キューブラー・ロス「永遠の別れ」(日本教文社)より。
「もうひとつの喪失は過去の「あなた」であり、今回の喪失が起こるまえのあなた、再びそこにもどることのないあなたである。あなたはいままで、今回のような悲しみは知らなかった。世の中にこんなにつらい体験があるなど、想像もできなかった。慰めようのない悲しみに沈んだまま、そのときの「あなた」は自分が永久に変わり、粉砕され、破壊され、修復不可能であるように感じる。その一過性の感覚は消えていくが、あなたがもとのあなたにもどることはない。残ったのは新しいあなた、べつのあなた、別の目で世界をながめ、もとの自分に戻ることのないあなたである」
「人間が生きるということは、死を知るということだ。つまり、愛するということは、最終的には、手にしていた愛という恩恵を失うことなのだ」
「もし死がなかったら、生に感謝することなどできるだろうか?」
「人は永久に悲しみつづける。それが現実である。愛する人の喪失に「打ち勝つ」のではない。喪失とともに生きることを学ぶのだ。こころの傷は癒え、苦しんできた喪失の記憶のまわりに、新しい自己を再建するのだ。そしてふたたび無傷の状態にもどる。しかし、以前とおなじ自分にもどるのではない」
「もうひとつの喪失は過去の「あなた」であり、今回の喪失が起こるまえのあなた、再びそこにもどることのないあなたである。あなたはいままで、今回のような悲しみは知らなかった。世の中にこんなにつらい体験があるなど、想像もできなかった。慰めようのない悲しみに沈んだまま、そのときの「あなた」は自分が永久に変わり、粉砕され、破壊され、修復不可能であるように感じる。その一過性の感覚は消えていくが、あなたがもとのあなたにもどることはない。残ったのは新しいあなた、べつのあなた、別の目で世界をながめ、もとの自分に戻ることのないあなたである」
「人間が生きるということは、死を知るということだ。つまり、愛するということは、最終的には、手にしていた愛という恩恵を失うことなのだ」
「もし死がなかったら、生に感謝することなどできるだろうか?」
「人は永久に悲しみつづける。それが現実である。愛する人の喪失に「打ち勝つ」のではない。喪失とともに生きることを学ぶのだ。こころの傷は癒え、苦しんできた喪失の記憶のまわりに、新しい自己を再建するのだ。そしてふたたび無傷の状態にもどる。しかし、以前とおなじ自分にもどるのではない」