まほろば俳句日記

毎日見たこと聞いたこと感じたことを俳句にします。JーPOP論にチャレンジ。その他評論・エッセー、学習ノート。競馬も。

片割れのマリア/新雑句雑感(48)~プロローグ5の始まり

2016-01-25 15:47:43 | 新雑句雑感
生きていてなんぼと冬桜散りぬるを  原子炉を宇宙に放ち帰らざる  種浸す時に無呼吸症候群  夢庵は目と鼻の先冬怒濤  流星群我が身を流すこともする  陛下の日朽木となりて漂へり  家中に白紙散らばる鴎の死  激流に身を投げてより寒夜なり  一つ目が通る脳内に刻印あり  枯れ蓮をまぼろしと知る憐れかな  片割れのマリア梅田地下を逸走す  養花天ローリングストーンズの黒く塗れ

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巨大陸橋/新雑句雑感(47)~プロローグ5の始まり

2016-01-25 09:06:27 | 新雑句雑感
海溝にマグマの溜まり冬満月  スリランカの巨大陸橋寒月下  堅妻てふ長き道のり寒月光  棲家無く夜も漂へり寒月光  信長に美童がつどふ寒の月  なでおかめ奇跡を呼べり冬北斗  凍星やこの世に捨つるものは無し  東京を漂ふごとく寒北斗  妖星の一つは蒼し寒北斗  増上寺徳川十五代北下し

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寒月光/新雑句雑感(46)~プロローグ5の始まり

2016-01-25 08:08:53 | 新雑句雑感
寒月光人と犬とのコンツェルト  冬満月火を養へば炎となりぬ  地の果てもかくありぬべし冬満月  寒月光胃の全摘出といふカルテ  寒月や地球に蒼きもの溢れ  捨て猫の絶対自由冬三日月  東京湾は果たして海か寒月光  寒月光六波羅蜜寺に突き当たる  見たことのない儚さ寒月の幾重にも  田中氓はマグマの化身冬満月(バヌアツ火山で場踊り)    

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楢山節/新雑句雑感(45)~プロローグ5の始まり

2016-01-23 23:07:34 | 新雑句雑感
霜夜来てまた霜夜かと引き返す  東京山谷の越冬闘争まだ聞かず  霜の夜の楢山節とはこのことか  孤独死は避けて通れぬ寒さかな  三寒の東京下町闇ばかり  東京の闇夜遠のく四温かな  三寒四温犬たるものの飼はれけり  極寒やシュールレアリズムの空遠く  酷寒のたて続けなる失恋譚  しばれると彼方に自爆の音がする  

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空缶千個/新雑句雑感(44)~プロローグ5の始まり

2016-01-23 20:59:57 | 新雑句雑感
氷る夜やたぶん1969年のこと  寒波来る日曜大工投げ出され  極寒のニュートラル俳句とは死のことか  東京の巨大な空白寒波来る  冬深し空缶千個が通り過ぐ  日脚伸ぶ自然法爾といふことば  日脚伸ぶヱヴァンゲリオヲンに聖地あり  凍て空や無縁社会に猫とゐる  私は猫ストーカーといふビデオ冬青空  冬ざれや少年ジャンプ網棚に

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