シェパード(OCBCシンガポールコンチネンタルサイクリングチーム)1点

個人総合U23賞
1位 ジョーダン・ケルビー(ドラパックプロフェッショナルサイクリング)

チーム総合
1位 ドラパックプロフェッショナルサイクリング 7時間42分39秒
2位 宇都宮ブリッツェン +01秒
3位 愛三工業レーシングチーム +03秒

photo&text:Hideaki TAKAGI


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Report: ツール・ド・熊野 プロローグ

2014年05月29日 | チーム活動

ツール・ド・熊野 0.7㎞プロローグ(新宮市・市田川沿い)

和歌山県と三重県にまたがる熊野地区で、今年もツールド・熊野が幕をあけました。
初日の今日は0.7㎞プロローグで開幕、和歌山県新宮市の市田川河口付近の道をコの字方に走るフラットなレイアウトです。

爆発力とコーナーテクニックが必要なこのレースで、シマノレーシングは野中竜馬がチーム第一走者として走り53秒10という好タイムをマークします。このタイムはしばらく更新されませんでしたが、各チーム3人目のスタートが走る段階でトップタイムを更新したのはチームメイト吉田隼人(53秒00)でした、吉田と野中の暫定1位&2位に加えチーム4人目に発走した畑中勇介は53秒31、この時点で暫定3位となります。

レースが半分消化した段階での暫定1&2&3位の結果は予想以上の好結果、後半組のタイムを待ちます。しかし、さすがにエース格が走るレース後半でトップタイムは塗り替えられていきました。

最終的にトップタイムを出したのは、先週行われたツアー・オブ・ジャパンのショートタイムトライアルでも優勝したウィリアム・クラーク(ドラパック プロフェッショナル サイクリング) 51s05のタイムで他を寄せ付けない強さを見せました。

114名出走したレースでシマノレーシングは32位以内に全員が入り好調ぶりをアピールしています。

プロローグ結果

1 CLARKE William (ドラパック プロフェッショナル サイクリング) 51s05 
2 HSIAO Shih Hsin (チーム ガスト) 51s20
3 WIPPERT Wouter (ドラパック プロフェッショナル サイクリング) 51s39
4 大久保 陣(宇都宮ブリッツェン) 51s74
5 福田 真平(愛三工業レーシングチーム) 52s26
6 阿部 嵩之(宇都宮ブリッツェン) 52s79
7 吉田 隼人(シマノレーシングチーム)53s00

9 野中竜馬(シマノレーシング)53s10
10 畑中 勇介 (シマノレーシング) 53s31
16 入部 正太朗 (シマノレーシング)53s83
18 木村 圭佑 (シマノレーシング)54s01
32 ロウ ダレン (シマノレーシング)54s79


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次戦 / ツール・ド・熊野 UCI2.2

2014年05月27日 | レース・イベント情報

Kumano2014_2

『ツール・ド・熊野』が開催されます。このレースは「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産として登録された地として知られている和歌山県~三重県に跨り開催されるステージレースです。険しい地形を利用したコースレイアウトは、強者のみを残す厳しいレースとなるでしょう。

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TOUR DE KUMANO UCI2.2

選手:畑中勇介、吉田隼人、野中竜馬、入部正太朗、木村圭佑、Darren Low

【日程とコース】

5月29日(木) Prologue 『タイムトライアル』<新宮市内>
?0.7㎞

5月30日(金)第1ステージ<和歌山県 新宮市>
?114.1㎞(16.3㎞×7周)>

5月31日(土)第2ステージ<三重県熊野市・御浜町>
?109.3㎞(+パレード走行8.9㎞)

6月1日(日)第3ステージ<和歌山県太地町>
?100㎞(10.0㎞×10周)

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レース公式ホームページ↓

http://www.nspk.net/tdk/


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Report: TOUR OF JAPAN 総括&選手コメント

