「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

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川勝平太の教え、税収効果は考慮外、空港は経済波及効果があればよし

2011-02-11 23:16:00 | 川勝平太語録
記者:空港の収支バランスは?
知事:静岡空港の場合、民間の赤字、黒字の感覚で考えると誤解が生じる。周辺地域にもたらしている経済波及効果は大きい。もっと大きな全体像の中で見てほしい。乗客、便数は減っているが、この程度は悲観しなくてよいと考えている。

今日の毎日新聞の県新年度予算知事会見に係る記事の一コマであるが、いつもどおり川勝平太ふじのくに教団教祖様の言説は合理性もなく意味不明である。
信じれば救われるのなら良きことであるが、その可能性はほとんどなく奇跡に近い。
それゆえに信教なのであるが、われわれの税金を投じての非合理は見過ごせないものだ。
なぜ静岡空港の場合は赤字黒字ではなく経済波及効果で見なければならないのか。
いったい何と比較して経済波及効果の大きさを主張するのか。
そもそも経済波及効果は無駄な公共事業の正当化に利用されてきた。
誰も使わない道を100億円鰍ッて作っても200億円の経済波及効果があるといっては正当化できるのも作るための材料や雇用が生じるため鰍ッたお金以上の効果が生じるのは当たり前だからだ。
無意味な穴を40億円分掘って埋め戻すのと空港に40億円の税金を投じるのとどちらが経済波及効果があるかに意味があるのだろうか。
いくらお金が動いても儲かるということと同義ではない。
まして、いくら経済波及効果があっても投じた税金が全額戻ってくるわけでもない。せいぜい波及効果の1%とか2%というレベルの税収効果しかないのが現状だ。
その結果は、お金を投じた側、すなわち国や地方公共団体の累積債務の増大として今日つけが出ているのだが、川勝平太にあっては未だにバブル時代の無駄遣い感覚から抜け出せずにいるようだ。

そもそも、静岡空港は公共交通機関の一つにすぎない。
民間の鉄道やバス事業ももちろん経済波及効果をあげているが、だからといって赤字黒字の感覚は不要とでもいうのだろうか。
もちろん生活に不可欠な離島の飛行場や海路維持なら公共の福祉という観点から支えるという政策判断もあろうが、他に代替手段のある静岡空港の航路にその意義があるだろうか。
しかも県が現在、観光利用にさえ税金による実質補助を行っているのは公共性よりも、目的のための目的という倫理観の欠如の状態に陥っていることの証左である。
もちろんその目的というのは教祖様の思し召しだ。

そうはいっても静岡県だけではないというだろう。そのとおりだ。
ゆえに社会保障の仕組みや国の在り方を考えるより前に増税論が出てくる。
そのアンチテーゼが愛知・名古屋で起こった。
国民は今、試されている。

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