REPORT

SHIMANO Racingの活動をブログで紹介します。

「S-PHYRE」シマノレーシングと共同開発した“勝つ”ためのサイクリングウェア

2017年08月23日 | レースリポート・動画

 

今年からシマノレーシングの選手たちが身にまとうサイクリングウェア「S-PHYRE(エスファイア)」。その大きな特徴は、シマノレーシングの選手たちと開発スタッフが緊密に連携をとり、選手の意見が多く取り入れられて開発された、まさにレースを“勝つ”ためのウェアであることだ。

今年の全日本選手権ロードレース、シマノレーシングは「S-PHYRE」とともにエリート部門ではトップ10に4選手を送り込み、U23部門でも優勝をつかみとる活躍。また世界最高峰のツール・ド・フランスでも、チームロットNLユンボの選手が「S-PHYRE」を着用し、ステージ2勝を挙げるなど性能の高さを証明している。

「S-PHYRE」のジャージは継ぎ目のない新しい3Dパターンを採用し、肩のしわをなくてしエアロダイナミクス効果を最大限発揮している。シマノレーシングの水谷翔選手は、スプリンターだけに空気抵抗は最も気にするところだが、長距離を走るうえでの快適な着心地にもこだわったという。「空力を追及するとサイズが小さくなって着心地が苦しくなりがちです。でも、S-PHYREは伸縮性や通気性の高い素材を使って、快適性も確保されています」

タイムトライアルやクリテリウムなどで使用頻度の高いS-PHYREレーシングスキンスーツは、上下一体のワンピース構造とすることで、さらに空気の流れをスムーズにし、タイムアップに貢献するというデータもある。(40km/hで40kを超える10km/hの向かい風の条件で、SHIMANOプリントジャージ/ショーツと比較した場合、93秒のタイム短縮)

一方、クライマーの秋丸湧哉選手が特に気にかけたのが、ビブショーツのパッドとグローブ。「これらは自転車と体の接点ですからね。特にグローブは開発スタッフとマンツーマンで取り組んで、素手に近いフィーリングを求めました。もちろん、グローブとして必要な通気性、安全性も突き詰めました」。そうして開発されたS-PHYREグローブは、手のひらのパッドを取り除いてフィット感を高め、シフトチェンジやブレーキングなどの操作性を高めている。

またS-PHYREのソックスは、シマノ製サイクリングシューズの専用設計となっている。ロード用シューズ最高峰の「RC9」、オフロード用シューズ最高峰の「XC9」と一緒に履くことで、最高のパフォーマンスを発揮するのだ。具体的には、シューズとリンクした通気性能でソールから湿気を放出、足甲部は計算された厚めのクッション、また足裏部は薄く織ることでダイレクト感と湿度コントロールを保持。ソックスとしての快適性を保ちつつも、選手がこだわるダイレクトなペダリングを追及しており、秋丸選手も「パワーを出しやすい」と高く評価する。

今も選手のリクエストに応えて作られた夏用のメッシュ生地のジャージや防寒用のベストなどが、新たにレースの現場に投入されている。こうして開発されたアイテムやテクノロジーが、将来的に多くのサイクリストのもとに届く市販品にも反映されていくかもしれない。

シマノのサイクリングウェア・ラインナップの中でも、特にレースでの使用を前提とする「S-PHYRE」。シマノレーシングの選手たちも「勝利を目指す人に身に着けてもらって、レースで性能を確かめてほしい」とレコメンドする。

 

Photo&Text: Tatsuya Mitsuishi (OCN)


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[Report]2017年シマノ鈴鹿ロードレースクラシック 木村圭佑が5位入賞

2017年08月20日 | レースリポート・動画

第34回シマノ鈴鹿ロードレースクラシック
出場選手: 入部正太朗、木村圭佑、秋丸湧哉、湊諒、秋田拓磨、小山貴大、水谷翔
8月20日(日)PM15:00 シマノ鈴鹿ロードレースクラシック 5.8km x 10周 = 58.1km

約1万4000人のサイクリストが参加した真夏の自転車の祭典「シマノ鈴鹿ロードレース」。2日目の20日午後3時からはメインイベントである「シマノ鈴鹿ロードレースクラシック」が行われ、国内トップレベルの熱いレースが繰り広げられた。

昨年までの「シマノ鈴鹿国際ロードレース」から名称をリニューアルして行われたこのレースは、鈴鹿サーキットを10周するロードレース。ブリヂストンアンカー、愛三工業レーシングチーム、キナンサイクリングチーム、宇都宮ブリッツェン、チーム右京、マトリックス・パワータグら国内プロチームに加え、実業団レースなどで活躍する選手を含む129選手が出走した。

