2016ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム 小橋勇利選手がラストラン!
【開催場所】「さいたま新都心駅周辺」
【大会日程】2016年10月29日(土)10:00~17:00
・13:10~13:45 個人タイムトライアルレース
・14:00~14:30 ポイントレース
・15:00~16:15クリテリウムメインレース
【出場選手】小橋勇利、木村圭佑、秋丸湧哉
ツール・ド・フランスの名を冠した国内最大級のサイクリングイベント「J:COM presents ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」が、10月29日、さいたま新都心駅周辺の特設コースで開催された。
本場ツール・ド・フランスで活躍した選手たちが、さいたまに集結するこの大会。4年目を迎えた今年は、総合優勝、ポイント賞、山岳賞、新人賞の4賞ジャージ獲得者が初めて全員出場し、さらなる盛り上がりを見せた。
コースはさいたま新都心のビル群の中を駆け抜け、一部はさいたまスーパーアリーナの内部を走るなど、国内の自転車ロードレースの中でも独特の雰囲気。前夜の雨も上がり、ビルの間から晴れ間ものぞく空の下、沿道には観客が何重にも詰めかけ、スター選手たちの雄姿を見守った。
シマノレーシングはこの日、JPTおおいた2連戦と2チーム体制。さいたまクリテリウムには木村圭佑、秋丸湧哉、小橋勇利の3選手が参戦。小橋は、先日今季限りでの引退を表明し、この日が現役最後のレースとなった。
■個人タイムトライアル(1周 約3.1㎞)
メインイベントのクリテリウムに先駆けて行われた個人タイムトライアルには、女子選手、ジュニア選手、パラサイクリング選手、国内選手、海外招待選手らバラエティ豊かな選手が合計27人出場し、コース1周のタイムを競った。
シマノレーシングからは木村が参戦し、4分13秒99でゴール。男子エリートカテゴリーで、トップから9秒遅れの10位に入った。この部門の優勝は、ペトル・ヴァコッチ(エティックス・クイックステップ)で、タイムは4分04秒20。
<リザルト>
個人タイムトライアル 男子エリート
1.ペトル・ヴァコッチ(エティックス・クイックステップ)4分04秒20
2.窪木一茂(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)4分04秒64
3.西薗良太(ブリヂストンアンカー)4分06秒35
10.木村圭佑(シマノレーシング)4分13秒99
■ポイントレース(7周 約21.7㎞)
もうひとつのサポートイベントは、ポイントレース。奇数周回ごとにフィニッシュラインを上位通過した選手にポイントが与えられ、その合計で順位を決定する。全37選手が出場する中、シマノレーシングからは秋丸、小橋の両選手がスタートした。
序盤から、新城幸也(ツール・ド・フランスジャパンチーム/ランプレ・メリダ)を含む逃げ集団が積極的にポイントを加算。その後もつねに逃げが先行する展開が続いた。
最終的に集団はひとつにまとまったものの、1度目と2度目のポイント周回をトップ通過した新城が計12ポイントを稼いでこのレースを制した。秋丸、小橋は集団の中でレースを終えている。
<リザルト>
ポイントレース
1.新城幸也(ランプれ・メリダ)12pts
2.クリスティアン・メイヤー(オリカ・バイクエクスチェンジ)10pts
3.ファビオ・サバティーニ(エティックス・クイックステップ)7pts
20.小橋勇利(シマノレーシング)0pts
29.秋丸湧哉(シマノレーシング)0pts
■クリテリウム(20周 約62.0㎞)
メインイベントのクリテリウムには、51選手が出場。多くのスター選手が勢ぞろいし、大観衆が声援を送る中、華やかにスタートした。
1周目、いきなり12人が飛び出し、この日が引退レースの小橋もこの逃げに乗った。この中には、伊丹健治(キナンサイクリング)、綾部勇成(愛三工業レーシングチーム)ら同じく今季限りで引退する選手の姿も見える。
一時は20秒あまりのリードを開いたこの逃げだったが、数周後にはメイン集団に吸収された。
その後もシーズン終盤のレースとは思えないほどの、ハイペースのアタック合戦が続く。続いてマルセル・キッテル(エティックス・クイックステップ)、窪木一茂(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)ら強力なスプリンターが抜け出し、これが捕まった後も新城幸也(ツール・ド・フランスジャパンチーム/ランプレ・メリダ)、別府史之(ツール・ド・フランスジャパンチーム/トレック・セガフレード)らが飛び出したりと、豪華な顔ぶれがさいたま新都心に集まった大観衆を沸かせる。
ラスト2周に入ると、ツール総合優勝のクリス・フルーム(チームスカイ)、ポイント賞のペーター・サガン(ティンコフ)、新人賞のアダム・イェーツ(オリカ・バイクエクスチェンジ)、そして全日本ロードレースチャンピオンの初山翔(ブリヂストンアンカー)の強豪4選手がアタックして飛び出す。
この4人が最後まで集団を振り切り、ゴールスプリント争いは世界選手権ロードレース2連覇のサガンが貫録で制した。
シマノレーシングはラストラン小橋を得意のスプリントで上位に送り込もうとしたものの、集団内でゴールを終えた。
ゴール後は、木村、秋丸両選手から小橋選手に花束が贈られ、チームメイトの新たな門出を祝福した。
<コメント>
小橋勇利
「たくさんのお客さんの中で走らせてもらって、最後のレースのなったけど幸せな時間を過ごせました。何もせずに終わるのはさびしかったし、逃げにチャレンジしようと思ったので、達成できてよかったです。自転車を離れた後も、攻める姿勢を忘れずに行きたいと思います」
※小橋選手、他の選手のコメントは動画をチェック
<リザルト>
2016ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム
1.ペーター・サガン(ティンコフ)1時間22分02秒
2.初山翔(ブリヂストンアンカー)st
3.クリス・フルーム(チームスカイ)st
4.アダム・イェーツ+05秒
5.マルセル・キッテル(エティックス・クイックステップ)+12秒
6.サミュエル・ドゥムラン(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル)st
7.別府史之(ツール・ド・フランス ジャパンチーム)st
8.福田真平(愛三工業レーシングチーム)st
9.ジーコ・ワイテンス(チームジャイアント・アルペシン)st
10.ロメン・バルデ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル)st
25.秋丸湧哉(シマノレーシング)+18秒
39.小橋勇利(シマノレーシング)st
47.木村圭佑(シマノレーシング)st
■2016ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム 小橋勇利選手 引退インタビュー
https://www.youtube.com/watch?v=FFmdEcDsHj0&feature=youtu.be
■2016ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム 木村圭佑選手 秋丸湧哉選手 インタビューhttps://www.youtube.com/watch?v=C8Iu6_R5N_U&feature=youtu.be
text&photo: Tatsuya Mitsuishi (OCN)