2014年05月27日 | チーム活動

TOUR OF JAPAN 総括レポート&選手コメント

国内最大のステージレース、第17回ツアー・オブ・ジャパン(TOJ)が、4月18~25日に6ステージ、全走行距離581.85kmで開催された。世界で活躍するトップ選手を輩出する登竜門レースの役目を果たしているTOJだが、昨年からUCI(国際自転車競技連合)のレースカテゴリーが2クラスから1クラスに上がり、UCIプロチームのランプレ・メリダも参戦するなど、レース自体のレベルも上がってきており、激しいレースが予想された。

今年のTOJに出場したのは海外7チーム、国内9チームの計16チーム、93選手。シマノレーシングは、JPT第5戦・群馬で優勝したばかりの28歳のキャプテン・畑中勇介、1989年生まれ(24~25歳)の同世代の吉田隼人、入部正太朗、野中竜馬、そして大卒22歳の木村圭佑、高卒18歳の横山航太の2人のルーキーの計6人と若い布陣で世界の強豪に挑んだ。

しかし、期待の若手クライマー・西村大輝が腰の椎間板ヘルニアのため欠場し、総合優勝争いに食い込むのは難しいため、シマノレーシングはステージ優勝、そしてステージ6位以内に与えられるUCIポイント獲得を目標に臨んだ。

大会初日の18日の舞台は、シマノの地元、大阪府堺市。午前中に行なわれた前哨戦の堺国際クリテリウムでは、ゴールスプリント勝負で吉田が日本人最高位の5位に入る健闘を見せた。

迎えた午後の第1ステージは、2.65kmの個人タイムトライアル。昨年、雨のこのステージで5位に入った野中に期待が集まったが、ドライコンディションのこの日はテクニックよりもパワーが要求される展開となり、海外勢が躍進。野中は15位に終わった。それでもシマノレーシングの主力選手たちは納得のタイムを残し、好調さを確認することとなった。

移動日を挟んだ20日の美濃ステージ(160.7km)は、山岳ポイントを含むコースで争われるも、最後は集団スプリントでの決着となる可能性が高い。シマノレーシングは作戦通り、ゴールスプリントに畑中、吉田を送りこんだが、畑中の8位が最高位だった。

21日の長野県飯田市での南信州ステージ(148.0km)は上りが厳しく、サバイバルレースの展開が予想される。シマノレーシングは終盤の局面まで選手を残して勝負する作戦を立てた。悪天候の中、序盤は入部が逃げ集団に入り、見せ場を作る。しかし、レース中盤のラファコンドールJLT(イギリス)の総攻撃に選手を送り込むことができず、優勝争いには絡めなかった。

移動日を挟んだ23日の富士山ステージ(11.4km)は、世界屈指の激坂、ふじあざみラインが舞台。総合優勝争いにとっては重要なステージだが、クライマー不在のシマノレーシングは後半の2ステージに向けて体力を温存する作戦。しかし、新人の横山は経験を積む目的で全力で上る指示を受け、44分58秒の好タイムを記録した。

24日の伊豆ステージは、静岡県伊豆市の日本サイクルスポーツセンター周回コース(146.4km)で争われた。アップダウンのあるテクニカルなコースで、シマノレーシングは再びステージ優勝を目標にレースに挑んだ。しかし、逆転での総合優勝を狙うタブリーズペトロケミカル(イラン)が序盤からハイペースの逃げ集団を形成し、追いかけるメイン集団が徐々に崩壊。メイン集団の中につけていたシマノレーシングも少しずつ人数を減らし、最後は吉田が13位に入ったのが最上位だった。また後方集団のグルペットでゴールした野中、木村、横山の3人をはじめ、最終日を前に多くの選手がDNFとなる厳しいレースとなった。

最終日25日は東京ステージ。日比谷をスタートし、大井埠頭を周回する112.7kmのコースはほぼ平坦で、レースに残っているピュアスプリンター同士の真っ向勝負となる予想。シマノレーシングからは、昨年のこのステージで3位に入った吉田に期待が集まった。最後はもくろみ通りゴールスプリントの展開となり、シマノレーシングも好位置からスプリントを開始したが、吉田が日本人最上位の7位、畑中が11位となり、目標とする結果には届かなかった。