ホストチームのシマノレーシングは、海外で活動中の西村大輝、横山航太をのぞく7選手で参戦。逃げ切りの展開も想定して積極的に前方で展開しつつ、集団スプリントになった場合は、水谷翔、秋田拓磨ら若手スプリンターで勝負を挑んでいく。

この日も厳しい残暑の中、最前列からスタートしたシマノレーシングは、序盤からキャプテン入部正太朗が積極的に逃げを試みる。秋田拓磨、湊諒らもアタックに反応するが、決定的な逃げは決まらないままレースは約半分を消化する。

その5周目に、約15人の選手が集団から抜け出す。ここに選手を送り込めなかったシマノレーシングだが、木村圭佑が単独で追いつくことに成功する。

先頭集団に木村1人のみでは不利と見たシマノレーシングは、秋丸湧哉、湊諒、水谷翔が他の選手と追走し、合流。先頭集団は約25人となった。シマノレーシングは4人と数をそろえ、さらにスプリンターの水谷を送り込んだことで有利な状況を作り上げる。加えて、後方のメイン集団とは瞬く間に1分前後までタイム差が広がり、逃げ切りの可能性も高まってきた。

しかし、追走で自ら脚を使った水谷は、耐えきれずに7周目に先頭から脱落。シマノレーシングは2年前のこのレースで3位に入った木村での勝負に切り替える。

その後も散発的にアタックがかかるが、マトリックス・パワータグなどスプリンターを擁するチームが約20人となった先頭集団をまとめあげ、最後はゴールスプリント争いに。今季好調の吉田隼人(マトリックス・パワータグ)がチームメイトの期待に応え、見事に勝利を飾った。2位は全日本ロード王者の畑中勇介(チーム右京)、3位は鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)。強豪スプリンターに挑んだ木村だったが、表彰台に届かず5位入賞となった。

■コメント
木村圭佑
「ハイペースのまま有力どころが飛び出していって、シマノが入ってなかったので単独ブリッジで追いついた。後半になって3人ブリッジしてきたので、数も増えて戦いやすくなったけど、最後は僕がスプリントすることになったが力及ばず5位だった」

■リザルト
第34回シマノ鈴鹿ロードレースクラシック
1位 吉田 隼人(マトリックス・パワータグ)1:15:54.88 +Top : 0:00.00
2位 畑中 勇介(チーム右京) 1:15:55.34 +Top : +0:00.46
3位 鈴木 譲(宇都宮ブリッツェン)1:15:55.44 +Top : +0:00.56
4位 中村 龍太郎 1:15:55.66 +Top : +0:00.78
5位 木村 圭佑(シマノレーシング)1:15:55.88 +Top : +0:01.00
6位 西薗 良太(ブリヂストンアンカー)1:15:55.95 +Top : +0:01.07
7位 初山 翔(ブリヂストンアンカー)1:15:56.07 +Top : +0:01.19
8位 住吉 宏太(愛三工業レーシングチーム)1:15:56.07 +Top : +0:01.19
9位 大塚 航(VICTOIRE広島)1:15:56.49 +Top : +0:01.61
10位 早川 朋宏(愛三工業レーシングチーム)1:15:56.77 +Top : +0:01.89

11位 湊 諒(シマノレーシング)1:15:56.81 +Top : +0:01.93
17位 秋丸 湧哉(シマノレーシング)1:16:07.56 +Top : +0:12.68
23位 入部 正太朗(シマノレーシング)1:17:25.59 +Top : +1:30.71
27位 小山 貴大(シマノレーシング)1:17:27.21 +Top : +1:32.33
32位 秋田 拓磨(シマノレーシング)1:17:30.13 +Top : +1:35.25
66位 水谷 翔(シマノレーシング)1:18:15.80 +Top : +2:20.92

ロードレースクラシック
https://youtu.be/RTSyyia9QYg

 

 

■「ウィーラースクール」レース前の準備を子どもたちとチェック

今年もシマノ鈴鹿では、ブラッキー中島さん主催の自転車教室「ウィーラースクール」を開催し、シマノレーシングの選手たちも先生役としてサポート。20日の子ども向けスクールでは、秋丸湧哉、秋田拓磨、水谷翔の3選手と、野寺秀徳監督がレース前の準備について教えた。

