今年7月に任期満了を迎える下田市長選挙に現市長(1期目)松木正一郎の元上司である土屋優行が出馬を表明した。
二人は賀茂地域局で下田市を含む賀茂地域の防災行政を共に担った仲だ。
そのため両者とも防災への関心は高いが行政手法は異なる。
昨日の会見でいみじくも土屋優行が述べた「松木さんは、議論はきっちりやるんですね。でも、決めて、進めないという傾向がちょっとある。実現しなければいけない。実現するには、私が適任かなと思いました」との言葉からも分かる。
土屋優行の手法は権威主義的で強権的、一方、松木正一郎はその逆でどちらかといえば合意形成重視で慎重。これは私が県職員時代に見てきた実感でもある。
故に「実現」重視の土屋優行から見たら現市長の市政をもどかしく感じるのも無理はないだろう。
しかし問題は「実現」に向かう前の決め方である。
会見で「みんなで議論をして、議論して決まったことをやるということ。」(土屋優行)と至極当たり前のことを言っていたが、この「みんな」や「決まった」が常に問題視されるのが今の政治である。
一部の取り巻きを中心に集めて「みんな」と言ったり、その多数を持って「決まった」というのでは北朝鮮やロシアや中国と変わらない。
手法は異なるといえども、両者ともにこの不安は拭えないのが現実である。
またもう一つの懸念が一方にはある。
土屋優行が主な施策に行政経験の薄い「健康増進」を挙げている点だ。
私が以前取り扱った以下の事件に彼の妻が関与していた点だ。静岡県食育協会支援の健幸アンバサダー布教活動が下田で拡大してしまうなどということは杞憂であってほしいものだ。
訪問販売業者の別働隊「NPO法人静岡県食育協会」への過剰便宜の闇
今後双方から具体的に何をするのかというものが出てくるだろう。それを注視しつつその進め方にも関心を向けていきたいものである。
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