総合優勝は富士山、伊豆の2ステージで圧倒的な強さと攻撃的な走りを見せたミルサマ・ポルセイェディゴラコール(タブリーズペトロケミカル)が飾っている。

目指していた成績は残せなかったシマノレーシングだが、アクシデントもなくTOJを終え、選手のコンディションも上昇傾向にある。今後はシーズン前半戦残りのレースとなるツール・ド・熊野、ツール・ド・コリア、そして全日本選手権で勝利を目指してチャレンジを続けていく。

≪コメント≫
畑中勇介
「やはりレースのカテゴリーが上がって、強い選手が来ているし、以前から来ているチームでもUCIポイントが高くなっている分、リスクを冒すようになってきている。観客が増えて、ヨーロッパから来ている選手にとってもレースの価値が上がっているし、だからこそ厳しいレースになっている。もちろん、僕たちもそういうことは歓迎している。うちには若い選手が多くて、伊豆ではギリギリでタイムアウトになったけど、次に同じ場面になったときは同じ失敗はしないと思うし、18歳とかまだ若いうちにそういう経験ができるのはいいことだと思う。今後は、全日本が最大の目標のひとつ。チャンピオンジャージは欲しいし、当然狙えると思う」

吉田隼人
「結果が残らなくて残念だけど、調子が上がっているのが唯一の救い。チームとしてケガなく終われたのがよかった。上りを強化した分、アップダウンのあるコースでも勝負できるようになってきていると思う。タフなコースでピュアスプリンターを上りで振り落として、残った選手でスプリントする展開で勝ちにいきたい。今後は熊野、コリア、全日本で勝利を狙いたい」

入部正太朗
「レースのレベルが高くなっているのは感じた。自分の今の力では通用しなかったのは反省だし、課題でもある。調子はよかったけど、自分のレベルはこんな感じかなとも思った。高いレベルの選手と一緒に走れたのは一番の収穫だけど、レースの最後の位置取りにたどりつけていない。伊豆でも逃げに乗ろうとして乗れず、集団の中で我慢していたがラスト1周半のペースアップについていけなかった。次の目標の全日本では、チームとして勝ちに行く。東京ステージでは残っている日本人選手が少ない中で仕事ができたと思うし、全日本でもそういう仕事をしたい」

野中竜馬
「昨年よりは飯田ステージを余裕を持って乗り越えられて、ある程度自信を持っていた。伊豆でも最後まで先頭に残るつもりだったが、予想以上にペースが速くなって、ついていけずに落ちてしまった。短い強度のインターバルが、自分ではまだ弱かった。TOJレベルのレースだと、ガツンと上がるペースが明らかに速い。その部分のトレーニングを積めば、今後は全然違う結果になると思う。今は調子も上がり切っているので、熊野に向けて少し休めば、熊野、コリアでは結果がついてくると思う。全日本で一番いいパフォーマンスが出るようにしたい」

木村圭佑
「過去2年(一昨年は学連選抜、昨年は日本ナショナルチームで出場)とは違ったかたちで参加したけど、調整のときに少し弱気になって、うまく進まず不安を抱えていた。自分の中でベストの走りをしようと挑んだが、残念ながら修善寺で降りることになった。自分の調子が悪いのを差し引いても、海外の選手との脚の差を感じたし、今回のことをふまえて次につなげたい。位置取りとかはシマノで走る方がチームメイトの力があるので楽だが、自分のことだけじゃなく、チームのことを考えないとダメ。チームに貢献できなかったのが、悔しかった。これからコンディションは上がってくるので、熊野、コリア、全日本でしっかり走れるようにしたい」

横山航太
「初めてのTOJだったが、結果的に完走できなかったのは悔しい。伊豆ステージではイランチームの力が飛び抜けていて力の差を感じた。地元長野の南信州ステージでは応援してもらえて、走ってて気持ちよかった。結果を出せなくて申し訳ないけど、来年、再来年は結果を出せる力をつけてTOJに戻りたい。富士山は自分の思っていた以上に走れたので、納得できる結果だったかなと感じている。富士山以外でも力をつけたい。ジュニア以外のステージレースは初めてで、まだ力が足りない部分もあるし、もうちょっと伸びれば勝負できる部分もある。両方とも伸ばしていきたい。6月末の全日本では、U23のタイトルを狙っていきたい」