レース前の準備で大切なことは、食事、水分をしっかりとる、そしてウォームアップ、ストレッチで体をレースできる状態にしていくこと。秋丸選手はローラー台でのウォームアップを実演し、秋田選手も太ももの前後の筋肉のストレッチを子どもたちに教えた。レース前に緊張しない方法について水谷選手からは「普段通りに過ごすことを心下ける」とのアドバイスも。

最後は参加した子どもたちと記念撮影し、サインや写真撮影で触れ合った。

 

■「知っ得講座」シマノレーシングとともに栄養の取り方を学ぶ

シマノ鈴鹿では、サイクリストのための知っ得講座「なかなか調子が上がらない人のための『栄養素プラスα』」を開催。

講師は、過去にシマノレーシングの栄養サポートを担当、現在はプロ野球・オリックスバファローズを担当する管理栄養士の河南こころさん。シマノレーシングの選手たちもゲスト参加し、MCの絹代さんの進行で食事法や経験談などを話した。

河南さんは、今年はじめのシマノレーシングの沖縄合宿に帯同し、選手たちの食事をチェック。その実例をスライドで紹介し、肉や脂っこいものばかりでなく、もっとバランスのいい食事をとるようにアドバイスしたことを振り返っていた。

もともと野菜が苦手だった木村圭佑選手は、河南さんのアドバイスをもとに食事を改善。それらの努力が合わさって、今季前半戦の不調を脱出し、全日本選手権3位という好成績に結びつけたという。

エネルギーの源である炭水化物や筋肉の材料となるたんぱく質も、野菜に含まれるビタミンやミネラルと一緒に取ることで吸収が促されたり、きちんと働くようになると河南さんは説明。「特に濃い色の野菜には大事な栄養素が多く含まれる。食事はカラフルに」との言葉に、熱心にメモを取る参加者も数多くいた。




ウィーラースクール&知っ得講座
https://www.youtube.com/watch?v=LUBLkIvwBBk&feature=youtu.be


 Photo&Text&Movie: Tatsuya Mitsuishi (OCN)

 

 


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[Report]2017年シマノ鈴鹿ロードレース・チームTT シマノレーシングが3位表彰台!

2017年08月19日 | レースリポート・動画

第34回シマノ鈴鹿ロードレース・チームTT(JCF登録 )A
出場選手: 入部正太朗、木村圭佑、湊諒、小山貴大
参加イベント/ 8月19日(土)PM14:56 チームタイムトライアル
       5.8km x 4周 = 23.2㎞

今年で34回の歴史を数える「シマノ鈴鹿ロードレース」は、国内屈指のレーシングコースである鈴鹿サーキットが舞台。レースは8月19日、20日の2日に渡って30以上のカテゴリーや種目が用意され、初心者から本格派レーサーまで多くのサイクリストがサーキットを駆け巡るまさに真夏の自転車の祭典である。

ホストチームとして出場するシマノレーシングは、初日はチームTT(タイムトライアル)、2日目はシマノ鈴鹿ロードレースクラシックに参戦。チームTTはサーキット4周の

23.2㎞の距離で争われ、各チーム4人1組で出走し、3番目にゴールした選手のタイムで順位が決定する。

今年はマトリックス・パワータグ、宇都宮ブリッツェン、ブリヂストンアンカー、チーム右京、愛三工業レーシングチームの国内プロチームを含め、強豪クラブチームなど33チームが出場。TTスペシャリストをそろえているわけではないシマノレーシングだが、キャプテン入部正太朗、木村圭佑、湊諒、そして今年の全日本U23個人TTで4位に入った小山貴大の4人で、ホストチームの威信にかけて表彰台の頂点を狙っていく。

強い日差しが照り付け、最高気温33℃と残暑厳しいコンディションの中、選手たちは体に水をかけたり、ジャージに氷入りの袋を入れたりと暑さ対策をしてスタートに向かった。

1周目はトップのマトリックスパワータグ(ホセ・ビセンテ・トリビオ/アイラン・フェルナンデス/佐野淳哉/吉田隼人)からシマノレーシングは約5秒遅れの7分04秒台、3番手で通過。その後も順位を守るも、2周目は7分13秒、3周目は7分21秒と徐々にタイムを落とし、ハイペースをキープするマトリックス・パワータグ、2番手の宇都宮ブリッツェン(鈴木譲/阿部嵩之/飯野智行/馬渡伸弥)との差が少しずつ開いていく。

ラスト4周目は、キャプテン入部がゴール手前のS字セクションまで全力で引いて残る3人に後を託し、その結果7分17秒とタイムを上げたものの、上位2チームには届かなかった。

