抱きしめられて気づいたの/愛がここにないことを・・『悲しみがとまらない』(詞 康珍化 歌 杏里他)
今回のU-18【秋の頂上決戦】は意外な結末に終った。小6より規格外の天才歌姫と呼ばれ、今年2月に満を持して【四天王】入りした佐久間彩加の予選僅差1位(2位は四天王最古参)→優勝と突き進んだ。決勝曲は、カラオケの定番失恋曲の杏里『悲しみがとまらない』(1983)である。この日の彼女の歌唱は中二(13歳)にしてこの曲に定められた《型》を踏襲した実にパーフェクトなものであった。私たちがカラオケBOXでこの曲を歌う時、各々の体験を思い浮かべることでリアルさを引き出そうとする。しかし、13歳の彼女にそのような芸当は出来るはずもなく、またその必要も無い。ただ、この曲において伝承された《型》を踏襲しさえすればよい。その《型》によって聴く者にあることを喚起すれば済む。それは人間の《原感情》に他ならない。彼女自身はただひたすら自我を捨て去り、その深度によって歌唱のエッセンスを他と競い合うことになる。その結果が、今回の優勝につながったに違いない。・・・《続く》
【カラオケバトル】佐久間彩加 カバー集 小六~中一