野寺秀徳監督
「TOJはスプリントのステージなら今の僕らの力でも行けると思うが、総合を狙うためには上りで遅れない登坂力が必要。心肺機能とパワーの両方を上げないといけないし、チャレンジしないといけない。今回のチームは最年少が18歳で、このレベルのレースで渡り歩くのは厳しいが、光るものは見せてくれた。総合的にレベルの高いレースで走れたことは、収穫じゃないかなと思う。今後の大きな目標は、全日本選手権。世界に羽ばたくためには日本一の称号は世界から見たらわかりやすい結果だし、全日本はそのステップを踏むための大会。国内選手はみんな獲りたいタイトルだし、今のチームで勝ち取りたい」

※写真は後日追加掲載します


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Report:TOUR OF JAPAN 第6ステージ(東京ステージ)

2014年05月26日 | チーム活動

第17回TOUR OF JAPAN 第6ステージ(東京ステージ)
吉田がスプリントで日本人最高の7位

Toj2014_tokyo5

▲photo by TOJ (先頭集団のゴール)

出場選手:畑中勇介/吉田隼人/入部正太朗

・5/25(日)
第6ステージ(東京ステージ)
112.7km/日比谷シティ前→大井埠頭周回コース
11:00 START
(パレード1.2km+14.7km+7.0kmx14laps)

第17回ツアー・オブ・ジャパンは、5月25日についに最終日の東京ステージを迎えた。前日の伊豆ステージで後方集団のグルペットでゴールした多くの選手たちがDNF(リタイア)となり、最後の東京ステージに出場できる選手はわずか41人に。シマノレーシングも畑中勇介、吉田隼人、入部正太朗の3人を残すだけとなった。

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▲photo By Mitsuishi(スタート前にメンバー全員で撮影)

東京ステージのコースは、日比谷シティ前から1.2kmのパレード走行を行なった後、南下し、大井埠頭の周回コースを14周する計112.7km。ほぼ平坦なコースのため、ゴールスプリントでの決着が予想される。シマノレーシングは昨年の東京ステージで3位に入り、ここまでのステージでも好調を維持している吉田を中心にステージ優勝を狙っていく。

晴れ、気温24度、やや蒸し暑い陽気の中、午前11時にパレードがスタート。レースが正式にスタートするとアタック合戦が繰り広げられ、最終的にインホン・ヤング(OCBCシンガポールコンチネンタル)の単独逃げが決まる。残り9周になると、ダミアン・モニエ(ブリヂストンアンカー)、そして総合4位につけるホセヴィセンテ・トリビオ(チーム右京)が集団から飛び出し、ヤングに合流。先頭は3人に膨れ上がる。

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▲photo by Mitsuishi (このレースの多くの行程を逃げた3名)

メイン集団は、リーダーチームのタブリーズペトロケミカルが40秒前後の差でコントロール。総合首位のグリーンジャージを着るミルサマ・ポルセイェディゴラコールも、自ら先頭交代に加わる積極的な走りを見せる。シマノレーシングは集団半ばで3人が固まり、スプリントに向けて態勢を整える。

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▲photo by Mitsuishi(集団内でスプリントに備えるシマノレーシングの3名)

残り周回数が少なくなると、スプリントを狙うランプレ・メリダもメイン集団の牽引に加わり、タイム差を削り取っていく。ラスト1周に入り、先頭3人が捕まると、再びアタック合戦が勃発するが、ランプレ・メリダ、ドラパックプロフェッショナルサイクリング、宇都宮ブリッツェンなどが高速で集団をまとめ上げ、ひとかたまりのままゴール前へ。最後のスプリント争いは、ニッコロ・ボニファジオ(ランプレ・メリダ)が制した。ボニファジオにとっては、堺国際クリテリウムに続くスプリント勝利で、ランプレ・メリダはTOJ参戦2年目で初のステージ優勝となった。

シマノレーシングはスプリントに向けて好位置をつかみ、吉田が日本人最高位の7位に食い込んだが、UCI(国際自転車競技連合)ポイントが付与されるステージ6位以内には一歩届かなかった。

