「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

静岡空港利用者の推移(開港4年目第10月)~依然低迷続く中で、ANA独り勝ち~

2013-04-09 23:01:00 | 静岡空港
静岡空港利用者数(搭乗者数)の推移

(注)開港初年については月ごとの発表のなかった上海便各月推計データを加味した上で4か年を比較したグラフです。

以下、開港4年目の10月目となる3月実績に基づき傾向を概観する。
<傾向等>
開港から4年目の10月目を迎えた静岡空港。
当初の大風呂敷予測、国内線106万人国際線32万人計138万人は言うに及ばず、開港初年の実績が期待外れの63万人となったことを受け知事が豪語した開港2年目で70万人、3年目で80万人をという年10万人ずつの増予測もむなしく、現実は初年度にも遠く及ばない現実がオオカミ少年よろしく政治・行政の信頼を損ねている。
このまま残り2月を前年同様の推移でいけば、4年目にあっても、初年度には遠く及ばず、45万人前後となりそうな情勢である。
これは、震災の影響色濃かった3年目こそ上回ったものの、2年目の51万人にも及ばない結果である。

個別の路線を見てみると、
国内線にあっては、対前年同月比だけ見ては分からないが、ANAの札幌線と沖縄線のみが開港時から順調に推移している。
というのも、ANAの札幌線は開港初年3月に5595人、翌年(震災月)が4240人、その翌年は5605人、そして今年は6186人と過去最高となっているのである。
沖縄線にあっても、6402人が6189人となり、6015人となり、今年は6653人とやはり過去最高となっているのである。
一方、今回対前年同月比で182.6%と飛躍的に伸びたFDAの鹿児島線であるが、ANAとは異なり、初年3月に4313人だったものが、翌年には2111人、それが2009人となり今年ようやく3668人と初年の壁が厚く伸びている路線とはいいがたい。
同じく、今回対前年同月比で2番目に高い128.4%の福岡線にあっても、12174人が5656人となり、7541人となり今年が9683人であり、札幌・沖縄線と比べれば明らかに、回復途上といえこそすれ、伸長している路線とはいいがたいのである。

次に国際線であるが、台北線が加わったにもかかわらず、対前年同月比で93.2%となっていることからも分かるとおり低迷が続いている。
搭乗率が65%を超えているのは台北線の71.1%みであり、ソウル線や上海線はまさに県民の税金からの補助金でかろうじて生命維持しているという状況である。

先日紹介のとおり、貴重な県の財源が、空港利用者を増やせばハッピーとばかりに県の役人らによって旅行者にばらまかれ、あるいは自から視察旅行に興じるため費消され、県民の借金として後世代につけ回されており、県勢の発展は安普請のはりぼて構想に蝕まれている。
もしこのお荷物空港がなかったら、と考えると前知事石川嘉延は実に罪深い。比べるのも失礼かもしれないが、サッチャーへの賞賛とは天使と悪魔くらいの差が見える。
現在すでに人口減少傾向が顕著で、全国平均以上の人口減少が国立社会保障・人口問題研究所から予測された静岡県。遠からず清算すべき時が来るだろう。

以下に今月の実績を記す。
<平成25年3月の実績:対前年同月比>
路線:搭乗者数対前年同月比(H25.3/H24.3):搭乗率[H25.3;H24.3]

札幌線:92.9%(6,237人/6,717人):[79.4%;72.0%]
福岡線:128.4%(9,683人/7,541人):[66.3%;76.8%]
沖縄線:110.6%(6,653人/6,015人):[85.0%;84.3%]
鹿児島線:182.6%(3,668人/2,009人):[80.4%;74.9%]
国内定期便計:117.8%(26,241人/22,282人):[75.3%;76.9%]

国内線チャーター便計:0.0%(0人/238人):[-%;79.3%]

国内線計:116.5%(26,241人/22,520人):[75.3%;76.9%]

ソウル線:89.1%(11,339人/12,720人):[59.4%;66.5%]
上海線:64.9%(1,239人/1,909人):[41.5%;61.1%]
台北線:-%(2,920人/-人):[71.1%;-%]
国際線定期便計:105.9%(15,498人/14,629人):[59.1%;65.8%]

国際線チャーター便計:41.9%(1,527人/3,647人):[96.2%;67.6%]

国際線計:93.2%(17,025人/18,276人):[61.3%;66.1%]

全路線計:106.1%(43,266人/40,796人):[69.1%;71.7%)]