各務原市の建築散歩~その1
◆旧川島郵便局/各務原市川島町河田491
竣工:昭和11年(1936)
構造:木造平屋
撮影:2006/06
郵便局の奥には住居の母屋が続く典型的な戦前の町の郵便局
屋根瓦は葺き替えられていますが、玄関のドアや窓は木製のまま当時の面影を残しています
岐阜市の東隣に位置する各務原市は、古くは鵜沼宿のあった旧中山道沿いに発展しました。
大正期には鵜沼地区と愛知県の犬山が橋でつながり、木曽川沿いの景勝地は「日本ライン」として全国に名を馳せました。
犬山橋周辺には近代的な別荘や旅館が建てられましたが、ほとんどが現存せず、唯一川上貞奴が建てた別荘(晩松園)が保存されています。
那加地区には大正6年国内で最初の岐阜飛行場(現航空自衛隊岐阜基地)が開設、大正12年には岐阜高等農林学校(現岐阜大学)が設立されました。
現在岐阜基地には戦前の建物が残っていますが、岐阜大学に引き継がれた岐阜高等農林時代の木造校舎は、大学移転とともに1980年代に全て取り壊されました。