総合順位に大きな変動はなく、総合優勝はミルサマ・ポルセイェディゴラコール(タブリーズペトロケミカル)がつかみ、グリーンジャージを守り切った。ポイント賞のブルージャージはグレガ・ボーレ(ヴィーニファンティーニ・NIPPO)、山岳賞のレッドジャージと新人賞のホワイトジャージはヒュー・カーシー(ラファコンドールJLT)が獲得した。

シマノレーシングは、吉田の総合20位が最上位だった。また、目標とするステージ優勝、UCIポイント獲得にも手が届かず、世界レベルのレースの厳しさを学ぶ結果となった。

≪コメント≫
吉田隼人
「結果は終わったことなので… ランプレが集団をまとめてくれたので、僕らはうまくそれに乗れた。ただ、ちょっとした右、左のラインの違いで、スプリントが伸びる方と伸びない方が全然違った。結果が残らなくて残念だが、調子が上がっているのが唯一の救い。チームとしてケガなく終われたので、よかった」

畑中勇介
「スプリントになるのは最初からわかっていたので、前のすごくいい位置でスプリントに入れた。隼人が7位だったけど、最後の10秒までは成功していた。僕らは勝ちたかったし、向こう(海外チーム)は負けられなかった。その違いかもしれない」

入部正太朗
「最初は逃げのチェックをして、自分も逃げようとしたが、タブリーズが徹底的にコントロールしていたので、逃げをやめてスプリントに備え、隼人と畑中さんをサポートした。いい位置取りはできて、維持もできたので、スプリントの入りは悪くなかったと思う」

野寺秀徳監督
「我々も期待していたけど、他チームもこのステージをチャンスだと思っていたし、海外招待チームも日本のレースを甘く見ずに、全力で戦ってきた結果だと思う。それはありがたいことだし、我々が割り込む隙を見つけて、こじあけていかないといけない。7位は悪くないけど、これが実力なのかなとも思う。隼人にとって国内選手トップの結果は、最低限必要で、勝ちにいかないといけない。彼は100%チャレンジした結果だし、どうすれば優勝できるか、個人でもチームでも考えていかないといけない」

第17回ツアー・オブ・ジャパン
東京ステージ リザルト
1位 ニッコロ・ボニファジオ(ランプレ・メリダ)2時間22分14秒
2位 グレガ・ボーレ(ヴィーニファンティーニ・NIPPO) st
3位 ウィリアム・クラーク(ドラパックプロフェッショナルサイクリング) st
4位 ジャック・ベッキンセール(アヴァンティレーシング) st
5位 アンドレア・パリーニ(ランプレ・メリダ) st
6位 ベンジャミン・プラド(マトリックスパワータグ) st
7位 吉田隼人(シマノレーシング) st
8位 トム・モーゼス(ラファコンドールJLT) st
9位 鈴木譲(宇都宮ブリッツェン) st
10位 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ) st

11位 畑中勇介(シマノレーシング) st
26位 入部正太朗(シマノレーシング) st

個人総合順位 ※第6ステージ終了時
1位 ミルサマ・ポルセイェディゴラコール(タブリーズペトロケミカル)15時間05分01秒
2位 グレガ・ボーレ(ヴィーニファンティーニ・NIPPO)+1分51秒
3位 ガーデル・ミズバニ・イラナグ(タブリーズペトロケミカル)+3分48秒
4位 ホセヴィセンテ・トリビオ(チーム右京)+4分15秒
5位 トマ・ルバ(ブリヂストンアンカー)+5分13秒
6位 ヒュー・カーシー(ラファコンドールJLT)+5分48秒
7位 アミール・コラドゥーズハグ(タブリーズペトロケミカル)+5分54秒
8位 キャメロン・ベイリー(OCBCシンガポールコンチネンタル)+6分59秒
9位 ベンジャミン・プラド(マトリックスパワータグ)+7分28秒
10位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)+8分32秒

20位 吉田隼人(シマノレーシング)+20分28秒
36位 畑中勇介(シマノレーシング)+38分03秒
37位 入部正太朗(シマノレーシング)+40分43秒

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