まほろば俳句日記

毎日見たこと聞いたこと感じたことを俳句にします。JーPOP論にチャレンジ。その他評論・エッセー、学習ノート。競馬も。

未完の愛/新一人吟行記(4)~プロローグ3の終わり(その82)

2014-09-02 21:54:04 | 一人吟行記
今日はついに30度に達した。雲がかなり出ていたが雨の降る気配は無かった。このまま週末までゆきそうである。近隣のJR駅周辺で予定を消化し、駅前の書店で何か俳句関連のものを探してみたが文庫で理系出身の中堅俳人のノウハウ本を1冊見かけただけであった。食事の後いつもの鉄塔のある公園でベンチに陣取りあたりを見つめたが一向に句が浮かんで来ない。この場所では眼前の木々や人の姿を詠み続けて来たが今日は押しても引いても句想というものが浮かばなかった。そこで頭上の旅客機が音も立てず飛び去ってゆく様を単純に句にしてみた。その1句をきっかけにベンチに残されたゴミや通り過ぎる小学生の姿に目をこらしては句のアウトラインを書き止めていった。その中である宗教団体の布教の女性が声をかけてきた。よく知っている団体だったので一通り話を聴き、今生ではこれまでですね・・と制し退散願った。何とか10句程度書き留めることが出来たのは幸いであった。

秋天に溶け込む飛機は無言なり  鉄塔の儚さ秋の陽の踊りだす  宇宙の塵がベンチに置かれ後の月  天国と地獄七泊八日の夏舞台  逝く夏のモニュメント人間は神だった  生きていれば大丈夫秋燕の飛翔せり  坂道を灯せば渋谷は秋ばかり  ランドセルのガリバー旅行記秋迎へ  神の愛は未完の愛とも驟雨来る  はぐれ凧だいだらぼっちの空が見ゆ  スケボーは禁止深秋への階段か