「実は静岡県、県庁というのは別の言葉でいうとシンクタンクです。毎日、毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいはモノを作ったりとかということと違って、基本的に皆様方は頭脳・知性の高い方たちです。ですから、それを磨く必要がありますね。」
4月1日に行われた静岡県庁の入庁式での知事発言である。
これを言ったらどうなるか。普通の人なら容易に予想ができるのに、思ったとおりに言ってしまうのが川勝という人物である。
国政の大物政治家にも失言癖のある人がいるように、問題があっても言葉で盛り上げようとしてきた長年の癖というものは歳をとるにつけ治しようがなくなるものだ。
全国知事会を、「中身は烏合の衆と言っていい」「器が小さい」「一緒に行動を伴にすることすらできない」「出席するに値しない」
かつてのJALへは「破っておいて、金をよこせっていうのは、もう、なんていうのか、これはもうナショナルではないと。エゴイスティックフラッグだと。だから墜ちたんだと。」
また、NHKの報じた荒茶の放射能暫定規制値越えに対する「騒ぎ立てる一部の記者がいてあきれはてております。その見識のなさにね。」「何が社会正義ですか。公器であることをわきまえなさい。」
直情型の問題発言は知事就任当初からのもので、本人が変わったというよりも、むしろ彼に対する世間(特にマスコミ)の見方が変化したというのが実情だろう。(彼が辞任会見の際に「風潮」という言葉を使ったのも自分は変わっていないのに世間が変わったという認識を思わず素直に口にしたのだと思われる)
4期という長期の知事職にあっても成果と呼ぶべき成果は挙げられず終わるのも、皮肉にも辞任に追い込まれるに至った冒頭の発言にあるように、そして就任当初から「改革は県庁の優れた人材と二人三脚でやるのが筋」などと、彼が県職員の能力と習性を見誤っていたからだ。
公約どおり一期4年で辞めていたなら晩節を汚すことなく終わったであろうに残念な人である。
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