にゃんこのヨガ的生き方

毎日をゆったり、元気に機嫌よく暮らす

祖谷 大歩危

2012-09-09 21:30:57 | 日々の暮らし
録画しておいたNHK『新日本風土記』 祖谷 大歩危の回を観ました。

祖谷は徳島県の山奥にある集落。
下の娘がひとり旅をしてきたこともあり、どんなところなのか見てみよう、といった気持ちでしたが。
これは旅とは関係のない、人々の日々の暮らしを撮ったものでした。

この地では急峻な山肌に集落が集まっています。一番上の家と一番下の家では400mもの高低差があります。

とある地区では上水道を引いていないのか、1km以上先からホースで湧き水を自宅に引いて使用しています。
土砂崩れや雪でホースが外れると、自宅まで水が来ません。こうなると家人は様子を見に行きます。

日々、斜面の畑を耕して作物を作ります。あまりに急斜なため、背負った籠から芋が転がり落ちるほどです。

食卓にのるのは、畑で取れたじゃがいも、胡瓜、茄子、蕎麦などの野菜。質素な食卓です。
卵は庭で飼っている鶏が産みます。もろみみそは手作り。
冬になって雪が積もる前に、大根、唐辛子、豆などの野菜を干して備えます。大根を干すための紐は、かずらの枝を細工したもの。

眼下に広がる四季折々の美しい景色。
畑と山の恵みで暮らす、自給自足に近い暮らし。ここには、現代では失われた暮らしが残っています。

子どもは独立、今は夫婦ふたりだけの暮らし。
妻が言います。「他所へ行けば金がかかるが、ここにいれば死なない程度には生きていける」。

食べるものを自分たちで生み出すか、それとも金を出して手に入れるのか。

この土地の生活は確かに厳しい。厳しいけれど、自然と一体となって暮らす静かな生活に、背筋が伸びました。

都市部に住む私たちは、「生きるには多くの金がかかる」と思っています。
考え方、生き方を変えれば、さほど金のかからない暮らしも可能なのかもしれない、と思いました。


コメント
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