そのままマトリックスパワータグがトップタイムで連覇を飾り、宇都宮ブリッツェンは0.63秒の僅差まで追い上げたものの2位。シマノレーシングは28分56秒84と昨年のタイムを約24秒短縮し、2年連続の3位表彰台に上がった。

明日20日は、午後3時からメインイベントとしてシマノ鈴鹿ロードレースクラシックが開催。シマノレーシングは再び優勝を目指してトライする。

■コメント
入部正太朗
「正直に言うと、全然満足できなかった。チームとして課題の方が多く見つかった。優勝しか考えていなかったので、自分たちの力を出し切れたかというと、詰めれる部分をもっと詰めていけるところがあったし、納得はしていない」

※他の選手のコメントは動画でチェック

■リザルト
第34回シマノ鈴鹿ロードレース・チームTT(JCF登録 )A
1位 マトリックスパワータグ 4周 0:28:30.53 +Top : 0:00.00
2位 宇都宮ブリッツェン 4周 0:28:31.16 +Top : +0:00.63
3位 シマノレーシング 4周 0:28:56.84 +Top : +0:26.31
4位 ブリヂストンアンカー 4周 0:29:24.38 +Top : +0:53.85
5位 Team UKYO 4周 0:29:38.48 +Top : +1:07.95
6位 愛三工業レーシングチーム 4周 0:30:11.60 +Top : +1:41.07
7位 イナーメ信濃山形 4周 0:30:16.95 +Top : +1:46.42
8位 侵略!!!feat.SKH48 4周 0:30:43.23 +Top : +2:12.70
9位 No.519 TEAM 光 4周 0:31:49.15 +Top : +3:18.62
10位 No.514 Tcars cycling team 4周 0:32:07.32 +Top : +3:36.79

 

Photo&Text&Movie: Tatsuya Mitsuishi (OCN)


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[NEXT Race]シマノ鈴鹿ロード

2017年08月17日 | レースリポート・動画

夏の終わりのビックイベント『シマノ鈴鹿ロード』が今年も8月19日(土)、20日(日)に三重県・鈴鹿サーキットにて開催されます。イベントは2日間の開催で、シマノレーシングは土曜のチームタイムトライアル、日曜のシマノ鈴鹿ロードレースクラシックに出走します。

このイベント中、最高峰の戦い「シマノ鈴鹿ロードレースクラシック」は国内トップ選手選手が多く集うハイレベルのレース。チームは、ホストチームとしてこのレースへ必勝態勢で挑みます。


参加選手: 入部正太朗、木村圭佑、秋丸湧哉、湊諒、秋田拓磨、小山貴大、水谷翔
参加イベント/ 8月19日(土)PM14:56-チームタイムトライアル
         8月20日(日)PM15:00-シマノ鈴鹿ロードレースクラシック

また、シマノレーシング選手は『知っ得講座〈なかなか調子が上がらない人のための『栄養素プラスα』〉』にもゲスト参加。選手として食事で気を付けている事、トレーニングに向けた食事のアプローチ等、普段なかなか聞けない話が聞けるかも。是非御来場ください。

▼シマノ鈴鹿ロード・公式ホームページ 
http://www.shimano-event.jp/17suzuka/index.html

▼ライブ動画配信サイト
https://freshlive.tv/cycling/140118  

【第34回シマノ鈴鹿ロード】大会イメージ


▲2016年大会、メインレーススタート前 photo:Tatsuya Mitsuishi


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[Report]西村選手、ノルウェーHCレースを90位完走

2017年08月16日 | レースリポート・動画

NIPPOヴィーニファンティーニの研修生として活動中の西村大輝が『アークティックレース・オブ・ノルウェーUCI-2.HC』を総合90位で終えました。


photo:NIPPOヴィーニファンティーニ


↓詳しくはNIPPOヴィーニファンティーニのレースレポートをご覧ください。

アークティックレース・オブ・ノルウェー第1ステージ
アークティックレース・オブ・ノルウェー第2ステージ
アークティックレース・オブ・ノルウェー第3ステージ
アークティックレース・オブ・ノルウェー第4ステージ

個人総合成績
1 TEUNS Dylan BMC Racing Team 15:56:15
2 JENSEN August Team Coop +0:29
3 KREDER Michel Aqua Blue Sport +0:43
22 BISOLTI Alessandro NIPPO – Vini Fantini +2:21
23 DE NEGRI Pier Paolo NIPPO – Vini Fantini +2:23
57 CUNEGO Damiano NIPPO – Vini Fantini +9:38
81 GROSU Eduard Michael NIPPO – Vini Fantini +23:39
90 NISHIMURA Hiroki NIPPO – Vini Fantini +33:42


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