まほろば俳句日記

毎日見たこと聞いたこと感じたことを俳句にします。JーPOP論にチャレンジ。その他評論・エッセー、学習ノート。競馬も。

自分と違うもの/雑句雑感Ⅴ~プロローグ4の始まり(その35)

2015-03-17 16:48:56 | 雑句雑感Ⅴ
マイクロ波飛ぶ春眠のとこしえに  黒白で眼がグリーンの冬猫を見ませんか   浅春の摂氏21度マダイキテルカ(3月17日) 仲春の火となり炎となり消えてしまえ  脳内の大森で三鬼の火事を見た  春火事は始末が悪いとささやけり  蟹味噌をストローで飲むろくでなし  採尿の紙コップに自分と違うもの  時給870円も人生の一指標オザキの忌  モバゲーのホトトギス句会負けたが勝ち  猿蟹合戦の猿とは人間のことなのか  春深む書を捨てよ街に出よとはいつのこと(妻を捨てよ街に出よ)  筆ペンを芭蕉に持たせ春逝けり  杉田久女がチャットレディならやってみたい

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世界の終り/雑句雑感Ⅴ~プロローグ4の始まり(その35)

2015-03-16 21:34:05 | 雑句雑感Ⅴ
春闌けて永山則夫は生きている  世界の終りに得るもの多し春の底  白球の絶望春空に果てはなし  春の灯や誰もが路上の神となり  殉死は無用の貼り紙あふれ鶴帰る  初燕六本木五丁目人の濃し  囀りやローリング・ストーンズの黒く塗れ  今夜まだ1本足りぬ春の歌舞伎町  春泥にまみれてをんな空見上ぐ  ゲバラの日記の結末として亀鳴けり

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窓を開く/一言絶句・愛こそすべて~プロローグ4の始まり(その35)

2015-03-15 11:01:02 | 花咲舞が黙っていないⅡ
何も背負っていないのに魂が重い  いつか突き抜けた青 突き抜けられなかった白  窓を開く駐車場がそこにあるだけの一日  アトランティス人が霞を食べていた理由  地球に降って来た男に人生は無かった  空がいくつもある晩春急がねば  煙突の根っこにある湯船に浸かる

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高浜虚子の死んだ日/雑句雑感Ⅴ~プロローグ4の始まり(その35)

2015-03-13 14:19:34 | 花咲舞が黙っていないⅢ
サクラサク夢醒めやらずサクラチル  鳩を撃つ理由鳩だけが知っている  痛飲す銀打ちの男の真中で  肉まんじゅう生きた証を頬張れり  レトルト粥喉元過ぎれば白熱す  ザボン漬け南海の孤島で売られけり  人工の初音永遠の海抜ゼロ  東京都足立区綾瀬出奔す  その銀盤「三島由紀夫の体験入隊」撃たれをり  大銀盤滝現れてビショ塗れに  819の日花鳥風月絶滅す  高浜虚子の死んだ日こんなにも遠くなり

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震災の日/雑句雑感Ⅴ~プロローグ4の始まり(その30)

2015-03-12 19:49:27 | 雑句雑感Ⅴ
泥人形の言葉を発す鳥雲に  誰か筆を芭蕉に持たせ鳥雲に  見た夢のつじつま合わず鳥雲に  若者の句に秘蹟あり鳥雲に  鳥雲に震災の日は歩き通し  鳥雲に入るたびわが身軽くなり  鳥雲に明日から人間の貌でいる  鳥雲にGPSシステム稼働せり  鳥雲に網棚に新聞見当たらず  山本リンダの「どうにも止まらない」鳥雲に

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