8月18日、新婦人松山支部は、退職教職員連絡協議会中予支部とともに、8月11日に実施された中学校教科書採択結果に抗議しに、松山市教育委員会を訪れ、抗議文と要請をおこないました。
抗議、要請文は以下の通りです。
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松山市教育委員会
教育委員長 金本 房夫 様
教育長 山本 昭弘 様
愛媛県退職教職員連絡協議会中予支部 支部長 松本 典夫
新日本婦人の会松山支部 支部長 梶原 緑
中学校教科書採択結果に対する抗議と要請
貴委員会は、8月11日に実施された平成28年度使用中学校で社会(歴史的分野)の教科書採択で育鵬社の教科書を採択しました。7月31日、愛媛県退職教職員連絡協議会中予支部・新日本婦人の会松山支部は、下記の育鵬社の教科書の問題点を挙げ、採択しないよう要請しました。
育鵬社・自由社の教科書は、多くの歴史学者が
①「神話」を歴史的事実のように記述。架空の人物を人名索引に載せている。
②大日本帝国憲法を賛美し、日本国憲法押し付け論を展開し改憲に誘導している。
③侵略戦争を、アジア解放のための戦争と賛美。沖縄戦の記述は、他社の教科書とは大きく異なり、集団自決など沖縄の事実を伝えていない。
④世界史の基本的事実の記述が少ない。
⑤国民主権の理念が希薄である。
⑥「権力者中心の歴史記述が多く、民衆の生活の実態が乏しい記述となっている。
⑦歴史的な事実の一面を強調して子どもたちに誤った歴史観をもたらす恐れがある。
などの問題を、指摘しています。
戦後70年の節目の談話として発表された安倍談話で『私たち日本人は、世代を超えて、過去の歴史に真正面から向き合わさなければなりません』と謝罪の意を表しています。このことは、育鵬社の教科書の記述と矛盾しています。
また、学校報告書・採択委員会の意見でも東京書籍の支持が多いとしているにもかかわらず、育鵬社の教科書を採択したことに憤りを感じます。
しかし、その要請は全く無視されました。よって次の点を強く抗議・要請します。
記
1 採択をやり直してください。
2 現場の教職員の意見を尊重してください。
3 4年前のように、学校報告書と採択委員会の調査方法や具体的なデータを公開してください。