第90回全日本自転車競技選手権大会トラックレース(エリート・パラサイクリング)
会場:伊豆ベロドローム(静岡県伊豆市)
12月12日(日)男子エリート・オムニアム
出場選手:風間翔眞
静岡県伊豆市の伊豆ベロドローム(1周250m)で開催されている第90回全日本自転車競技選手権大会トラックレース、3日目の12月11日はパラサイクリングTT、男女ケイリン、女子のスクラッチとマディソンに加えて、男子オムニアムの決勝が行われ、予選を突破したシマノレーシングの風間翔眞が出場した。
2012年ロンドン五輪から五輪種目として採用され、東京五輪でも女子の梶原悠未選手が銀メダルを獲得したことで注目されたオムニアム。現在はスクラッチ、テンポレース、エリミネーション、ポイントレースの4種目を1日で走り、各種目のポイントを合計した総合成績で最終順位が決定。2日前の予選を通過した20選手が出場した。
第1種目のスクラッチ(40周10km)は、ロードレースのようにフィニッシュの着順が順位となる。集団内でレースを進めていた風間だが、終盤で前方に上がることができず16位でフィニッシュ。1位は兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)が獲得した。
▲スクラッチを走る風間翔眞
第2種目のテンポレースは、40周10km。5周目以降、毎周ごとにトップ通過の選手に1ポイントが与えられる。また周回+1ラップで20ポイント、―1ラップで20ポイントとなる。ブリヂストン勢がハイペースでレースを進める中、風間は中盤で先頭集団から離れ、残り23周で周回遅れになり、最後尾の20位で終えた。このレースの1位は、東京五輪オムニアム代表の橋本英也(チームブリヂストンサイクリング)が獲得した。
第3種目のエリミネーションは2周ごとに最後尾の選手が脱落し、最後の1人となった選手が1位となる。風間は最初に脱落し、最下位に。このレースは今村駿介(チームブリヂストンサイクリング)が1位となった。
最初の3種目は、1位40pt、2位38pt、3位36pt~19位4t、20位2ptと順位によってポイントが与えられる。3レースの合計ポイントに第4種目のポイントレースで獲得したポイントをそのまま加算して、最終的なオムニアムの順位が決まる。ポイントレースは100周25kmで、10周ごとにポイント周回(1位5pt、2位3pt、3位2pt、4位1pt)があり、フィニッシュでは倍になる。ここまでの首位は今村の112ポイントで、上位はブリヂストン勢が占める。ここまで14ポイントの風間は、19位から上を目指していく。
風間は前半から6人の集団で先頭集団から離れ、残り63周で周回遅れに。その後は集団内で走行を続けていたが、残り24周で他の選手の落車に乗り上げ、自らも落車。その後、レースに復帰したものの脚をつった影響もあり、途中棄権となった。
優勝争いはポイント2番手でスタートした兒島が、レース中盤に単独で飛び出して+1ラップの20ポイントを獲得。チームメイトの今村を逆転して優勝を飾った。3位には橋本が続き、ブリヂストン勢が上位6位までを独占する強さを見せた。
シマノレーシングはこの経験を糧に、2022年はロードシーズンでの活躍を目指す。
<コメント>
風間翔眞
「体は今のところ大丈夫です。軽い擦過傷ですみました。初めて全日本でオムニアムを走ってみて、他チームとのレベルの差を肌で感じました。全種目とも何もできずにただただ後ろの方を走っていただけだったので、悔しかったです」
<リザルト>
第90回全日本自転車競技選手権大会トラックレース
■男子エリート・オムニアム
優勝 兒島 直樹(チームブリヂストンサイクリング)154pt
2位 今村 駿介(チームブリヂストンサイクリング)141pt
3位 橋本 英也(チームブリヂストンサイクリング)118pt
4位 河野 翔輝(チームブリヂストンサイクリング)106pt
5位 近谷 涼(チームブリヂストンサイクリング)105pt
6位 山本 哲央(チームブリヂストンサイクリング)92pt
7位 孫崎 大樹(Sparkle Oita Racing Team)92pt
8位 谷内 健太(京都産業大学)84pt
9位 松田 祥位(EQADS)84pt
10位 貝原 涼太(宇都宮ブリッツェン)70pt
16位 風間 翔眞(シマノレーシング) DNF
■2021全日本選手権トラックDay3 オムニアム決勝 風間選手が無念のDNF インタビュー
https://www.youtube.com/watch?v=Ks-vkrHTvis
Photo&Text&Movie:Tatsuya Mitsuishi (OCN)